不合理ゆえに吾信ず

著者 :
  • 現代思潮新社
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本棚登録 : 129
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784329000972

感想・レビュー・書評

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  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】

  • 「死霊」前夜のアフォリズム集。見開いた白いページの中央よりにこじんまり集合したかすれた写植文字。主体と客体、生と宇宙、意識と存在。そのコントラスト! とにかくシビレル。ひたすらカッコイイ《自同律の不快》。これってもう信者ですかね?

  • 日本にもこんな作家がいたんだ、と痛感した本。

    以来、未来社の埴谷の随筆集に興味を持ったが、大型書店にもなく、出版社から取り寄せたり、古本屋を巡ったり。

    ただ、身内にいると、面倒な人だとは思う。

  • 『あんたみたいなとりとめのないひとはいないわ。それがどちらにせよ、それぞれ理由があるんだもの』

    『本心からでもない意味もない嗤いを嗤いながら、この嗤いを誰へ向けようかと考えることがある』

    いったい言葉に頼って生きているというのに、時にその言葉というものが信頼できないと感じることがある。嘘をついている、という意味ではない。言葉というものが持つとされる役割について疑いが生じることがある、という意味である。言葉を通して伝えようとしているものと言葉の間に何の関係もないのではないかと思えてしまうことがある、という意味である。

    そもそも言葉は「乗り物」に過ぎない。言葉そのものに行きたい場所や行きたい気持ちがある訳ではない。行きたい場所やその意思が「意味」というものであるならば、言葉に最初から意味がある訳ではない。

    例えばそれは画家にとっての絵の具のようなものではないか、と喩えてみる。赤には赤という性質はある。それは物理的にも説明可能な客観的な性質だ。しかしだからと言ってその色をどのように観たものが受け止めるかは確定してはいない。まして描かれた絵の中でのその意味などは言うまでもない。全体の中で初めて確定する意味もある。確定すると言ったところで、描いた側の意志がそのまま観る側に伝わるものと保証されたわけでもない。それは、循環論法的になるのを恐れずに言えば、言葉同様に文脈の中でしか意味は確定され得ない、という事実なのだと思う。さらに蛇足を承知で言えば、この場合の文脈とは画家の意志、絵の具の配置だけではなく、その置かれた場所、それを観る目の置かれた環境、そんなものをも含むだろう。

    幾ら言葉の字義を正しく(辞書に載っているような意味として)理解できても、詩人が言葉を並べることによってひねり出した一つのかたまりが理解できるわけではない。それではそんなものを読むことには全く意味がないのかと突き詰めてみようとすると、それをたちまちに否定することには躊躇いがある。

    再び絵画との比較で考えてみると、絵の具のことも画家のことも、まして絵の読み方など何も知らずとも、絵から伝わるものを受け止めることはできる。それと同じように一連の言葉の並びに何か心を動かされることがある。そんな体験がしばしばあるとは言えないけれど、この自分の生まれてくる前に既に上梓されていた一冊の本を手にすることは、そのような体験の一つであると思う。

    硬質のアフォリズムの言葉は鋭く読み手の手のひらを抉ろうとする。ひょっとすると詩人が意図した切っ先の先には既に対峙するべき手はなく、今の世の中では別の無垢の手や空を切り裂くのみに終わるかも知れないないが、言葉はやはり何かを切り裂くだろう。つまり、言葉に載せられていた筈のものは既に時によって振り落とされてしまっているかも知れないというのに、動き出した言葉は勝手に何かを伝えることすらある、ということなのか。そんなことを考えていると自然とスタンリー・キューブリックの産み出した宇宙を旅するコンピュータのことを思い出してしまった。

  • 薔薇、屈辱、自同律――つづめて云えば俺はこれだけ。

  • 古本屋でジャケ買いならぬ表紙買いした本。多分屁理屈なんだろうなぁ…というような短文が延々と書かれている。世の中を斜めに見てるって感じ。

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