小さないのち: まほうをかけられた犬たち

著者 :
  • 金の星社
4.24
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323071800

作品紹介・あらすじ

人間にすてられ、きずつけられ、いのちのきげんをきられたぼろきれのような犬たちを、まるでまほうをかけるように、だれからもあいされるかわいい犬に生まれかわらせる。安並さんは、そんないのちのまほうつかい。ベストセラー「犬たちをおくる日」「ドッグ・シェルター」の著者がおくる、初めての写真絵本。

感想・レビュー・書評

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  • この本を読む前は、
    犬たちは殺されてかわいそうと
    思っていたけれど、読んだ後は
    そんな犬たちを救いたいと思えるようになりました。
    犬が好きな人におすすめします。

  • 「人間にすてられ、きずつけられ、いのちのきげんをきられたぼろきれのような犬たちを、まるでまほうをかけるように、だれからもあいされるかわいい犬に生まれかわらせる。安並さんは、そんないのちのまほうつかい。ベストセラー「犬たちをおくる日」「ドッグ・シェルター」の著者がおくる、初めての写真絵本。」

    小4の娘が借りた本。動物の本はよく借りてくるのでパラパラっとめくったが、文章がよかった。ハッとした。

    動物愛護センターに来た捨て犬を、少しずつ(1~2頭ずつ)保護し、世話をし、愛情の魔法をかけて、可愛がってくれる新しい飼い主さんをみつける。安並圭子さんはそんな活動を行っている。

    ・いのちを保護し、世話をするのは大変。すべての犬をすくいたいが、それは絶対に無理な話。安並さんはセンターにいる多くの犬の中から1、2頭選ぶ。
    ・引き取った犬が健康になるのを見守る。カットしてもらいシャンプーをして身なりを整え、ごはんをあげればOKではない。センターから来た子たちは飼い主から虐待を受けていたり愛情を受けずに育った子が多い。「人間と暮らすって、こんなに楽しいんだよ」と安心できるよう、心のケアを大切にする。毎日「大好きだよ」と声をかけ、だきしめる。
    ◎あずかりっ子の「もう信じていいんだな」という声が聞こえてきたら、旅立ちの時。
    ・飼い主選びはとても慎重に行う。「大好きだよ、大丈夫だよ」とかけたまほうがとけないよう、これからもずっと安心して犬が暮らしていけるような家庭を探す。
    ・安並さんは小学生の頃、捨てられ死んだ子ネコたちを下校中に見つけ、こわくてその死体を埋めることもできなかったことを悔やんでいる。
    ◎彼女が多くのいのちをすくっているのは、「捨てられた犬」のためだけではなく、自分自身が「好きな自分でいるため」でもある。
    「いのちを捨てる人間」になるより、「いのちをすくう人間」になったほうが、自分を好きになれる。

    ◎子犬の世話は大変だが、大変な時こそ「好きな自分って、どんな自分?」「嫌いな自分って、どんな自分?」と自分自身に問いかけている。「好きな自分は、この子たちの命を守り通せる自分。」「嫌いな自分は、大変なことから逃げる自分。」

    里親に犬を引き渡す時は、「きみたちのおかげで、またひと”嫌いな自分”とさよならすることができたよ」と感謝の気持ちを伝えている。

    ◎今西乃子さんのあとがき、
    「だれかを大切にすることは、自分を大切にすること」
    「だれかを抱きしめることで、抱きしめられるのは、自分だということ」 
    も心に響いた。

  • 犬がかわいそうで、ちがう犬おやさんに飼ってもらうのがうれしそうだった。
    ※図書館で借りた本

  • ・おうちのつごうでかえれなくなった犬を、プリンママが引きとって、あたらしいかいぬしをさがして、そだててもらっています。プリンママは、犬やねこがすきなんだなと思っています。

    ・この本をはじめて読んだとき、犬やねこの動物たちは、自分たちの命とおんなじくらい大事だということがよくわかりました。

  • 感傷的な語り口は好みじゃないけど、普通に泣きかけた。

    https://taremimi.exblog.jp/

  • 飼い犬いるんで、いろいろ考えちゃいます。
    ほんと捨て犬とか、やめて。

  • 30匹も救えたと考えるか、30匹しか救えなかったと考えるか。
    なんにしても、私は一匹も救っちゃいない。

  • 捨てられたペットたちを保護する動物愛護センターから、動物を引き取り、犬親へと手渡す活動をしている“ぷりんママ”。
    がりがりにやせてしまった子、虐待された子に、ぷりんママはたっぷりと愛情を注いで、元気にしていきます。
    悲しい現実ですが、いのちを預かるということ、いのちの大切さを感じることができる一冊です。
    小学校中学年~大人まで。

  • 第21回けんぶち絵本の里大賞 びばからす賞 受賞作品
    by えみママ

  • 赤ちゃんの頃から、実家の犬達と触れ合ってきて、犬が大好きなうちの娘。いつか自分の犬を飼いたいと言ってはペットショップで眺めていた。
    おばあちゃんと、今度はチワワを買おうなんて話している時に、わたしが言って聞かせてきたのは、「犬は買うものじゃないよ、人間と同じで出会うものなの。いい出会いがあるまで待ってたら?」そうしているうちに、この夏知り合いのお宅にジャックラッセルテリアの赤ちゃんがたくさん産まれ、縁あって、実家にやってきた。おばあちゃんも娘も出会えてよかったと言っている。

    この物語のプリンママは、動物愛護センターから犬をひきとってきて、里親を探すボランティアをされているのだが、
    プリンママの素晴らしいところは、
    まずひきとったワンコに愛情をいっぱいかけ、
    ぼろぼろだったワンコの心をほぐし、人間を信じられるように安心させてあげる。
    ワンコにえがおがもどるまで、本当に愛情をたっぷりかけるのだ。
    犬親探しもとても慎重で、家族全員と会い、家も訪問している。
    本当にそのワンコのために最善をつくしている、それもすべて無償で。

    娘と一緒にこの絵本を読んだのだが、最初は悲しくて目をそむけそうだった娘も、
    プリンママの素晴らしさに感激していた。
    「もし、あなたが将来お金持ちになれたら、
    ブランド物のバッグや服や宝石をいっぱい買うか、
    それともプリンママみたいに、動物の命を救うためにそのお金を使うか、どっちがいい?」
    娘は、
    「私もこのボランティアやりたい!ぜったい!」
    と、心を動かして訴えてくれた。
    もうそれだけでじゅうぶん、
    この絵本を手にとってよかったなと思っっている。

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著者プロフィール

児童文学作家。(公財)日本動物愛護協会常任理事。著書『ドッグ・シェルター』(金の星社)で、第36回日本児童文学者協会新人賞を受賞。執筆の傍ら、動物愛護センターから引き取った愛犬・未来をテーマに、全国の小中学校を中心に「命の授業」(講演会)を展開。主な著書に、『犬たちをおくる日』(金の星社)をはじめ、累計45万部突破のロングセラー「捨て犬・未来」シリーズ『捨て犬・未来 命のメッセージ』『捨て犬・未来、しあわせの足あと』ほか(岩崎書店)、『捨て犬未来に教わった27の大切なこと』『いつかきっと笑顔になれる 捨て犬・未来15歳』(小社刊)など多数。

「2023年 『うちの犬(コ)が認知症になりまして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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