大江千里と渡辺美里って結婚するんだとばかり思ってた

著者 :
  • 交通新聞社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784330037202

作品紹介・あらすじ

2016年7月より『散歩の達人』で始めた連載「失われた東京を求めて」をまとめたエッセイ集。音楽やテレビ、ラジオ、映画、プロレス、食などの様々な切り口から、80年代を中心に、東京に生まれ育ち、サブカルに浸かり暮らしてきた作家・樋口毅宏の等身大の想い出を振り返る。あの日、あの時、あの出来事。当時、僕らは何を思い、何をしていたのか。そして当時、圧倒的な熱量で時代をけん引していた者たちは今、それを見つめる自分は今――。同世代の共感を誘い、ファンをとりこむ一冊とします。

感想・レビュー・書評

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  • 中年男がただ自分の若い頃を振り返るだけのエッセイ。中身はあまりない。若い人は読む必要ない(笑)。
    僕は世代的にどハマりなので、メチャクチャ面白かったけど。

    いま40代後半で、若い頃ちょっと尖った音楽が好きだった人は、タイトルからして心をくすぐられるだろう。

    大江千里と渡辺美里。
    エピック・ソニーを代表するアーティスト2人。
    80年代日本の音楽シーンの最先端だった2人。
    もし結婚してたら、稀代のビッグ・カップルだっただろうなぁ〜、
    なんて想像しながらニヤリ。

    ほかには、尾崎豊とか、ボウイとか、村上春樹とか、武道館とか、タッチとか、長州力とか、池袋などについて語られている。
    昭和末期のなんでもあり〜な空気感がめちゃくちゃ詰まっている。
    日本がまだまだ夢に満ち溢れていた時代を懐かしく思い出しながら、楽しく読ませていただきました。

    ああ、青春。

  • タイトル見て、がっつり渡辺美里と大江千里について書いてる本だと勝手な想像をしていたら、1971年生まれの著者の思い出エッセイでした。

    同世代だから懐かしい話題ばかりで楽しく読めました!

  • 「夜長に淡々と、お酒でもちょっと飲みながら、寝る前に読むための本です。寝る前の読書は、人に対してカッコつける必要がない、人生でいちばん楽しい時間なので」

    との前書きから始まるエッセイ集。

    「でも僕も読者のみなさんもわかっているはず。『胸を張って好きと公言できないものこそ本当に好きなものだ』と]

    思わずニヤニヤしながら共感するような話。

    あの歌手に、この芸能人にこんな背景があったのかと目からウロコのエピソード。

    「それにしても勉強は全然できなかったというのにどうしてこんなことばかり覚えているのだろう」--まったくもって同感である。

    「社会人になってから深夜放送を聴かなくなった。深夜放送を卒業するときは思春期の終わりなのだろうか」

    その思春期に熱を上げていたものは、生涯の宝物。
    蓋を開けて目にすると、走馬灯のように記憶が蘇る。

    音楽。小説。テレビにラジオ。そしてプロレス。

    著者の引っ越しエピソードに、自身の人生を重ね合わせながら読んだ。

    懐かしくて新しいエッセイ集。

  • 昭和の終わりと平成の始まりにあったイベントとカルチャー、エモーショナルな音・本・映像、そして人々-。東京で生まれ育った著者が、当時の思い出を綴る。『散歩の達人』連載を加筆し書籍化。

    あるある!というか、いるいる!というか…。

  • 同世代の自分にとっては“あるある”の連続。
    本当に面白かった、、というより在りし日を懐かしく思い出す楽しい時間でした。

    聴きたい曲がすぐに手に入る今では想像出来ないかもしれないけど、レンタルショップでレコード借りに行くのがどんなにワクワクしたか、FMでヒットチャートを録音して聴いたり、自分の好きな曲で作ったお気に入りカセットテープは今でも捨てられないです、、

