クラウゼヴィッツ: 『戦争論』の思想

  • 勁草書房
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本棚登録 : 61
感想 : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326351824

作品紹介・あらすじ

なぜ『戦争論』は世界的名著となったのか? その本質は何なのか? 戦争研究の巨匠が読み解く最高峰の解説書が、ついに日本語訳!

19世紀の軍人カール・フォン・クラウゼヴィッツが生涯をかけて著した一冊の本は、なぜ今も世界中で読まれる名著となり得たのか?『戦争論』英訳の決定版を手がけた泰斗マイケル・ハワードが、クラウゼヴィッツの体験や当時の歴史などを紐解き、その戦争観を平易に、そして奥深く描いてゆく。監訳者による解説と文献案内つき。

感想・レビュー・書評

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  • クラウゼヴィッツの体験や当時の歴史などを紐解き、その戦争観がまとめてあります。
    ただ、前知識が必要かなと思いました。

  •  「自分と同じ職業軍人のために書いていたのであって、大学の政治学部で講義をするような学者ではなかった。(途中大幅省略)クラウゼヴィッツは実用性と簡潔性をを優先し、普遍性を犠牲にしている。」とあるが現在まで受け継がれているのには訳がある。この本はそれを読みとくためのもの。
     とにかく「言葉」がヤバい。ビンビンくる。クラウゼヴィッツ自身に芸術の心得も遭ったらしく、戦争軍人が行うことと芸術家が行うことに類似性を感じていたフシがある。
     以下はそのビンビン来る言葉を列挙してみた。
     戦争は「他の手段を交えた政治的交渉の継続である」。あらゆる術(アート)の唯一最大の狙いは「可能な手段(Mittel)をあらかじめ定められた目的(Zweck)のために用いること」。「それを知っている」という「wissen」(なにかについて知る)問題ではなく、「どのようにするか知っている」という「kuennen」(できる)という問題である。戦争はそれ自身の「論理」(logic)を持つという考えを否定しており、もつことができるのはそれ自身の「文法」(grammar)のみだと述べている。戦争はカメレオンの様に規模・形態・情勢が変化していく。
     ・主に国民による憎悪や暴力性をもたらす傾向
     ・主に軍隊による自由な精神活動としての傾向
     ・主に政府による従属的傾向
    の3つから三位一体が成り立っているとまとめている。この三位一体の各要素はそれぞれに固有の役割を持っており、これらの主体や相互の関係を無視して現実の戦争を見ることは不可能であると論じている。

  • 東2法経図・6F開架:391A/H96k//K

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著者プロフィール

マイケル・ハワード(Sir Michael Eliot Howard) イギリスの歴史学者、戦史研究者。1922 年生まれ。第二次世界大戦ではイタリア戦線で従軍。戦後、オックスフォード大学クライストチャーチ校を卒業して研究の道に進み、1947年にロンドン大学キングスカレッジに赴任、戦争学部の創設に尽力した。1970 年からはオックスフォード大学オールソウルズカレッジのチチェリー講座教授、現代史欽定講座教授などを歴任し、その後アメリカにわたってイエール大学歴史学部に軍事史・海軍史講座担当教授として赴任、1993年に退職した。著書は多岐にわたるが、邦訳されているものとして『第一次世界大戦』(法政大学出版局)、『ヨーロッパ史における戦争』(中公文庫)、『戦争と知識人』(原書房)などがある。また、クラウゼヴィッツ『戦争論』を英訳し、普及させたことでも知られている。


「2021年 『クラウゼヴィッツ 『戦争論』の思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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