未来の環境倫理学

  • 勁草書房 (2018年4月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (196ページ) / ISBN・EAN: 9784326603053

作品紹介・あらすじ

実践を支える思想、未来をつくっていく学問。リアルタイムの課題に応答し合い、議論を形成していく時代に沿った新たなテキスト。

ポスト・ヒューマニティーズの哲学思想、公共性の環境倫理学、3.11以降の原発と復興に関する倫理学等、90年代以降の環境倫理学・環境哲学の潮流を体系的に捉え直すと共に、実践を支える思想として、未来をつくっていく学問としての環境倫理学を提示する。人が「生きる場」としての「環境」、リアルな課題と対峙するテキスト。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/722417

  •  本書は、本学新領域創成科学研究科の福永真弓准教授と法政大学の吉永明弘教授を中心とした六人の執筆者が、従来の知見を参照しつつ、21世紀の環境倫理学を論じた書籍です。  
     第一部と第二部に分かれています。第一部のテーマは「災後の環境倫理学」です。主に、発生から10年半が経つ福島第一原子力発電所の事故を取り上げ、この現実に対して環境倫理学の応答が紹介されています。たとえば、放射性廃棄物の処理をめぐる問題を考えてみます。地層深くに最終処分することでうまくいけば、処理の負担を将来の世代に残さず、世代間公正を実現できるかもしれません。しかし、将来的にもっと良い処分方法が見つかっても将来の世代は何もできないということを考えれば、選択権、決定権の世代間公正は実現できません。何を公正とすべきか、その見方によって、一つの方法が公正にも非公正にもなってしまいます。このようなジレンマにどのように対処すればよいでしょうか。この先の議論の道筋は、ぜひ本書の第3章をご覧ください。
     第二部のテーマは「未来の環境倫理学」です。第5章では、環境徳倫理学、第6章ではハンス・ヨナスの自然哲学と未来倫理、第8章では”人新世”と言われる時代における環境倫理学が紹介されています。やや抽象的な話題が続くようにも見えますが、丁寧に議論が展開されていて、初学者にとっても分かりやすいです。具体的な話題としては、第7章に気候工学が取り上げられています。気候工学研究が正当化されてきた文脈を踏まえて、気候システムを意図的に改変することの倫理的意味が考察されています。
     環境倫理学は学際的分野です。専攻したい分野と一部が重なる人もいるかもしれません。また、ある学問分野の議論の精緻さや、現実に応答しようとする気概を感じることもできる書籍だと思います。文理や専攻にかかわらず、ぜひ読んでみてください。
    (理科Ⅱ類・1年)

    【学内URL】
    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000055879

    【学外からの利用方法】
    https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/literacy/user-guide/campus/offcampus

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00544558

  • 180721 中央図書館

  • 東2法経図・6F開架 519A/Y92m//K

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著者プロフィール

法政大学人間環境学部教授。千葉大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(学術)。専門は環境倫理学。著書に『都市の環境倫理』(勁草書房、2014年)、『ブックガイド環境倫理』(勁草書房、2017年)、 『はじめて学ぶ環境倫理』(ちくまプリマ―新書、2021年)、編著に『未来の環境倫理学』(勁草書房、2018年)、『環境倫理学(3STEPシリーズ)』(昭和堂、2020年)、 『技術哲学(3STEPシリーズ)』(昭和堂、2024年)がある。

「2024年 『都市の緑は誰のものか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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