- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784331059616
作品紹介・あらすじ
新選組の新たな地平を拓く九つの短篇。特別企画座談会、鳥羽亮×秋山香乃。
感想・レビュー・書評
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山南敬介 河合耆三郎 山崎烝 市村鉄之助 近藤勇 土方歳三 永倉新八 沖田総司 藤堂平助
新選組の9人についての短編集詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新選組アンソロジー。9人のうち知っている作家さんは半数で、読んだことがあるのは秋山香乃さんと鳥羽亮さんのみ。それぞれ一人ずつ隊士の話を書いています。幹部メインですが、河合耆三郎と市村鉄之助もあり。
ちょっとオカルト系が入ったものもあったりと、内容もなかなかバラエティに富んでいました。そういったのがいっぺんに読めるのもアンソロジーならでは。
秋山さん(藤堂平助)は元々好きな作家さんですが、とても好きなのが嵯峨野晶さんの「誠の桜」(市村鉄之助)。沖田との関係と伏線回収がさりげなくも良かった。
他に「今日の茶漬」(山崎烝)や「龍虎邂逅」(近藤勇)も印象的です。巻末の対談も良かったですね、これからもぜひいろんな新選組が書かれてほしいです。 -
10人の作家による新撰組競作集。
正直、新撰組関連の小説は食傷気味かなと感じていたりするんです。読み出す前は。
ところがどっこい、読んでみると新鮮でした。
ま、調子乗るんじゃないよってことですね。まだまだ面白い小説はあふれているんですよ。
新撰組の物語には、歴史の敗者として判官びいきの彩がつきまといます。
それは、残酷な結末が見えているゆえの憐れみや悲しみがあるからだと思います。
結末を知っているからこその、一瞬の輝きの激しさ。そう考えると、タイトルの出陣が終わりへの旅立ちに思えてきます。