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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784330057217
作品紹介・あらすじ
日本人にとって日本の鉄道シーンは日常のものですが、実は世界的な観点からみると、非常に珍しい姿です。当書は、この特異さを、外国の鉄道の比較を通じて浮き彫りにして“ナイス・ガラパゴス進化”と定義。その発達の実際と背景について、著者の経験や近年に明らかになった研究成果などを交えながら、明らかにしていきます。新書では根強い「歴史発掘シリーズ」のひとつですが、日常の鉄道シーンの「なぜ」を解き明かすとともに、鉄道150周年を迎え、ぜひ知っておきたい内容です。
みんなの感想まとめ
日本の鉄道が定時運行を実現する背景には、歴史的な要因や地形、技術的な工夫が深く関わっています。著者は、欧米と異なり日本が鉄道導入に際して馬車という交通手段を持たなかったことが、安全性や正確性に対する考...
感想・レビュー・書評
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定時運行をもたらした歴史、それを支える技術を含め、丁寧な解説であり非常に勉強になった。文中のコラムも現場で働いていたが故に知りえる情報であり興味深く読んだ。本書を記してくれた著者に大いに感謝したい。
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思ったよりずっと技術系な内容でした。
欧米は鉄道の前に「馬車」があったけど
日本は「籠・徒歩」メインだったところを
いきなり鉄道が交通手段に登場したから
より「安全」なことが求められたらしいのは
なんだかわかる気がします。
定時運行にこだわるのは
都会→密なダイヤが乱れるから
郊外→単線はどちらかが遅れると進めないから
みたいな一面もあるんですねぇ。
もちろん、他にもいろいろと書いてあるので
(特に車輌や動力についての技術解説が!)
興味がおありの方はぜひ。 -
日本の鉄道は時間通りに来ることで国内外で有名だ。
どうしてそうなったのか。それには馬車の有無が関係していた。
安全・正確さを目指すのは日本だろうと欧米だろうと同じだが、違いを生み出したのは馬車の有無だと著者は指摘している。
ヨーロッパ諸国は、鉄道以前の中長距離の輸送は、ほとんどが馬車だった。
その一方で、日本は徒歩がほとんどだった。
御者や馬のような存在が、日本になかったことが運行上の安全に対する考え方や運行時間の概念に違いをもたらしたと著者は指摘している。
馬車の安全は御者に委ねられていた。これが鉄道の世界にも引き継がれて、日本のように安全システムを充実させるよりも、運転士の教育訓練により安全性を高める考え方が一般的になっているそうだ。
そして、日本の鉄道会社が定時にこだわりのも理由があった。
日本の地形が関係していた。こういうと「ブラタモリ」みたいになるが、平地の少ない山に囲まれた国で、土地をうまく活用しないといけない事情があった。
経営する上でも、必要最低限の土地利用と設備にする必要があり、時間にこだわらざるを得なかった。
時間通りに運行するには思いもよらない理由があって興味深いなあ。 -
序章 日本は鉄道と、こうして出会った/第1章 日本は鉄道を狭軌で建設してしまった/第2章 日本には、馬車文化が無かった/第3章 定時に運行する日本/第4章 軌間のナイス・ガラパゴスー改軌から世界のシンカンセンへ/第5章 日本はなぜ電車王国なのか?/第6章 電化が日本で進んだ歩みと実際/第7章 電気車両の進歩を見る/第8章 リニアモーターカーは、未来のナイス・ガラパゴスだ!/第9章 日本の国土環境が生んだ騒音・振動対策/第10章 時代に流されたナイス・ガラパゴス 電気式ディーゼル車
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なるほど狭軌でスタートしたからこその標準軌の新幹線があるとも言える。しかし、標準軌でスタートしていればフリーゲージトレインのような苦労もなかったし、国内の鉄道ネットワークはもっと違うものになっていたかもしれない。貨物が標準軌であれば輸送量も違うだろうし、青函トンネルに三本のレールを引くという無駄の必要もなかった。今後の鉄道技術の進化はどのようになるのだろうか?
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