- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784327764661
感想・レビュー・書評
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一応受験参考書だが、自信を持って英文を読めないすべての人にお勧め。
英文読解教室の「演習」だと思ってもよい。
この本の見どころは、巻末の「私の訳出法」である。
受験生どころか「翻訳者」の中にも、日本語と思えぬ日本語を書いて「和訳」と称している者がいる。
英語の構文を、そのまま日本語に置き換えただけでは、文法的には正しいが、
一読して分からぬ日本語になってしまう。
この本には、長い関係代名詞節をどう処理するか、所有格の関係代名詞節をどう片付けるか、
挿入句をどう処理するか、英文和訳で困ったときのノウハウが蓄積されている。
ところで、そのまま置き換えただけでは不自然な訳になってしまうポイント、そこにこそ、
英語と日本語の発想の違い、表現様式の違いが潜んでいるわけで、
そこを意識化することで、言語に対して敏感になれた気がする。
高校時代、私はテキストの英文をいかに自然な日本語に直すかを延々と考え
(もちろん、「テストで意訳のしすぎ」として減点される危険は承知の上だ)、
言葉のパズルを楽しんだ。
そして、伊藤和夫氏のなんとか教室シリーズを真似して、
「英文意訳教室」なるテキストを(彼そっくりの文体で)LaTeXで製作し、一人で悦に入っていた。
そして、安西氏の「英文翻訳術」に出会うのである。
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学生時代にお世話になった参考書です。この本のおかげで、地方国立大学に合格し、卒業論文のために英文の文献を購読し、無事英文科を卒業することができました。久しぶりに最初の方を読んでみると、最初から歯ごたえを感じて、集中して読まないと、意味が取れませんでした。本書の肝は、『直読直解のためには、頭はどう働くか、働くべきか』ということを、地道に解き明かしているところです。最初は断片的な知識だったものが、読み通す過程で、体系的な知識に変わっていきます。自分にとっては、英文を読むための基盤となるものでした。巻末にある『私の訳出法』は、学生時代に読まなかったので、これにチャレンジしようと思います。長文読解力をつけたい人におすすめです。
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不明。
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stage.3 プレ多読用
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長文読解の王道的参考書であるが、独学には少し難しいし、何より量がすごい。でもくだらない問題集よりは断然楽しい。
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テーマ別にいくつか長文が与えられ、それに対する解説、和訳がついてる。出来はそこそこなのだが話題が古く、訳も微妙。伊藤氏の訳出法が載せてあるのはファンにとってはいいかもしれないが、彼のやり方がどうも好きになれない俺にはページの無駄だったり。