グラマトロジーについて 下

  • 現代思潮新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784329000309

感想・レビュー・書評

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  • 徹底的に読む。
    デリダがルソーの著作に対して行っていたのは、この行為だ。
    彼はルソーを批判している。
    パロール/エクリチュールという二項対立の、
    前者の後者への優位をもってする形而上学に対して。

    しかし、それ以上にデリダは、ルソーに共感し、肯定している。
    このことを忘れてはならない。
    破壊しているだけではない。
    しかし、その先をグラマトロジーでは記さない。

    本源的にエクリチュールの最良の形を記せないのだ。
    「読者に探究していただくことにしようと思う」と
    ルソーの口を借りて開いたままにする。

    そして私はこの著書を読んだ。読んでしまった。
    「徹底的に読む」。
    そして「読み替える」。
    このことを私たちは今後していく必要がある。
    デリダが言わずして言っていたことは、このことではないだろうか。

  • ルソーのオ○ニー語りから欲望の代補性の分析をする辺り、ルソー読みとしてむちゃくちゃわかってんなあ、という印象がする

    第二部の批判の矛先レヴィ=ストロースとルソーなのが面白い。この二人は一見西洋中心主義に背を向けた思想家でもあるからだ。そんな彼らを分析しながら裏返しの形而上学的図式を見て取る辺り、この手の議論の到達点のひとつを示している 一部ほど読み込めなかったのでまたチャレンジしたい感じだぜ

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著者プロフィール

ジャック・デリダ(Jacques Derrida):1930-2004年。仏領アルジェリア生まれ。エコール・ノルマル・シュペリウール卒業。西洋形而上学のロゴス中心主義に対する脱構築を唱え、文学、芸術、言語学、政治哲学、歴史学など多くの分野に多大な影響を与えた。著書に『声と現象』『グラマトロジーについて』『エクリチュールと差異』『ヴェール』(シクスーとの共著)『獣と主権者Ⅰ・Ⅱ』ほか多数。

「2023年 『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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