アメリカ「小さな政府」のゆくえ トランプ、バイデンに継承されるオバマの決断

渋谷博史

• 勁草書房 (2024年11月26日発売)

作品紹介・あらすじ

アメリカが構築・維持してきた「小さな政府」のありようは、世界的な構造変化の中でどのように変容していくのか。そのゆくえを探る。

21世紀的な世界状況と経済社会の大きな構造変化のなかで、アメリカが構築・維持してきた「小さな政府」のありようはどのように変容していくのか。オバマ政権の重要な決断を起点に、トランプ、バイデン両政権への連続と変化を見据え、その姿を追究する。

感想・レビュー・書評

[学習院大学 法経図書センターさんの感想 · 2025年1月28日]

東2法経図・6F開架：342.5A/Sh23a//K

[桜美林大学図書館さんの感想 · 2025年5月13日]

https://cool.obirin.ac.jp/opac/volume/956898

[Go Extremeさんの感想 · 2024年12月26日]

21世紀的アメリカ自由主義と小さな政府：
アメリカ自由主義とjobと映画ー夜の大捜査線
もはや世界の警察官ではない演説と優先順位の変更
小さな政府の理念と21世紀的状況：
オバマの原点
20世紀現代史の教訓
21世紀の構造変化
市場の失敗の克服と未来志向
世界の警察官からの撤退：
抑制基調と優先順位の変更
社会保障年金とメディケア
メディケイド
純利子と信託基金
軍縮と対テロ戦争のコスト
取り残される階層の生活基盤の確保：
無保障者問題
制度設計の議論
医療保障の拡充策
無保障率の低下と保険料の上昇
高い医療費と再保険制度
軍事力の高度化と再編：
世界の警察官→リーダーとしての最強国
ミサイルと対テロ戦争
アフガニスタン増派の決断
対テロ戦争の戦
軍縮と軍事再編
軍事支出の抑制と構造変化

1. アメリカ自由主義の概念
- 小さな政府の理念が21世紀においても重要であり、経済成長に寄与する。
- アメリカ自由主義は、すべての国民が共通に享受できるものであり、特に黒人やヒスパニックを含む多様性を反映した。

2. オバマ大統領の政策
- オバマケア（医療保障改革）を通じて、低所得者層への医療保障を拡大。
- 経済政策において、エネルギー政策や教育への投資を重視した。
- リーマンショック後の経済回復策を推進し、長期的な成長戦略を策定。

3. 経済と社会保障
- 社会保障税が重要な財源となっており、高齢者や障害者への医療保障が財政支出の主要項目。
- 個人所得税と法人所得税における富裕層と大企業の負担構造が強調されている。

4. アメリカの国際的な役割
- アメリカは「世界の警察官」としての役割からの撤退を表明し、新たな外交戦略を模索。
- 同盟国との協力や外交手段を強調し、軍事力の維持が必要とされている。

5. 医療制度とその改革
- メディケアとメディケイドの制度設計が強調され、低所得者層への医療保障提供の重要性が述べられている。
- 医療保険市場におけるコスト抑制とサービスの質の向上が求められている。

6. 未来への展望
- アメリカ社会の構造変化に対応するための政策が必要であり、特に低技能・低所得層への支援が強調される。
- 21世紀的な社会保障制度の再構築が急務とされており、オバマ政権の政策がその基盤を形成している。

[津田塾大学図書館さんの感想 · 2024年12月19日]

【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/723445

著者プロフィール

東京大学名誉教授

「2023年 『トランプ財政とアメリカ第一主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」