入門・行動科学と公共政策: ナッジからはじまる自由論と幸福論

  • 勁草書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326550869

作品紹介・あらすじ

ナッジの使い方から思想まで、本家サンスティーンによるコンビニエンスストア開店! ポスト・コロナ時代の新たな公共政策へ!

ポスト・コロナ時代、世界中で使われる「ナッジ」。人はどうすれば無意識の行動バイアスから逃れて幸せな選択ができるのか? パンデミック、環境問題、貧困対策……、多様化する政策に行動科学の知見を生かすには? オバマ政権で実践を積み重ねたサンスティーン教授による最新報告と思想的探求! ナッジから始まる自由論と幸福論!

感想・レビュー・書評

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  • ナッジはGPS装置のようなもの。行きたいところを自分で決め,ルート提示するが,そのルートを選択するか別ルートを選択するかは自由。

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  • 読むに際しては「ナッジ」について概要を知っている方が良いかもしれない(概要も解説しているものの、どちらかと言うとナッジ自体の入門本ではなく、ナッジを公共政策の中で取り扱う際の留意事項に関する入門本と思われるため)。

    ナッジが世の中で多く取り上げられる一方で、その弊害(効かない、あるいは効きすぎる)についても議論がされており、それらに応えるという性質も持っている書籍。

    ナッジ(というか行動科学全般?)の理念としてFEAST(fun:楽しい、easy:簡単、attractive:魅力的、social:社会的、timely:タイムリー)というものが紹介されており、より詳細な実践の仕方として、初期設定ルール、情報開示、社会規範などについて紹介している。

    ここまではナッジ自体の紹介部分だが、後半からは、ナッジを公共政策に用いる際に気にされるべきジレンマ(例えば、ある人が選好していることがその人の厚生を損なう可能性がある際にどれだけ介入すべきか)についても論じている。

    結論は必ずしも明確でないように思われるが、最終章やその前の章で述べられているように、透明性が確保された状態でナッジが実施されているのであれば、人々の判断にある程度介入するようなナッジについても問題ないとするのが著者の立場のようである。

    著者が採用する作業仮説である「十分に情報を得ており、かつ、さまざまな行動バイアスから十分に逃れられている限りで、私たちは自分自身の幸福度を最もよく判断できるものであると、外部者からみなされるべきである」を満たすかたちでナッジを使うのであれば、行動バイアスを減少させる方向でナッジを用いることを優先し、その上で個人の選好は可能な限り優先させるというというのが、まず最初に目指すべきところなのだろう。

    なお、ナッジの透明性を確保するという点について、政策のフィードバックがある程度実施されやすいような政治文化ならば比較的容易にできるのかな、と感じたが、日本でもそのようなことができるのか、は別途考えないといけないなと思った。もちろん、これはナッジに限った話ではなく、日本の政策立案及び運用全般に横たわる議論事項だと考える。

  • ナッジの定義「どんな選択肢も閉ざさず、また人々の経済的インセンティブも大きく変えることなく、その行動を予測可能な方向に改める選択アーキテクチャの全要素」

    本書では、選択の自由の保障を強調している。ナッジには、それに従わない自由が保障されていなければならない。

    興味深い内容だったのですが、読みにくさを感じました。(訳のせいなのか、原文が読みにくいのかは分かりません)

  • レビューはブログにて
    https://ameblo.jp/w92-3/entry-12711474176.html

  • 「ナッジ」(肘でそっと押す)とは無意識のバイアスを利用した行動誘導。これを利用した公共政策のあり方を説いた入門書。

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著者プロフィール

ハーバード大学ロースクール教授。専門は憲法、法哲学、行動経済学など多岐におよぶ。1954年生まれ。ハーバード大学ロースクールを修了した後、アメリカ最高裁判所やアメリカ司法省に勤務。81 年よりシカゴ大学ロースクール教授を務め、2008 年より現職。オバマ政権では行政管理予算局の情報政策及び規制政策担当官を務めた。18 年にノルウェーの文化賞、ホルベア賞を受賞。著書に『ナッジで、人を動かす──行動経済学の時代に政策はどうあるべきか』(田総恵子訳、NTT出版)ほか多数、共著に『NOISE──組織はなぜ判断を誤るのか?』(ダニエル・カーネマン、オリヴィエ・シボニー共著、村井章子訳、早川書房)ほか多数がある。

「2022年 『NUDGE 実践 行動経済学 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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