時代との対話 寺島実郎対談集

著者 :
  • ぎょうせい
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784324089095

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  • 寺島実郎先生 講演会&サイン会
    「時代と並走するということ」

    ●「時代との対話〜寺島実郎対話集」刊行記念
      ぎょうせい 刊(3月初旬店頭発売予定)
      税込価格:\1,800.-
      ISBN_13: 9784324089095/ISBN_10: 4324089094

    終了後、本書をお買い求め頂いたお客様を対象にサイン会を開催いたします。

    * 日 時:2010年3月17日(水) 18:30〜20:00(開場18:00)
    * 会 場:八重洲ブックセンター 本店8階ギャラリー
    * 募集人員:80名(申込先着順)
    ※満席のため参加申込の受付を終了いたしました。

  • 知的活動は、論理、推理、それから情報の収集、その分析と論理的な結論、その過程。

    モンゴル帝国は軍事戦略的には大量報復思想を貫いた。

    明治の日本人はもっと大きな志を持ち、懸命に勉強した。
    インテリジェンスの世界とはスパイ大作戦のような世界ではなく、多くの文献の毒はによる知識の蓄積に加えて、体験性や身体性、つまりF2Fで人間と向き合って、人の心を動かし、情報を引き出していくことが重要。自分自身の意見を持っていなかったら、情報なんて引き出せるわけがない。
    ある時期から爆発的な生産性の高さでプロダクトを作り出しているが、根っこにあるのは、文献の蓄積と頭の中によみがえってくる自分が立っていた現場性で、それらが交錯しながら、時代観察が生まれてくる。

  • 時代と真摯に向き合っている人物に共通するものは、自分の言葉で等身大の発言を続けていることであり、自分が何者であり、何をするために時代をいきているかを心の奥深くで自覚しているということである それぞれのやり方で「時代を創る人」を育てることに関心を向け始めている ほんのわずかですが、ヴェネツィア方言を話して、イタリア語を離さない人がいる 日本の近代史の原点という部分でフランスが果たした役割はものすごく大きいのです 発する言葉がなぜにかくも軽いのかと行った時に、言葉の廃家にある思想というものを本当に吟味して年齢を重ねたのか、とういことにかかってくる 知りもしないで全世界の人類の幸福ということを呪文のように唱えていると、実は何もいっていないのと同じになってしまう 外交で一番大切なのは信頼関係で、トップがそれを壊しては外交はできない それまで使い走りをしていたものが、親分の総括なんかできるわけがありません 福祉も自助、共助、公助の順番で 人を相手にする仕事はニーズが高まっている 大人の存在、生きている姿勢そのものが、次世代へのメッセージであり、たぶんそれが教育の本質でしょう

  • 必読書。

  • 国際関係系の本は随分久しぶりに読んだ。

    筆者は日本の代表的穏健知識人という感じ。主張の方向性には概ね賛同する。

    一方、こうした国際関係や政治の世界の議論を聞いていると、時に議論が曖昧だと思うことがある。

    これはビジネスの世界と対比するとわかりやすいが、ビジネスのように成功の定義というものが明確化されておらず、なんとなくの方向性だけで議論を進めているため、結局行動の是非が検証できないという問題を感じる。

    背景には当然のように、超長期的戦略を考える際に付きまとう不確実性や、国際関係におけるプレーヤーの少なさから生じるゲーム理論的な相互干渉性があると思う。

    しかし、それを考慮してもなお国際関係や政治を論じる際に成功の定義(我々の目指すゴールの具体的定義づけ)が足りていないように見える。

    これは学生の頃から漠然と感じていた悩みであったが、コンサルタントになってより確信できる点である。



    我々ビジネスマンとして反省すべきは、筆者の言うように、我々には個人主義がなく、私生活主義が拝金主義につながっているという点であろう。

    なんとなく世間の価値に身を委ね、世間に認められることを自分の成功だと思い込んでしまっていたのではないか。

    成功の定義はもっと各人によって多様であっていい。そしてそれを受け入れられる寛容な社会であっていい。



    仕事術を学んで、ネットワーキングにまい進して、努力して楽な暮らしをして、ポジティブな世界観を押し売りすることだけが幸せのイメージではないし、そんな社会は息苦しい。

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著者プロフィール

1947年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究課程修了後、三井物産入社。調査部、業務部を経て、ブルッキングス研究所に出向。その後三井物産ワシントン事務所所長、三井物産常務執行役員等を歴任。現在は日本総合研究所会長、多摩大学学長。著書に『人間と宗教』『日本再生の基軸』(岩波書店)、『ユニオンジャックの矢~大英帝国のネットワーク戦略』『大中華圏~ネットワーク型世界観から中国の本質に迫る』(NHK出版)、『若き日本の肖像』『20世紀と格闘した先人たち』(新潮社)他多数。

「2022年 『ダビデの星を見つめて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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