メディアの中の政治

  • 勁草書房 (2014年2月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (260ページ) / ISBN・EAN: 9784326302277

作品紹介・あらすじ

メディアも権力作用から逃れられない。ニュースが生産されて受容されるとき、どんな価値観が生まれ、どんな価値感が排除されるのか?

ニュース・メディアは外からの政治的影響力のもとで活動している。しかし、メディアの中にも「政治」はある。メディア・テクストの生産・受容過程で権力が作用し、メディア・テクストそれ自体も権力性を有しているのだ。本書ではこれらを理論的に分析し、自衛隊派遣、水俣病、チッソ安賃闘争、沖縄問題を事例に、不可視の権力を浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  • 【マスコミ論】
    マスコミ、ジャーナリズムが持つ権力とその政治的・社会的影響に対する考察。
    ジャーナリズムは「偏向」を有する。
    政治に関してジャーナリズムは、妥協よりも抗争を、統一よりも分裂を、争点やその原因よりも個人や動機を、理念よりも力関係を、政策よりも政局を、政治の本質よりも党派的な戦略や戦術を、法的視点よりも倫理的視点を、論議よりも感情を、深刻かつ困難な視点よりも娯楽的視点を、ハードニュースよりもソフトニュースを、複雑な視点よりも単純な視点を、長期的視点よりも短期的視点を、日常よりもドマラ性を、エリートの視線よりも庶民の視点を、肯定的視点よりも否定的視点を、それぞれ強調する傾向が高いという。
    ニュースが生産され、受容される時、ある価値観が現れ、ある価値観が排除される。
    ニュースを産む人、作る人、発信する人、受け取る人、この重層性を認識しながら分析する事がニュースの分析に不可欠であり、ジャーナリズム研究のまさに中心に位置すべき作業だという。
    巷にくだらないニュースが横溢しているとすれば、根本原因は生産者ではなく、消費者の側にあると言えるだろう。

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著者プロフィール

慶應義塾大学名誉教授、十文字学園女子大学特別招聘教授、東海大学文化社会学部特任教授。博士(法学)。
1956年東京に生まれる。1979年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。1985年慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程(政治学専攻)修了。(財)電気通信政策総合研究所、関西大学、慶應義塾大学法学部政治学科教授を経て現職。

主要著作:『地域情報化――理論と政策』(世界思想社、1992年)、『政治コミュニケーション――理論と分析』(勁草書房、1998年)、『ジャーナリズムとメディア言説』(勁草書房、2005年)、『現代ニュース論』(共著:有斐閣、2000年)、『メディア・ナショナリズムのゆくえ――「日中摩擦」を検証する』(共編著:朝日新聞社、2006年)、『ジャーナリズムと権力』(編著:世界思想社、2006年)、『メディアの中の政治』(勁草書房、2014年)、『ジャーナリズムは甦るか』(共著:慶應義塾大学出版会、2015年)、『批判する/批判されるジャーナリズム』(慶應義塾大学出版会、2017年)、『国家・メディア・コミュニティ』(慶應義塾大学法学研究会、2022年)など。
訳書:M. マコームズほか『ニュースメディアと世論』(関西大学出版部、1994年)、G.E. ラング・K. ラング『政治とテレビ』(共訳:松籟社、1997年)、D. マクウェール『マス・コミュニケーション研究』(監訳:慶應義塾大学出版会、2010年)など。

「2022年 『コミュニケーション研究 第5版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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