あまりに人間的なウイルス: COVID-19の哲学

  • 勁草書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326154784

作品紹介・あらすじ

私たちを混乱に陥れているコロナパンデミックを生み出したのは私たち自身の活動だ。このあまりに人間的なウイルスについて問う。

グローバル化の産物であるコロナウイルスは、過剰なまでに相互接続された現在の技術・経済構造の脆さを明らかにし、私たちの生を土台のない状態へとひとしく直面させている。私たちは生の土台のなさをもとに、不確実性を分かち合う民主主義を思考し、私たちの人間性、権利、自由の意味を新たに発明していかなければならない。

感想・レビュー・書評

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  • 突如現れたウイルスによって、想像すらできなかった世界が出現している。
    無軌道に暴走する資本主義システムによって、世界はますます複雑化し生活は安定度を失い、もはや看過できないほどエコロジカルな脅威が増大した。
    著者のような識者や活動家による度重なる告発にも微動だにしなかったこの仕組みが、パンデミックにより一部の機能が停止し、揺らぎを見せている。
    紛争や飢餓、荒廃を輸出していたら、商品とともにウイルスも輸入していた。
    かつてのパンデミックが神罰と見なされ社会の外からやってきていたのが、いまは内から生み出されている。

    「ウイルスという虫眼鏡によって、私たちの矛盾と限界の特徴を拡大して見せている」。

    利害が複雑に絡み合い、物や人は地球規模で取引され、相互依存はかつてないほど活性化しているのに、インターナショナルな協調や連帯が求められている一方で、距離を取ることも同時に叫ばれている。
    移動したり人と会ったりする自由が制限され、外出禁止などにより学校が閉ざされれば権利の侵害だと告発し、再開されればすぐさま身を守る自由が必要だと反対論が巻き起こる。
    自由の行使は、制限に反対することにも、制限を要求することにも、なりうるのだ。

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著者プロフィール

ジャン=リュック・ナンシー(Jean-Luc Nancy) 1940年、フランス・ボルドー生まれ。哲学者。ストラスブール・マルク・ブロック大学名誉教授。著書に、『無為の共同体─哲学を問い直す分有の思考』(1986年/邦訳、以文社、2001年)、『自由の経験』(1988年/未來社、2000年)、『限りある思考』(1990年/法政大学出版局、2011年)、『世界の創造あるいは世界化』(2002年/現代企画室、2003年)、『イメージの奥底で』(2003年/以文社、2006年)、『モーリス・ブランショ 政治的パッション』(2011年/水声社、2020年)など多数。

「2021年 『あまりに人間的なウイルス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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