  • 懐かしい~(≧▽≦)♪ちょうど久しぶりに大江千里さんと渡辺美里さんをテレビで見て「うわ~懐かしい!」と思っていたところ、お気に入りさんがこの本を登録していて「これは運命?」と感じて、いそいそと図書館へ行ってお取り寄せ(^^)♪私は深夜ラジオいつ卒業したんだろう?と思い出してみたり、やっぱり都会はライブへ行けていいな~と羨ましく思った(^.^)

  • 昭和40年代男子の思い出エッセイ、と副題がついているけれど確かに懐かしいこと。全く自分の過ごした部分でなくて、そんなものか、と思うものもあったけど、美里やらエコーズやら尾崎やらジャッキーチェンやらアメリカ横断ウルトラクイズやら、まあ面白く読みました。
    それにしても、この記憶力恐るべし、同じ昭和40年代生まれでも東京の10代の行動恐るべし。

  •  著者は1971年生まれということですので、私の5つ下ということになります。なんとも絶妙に、私の知っている世界と同じ世界を、珠玉のエッセーに仕立ててくれました。

     それにしても、よく覚えているもんですね。私より5つ下なのに、私よりあの時代をよく覚えているのは驚愕です。多分、私は自分より5つ上の世代の人と、同じ世界を語ることはできないと思います。

     ちなみに、私は渡辺美里と同じ歳で、私の友人には、渡辺美里と同級生だったやつがいます。そいつの自慢話を、よく聞かされていました(笑)。

     面白い話はいっぱいありましたが、なるほどと唸らされたのは、

    p.119 「これは拙著『アクシデント・レポート』にも書いたが、佐野元春がどうして人気がなくなったか?と言うと、「つまらない大人にはなりたくない」という象徴的なフレーズを挙げて、現代では「大人にならなくてもよい時代になった。だから元春は時代から取り残された」と僕は喝破した。同じように、やはり美里の名フレーズ「死んでるみたいに生きたくない」も、現代では「死んでるみたいに生きて何が悪い?」に変わっていった。こんな時代に渡辺美里がトップランナーでいられるだろうか。渡辺美里がオーディエンスを失ったのではない。オーディエンスが渡辺美里を失ったのだ。」

    というところ。難しい時代になりました。

  •  大江千里のCD情報をネット検索している時に
    偶然出会った一冊。

     ボクは“大江千里と渡辺美里”って、結婚するとは想像もしなかったですけどね(笑)
     
     当時から、お二人の楽曲はかなりディープに聴いていた、ヘビーリスナーでしたが。

     その辺りはもっと冷めた目でみていたのかな?

     それはともかくこの本は…

     ほぼ同世代の著者の多感な頃の思い出を
    エッセイ連載していたものを一冊に纏めた本です。

     所謂“Z世代”の人が読んでも“なんのこっちゃ?”って
    思われちゃうかものテーマや思いが綴られていますが

     多感な頃を80年代、90年代に過ごしてきた身としては
    結構楽しめる一冊でした。

     特に、音楽やサブカルネタは結構興味深く読みました。

     たまに当時を振り返ってみるのに、丁度良いきっかけになる本かな。

     とにかく、ボクは楽しく読めた一冊でした。

  • 懐かしい音楽や雑誌が飛び出し、昔を思い出しながら読んだ。好きだからといってほめるだけでなく、しっかり批評もする。知らなかったことも書かれていた。そして恵まれた少年期を過ごしていたんだなと感じた。80年代が好きなら、楽しめる。

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著者プロフィール

東京都豊島区雑司ヶ谷生まれ。出版社に勤務したのち、2009年『さらば雑司ヶ谷』で小説家デビュー。11年『民宿雪国』が山本周五郎賞と山田風太郎賞の候補作となり話題に。著書に『日本のセックス』『テロルのすべて』『二十五の瞳』『タモリ論』『ドルフィン・ソングを救え!』などがある。

「2023年 『無法の世界 Dear Mom, Fuck You』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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