- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784329000590
感想・レビュー・書評
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ソシュールの記号論を引っ張ってきて自説を展開したバルト。
ソシュールは、言語を記号として捉え、signifier, signified, signという関係で捉えた。(それまでは、語源などの歴史学的アプローチしかなかった)
そこでコアとなる概念は
・signifierとsignifiedの関係はarbitrary(恣意的)に創られてるということ。
・差異こそが全てである。signifierとsignifiedの縦の関係ではなく,
signifierどうしの横の関係の差異によって、signは成立する。
・signはそれを共有するコミュニティーがないと機能しない。
それを一般的なことがらに拡張し、「神話」という概念を打ち立てたバルト。(という理解であってるはず。。)
神話とはことば/語り(speech)である。
プロレスは、プロレスの作法を知ってるものには面白いけど、それを共有してないものには分からない(今で言うリテラシー)
世の中で「自然」だと思われてるものは、「神話」なのである。それはつまり、それを創った誰かが存在するのであり、それは恣意的なものであるということ。
自然であると思われてることが、歴史なのだということ。
一つ一つの単語が何を指してるのか分からない。
落ち着いたら再読。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「深化」や「ローマ人」についての話が面白かった。特に映像ってどこを意図的にしているのか、それによって何を伝えようとしているのか。
今読むと分からないことも多いけど、そういう当時の人にとって「誰でも知っていて」「あたりまえ」の現象の奥底が実は問題なのだ。 -
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タイトルからして大好き!かっこよすぎです…! バルトによる記号論で、生活の中の具体的ツールや習慣を断片スケッチ的にまとめた文章が中心の一冊。ただ、固有名詞の商品などを分析対象にしているため、今となってはやや古すぎるかも知れません。とはいえ、やっぱり私はこの頃のフランス的知にかなり影響されているよナ…とあらためて思うのでした。