リベラルな秩序か帝国か 上: アメリカと世界政治の行方

  • 勁草書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326351589

作品紹介・あらすじ

冷戦が終わったあと、共通の敵を失った西側先進国の結束は崩れると思われた。しかし、これら諸国は結束を保ち、リベラルな民主主義は世界に広まっていった。アメリカがデザインした国際秩序は、なぜこれほどまで持続できるのか?戦後世界の起源と性質を、鋭く、深く、描き出す。中国の台頭を論じた「日本語版への序文」をオリジナルで収録。

感想・レビュー・書評

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  • 国家は相互に制約される制度のなかに自らを結びつけることによって、潜在的脅威や戦略的対立に対処する。制度には、「拘束」や「固定化」という潜在的な機能があるために、このような重要性を持つことができる。国家は、通常、他国と協力する一方で、拘束から解放されることも可能となるように、自らの選択肢を残そうとする。だが相互拘束を受ける国家は、まったく反対のことを行う。すなわち、そこから撤退することが困難となるような安全保障や、政治および経済の長期的なコミットメントをかたちづくるのである。(中略)拘束的なメカニズムの例としては、条約、制度と結びついた国際機関、共同管理責任、対外関係について合意された基準や原則などがある。(中略)相互拘束は、同盟以外の制度においても明らかなものである。国家は共同の政策決定の中に固定化され、深く根差した制度的協力の形式に組み込まれる。制度的な相互拘束の取り決めがはじめて意味を持つのは、国際的な制度やレジームが国家の行動を律するような自立した影響力を持ち得る場合である。』

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