わが子を「メシが食える大人」に育てる (ファミリー新書)

著者 :
  • 廣済堂出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331514733

作品紹介・あらすじ

子育ての最終的な目的はたったひとつ。経済的、社会的、精神的に自立した「自分でメシを食っていける大人」にすること。そのためには、5つの基礎力を、10歳までの時期に育むことが大切。それが受験や社会に出てからのさまざまな苦労を自分で乗り越え、より幸せな将来を生きていくためのパスポートを手に入れることになる。それぞれの力が、社会人としてメシが食える力にどう結びついているのか、どう育めばいいのかを丁寧に解説。

感想・レビュー・書評

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  • 子育てや教育の本では「10歳くらいまでに」と書かれていて焦る。
    1言葉の力
    2自分で考える力
    3思い浮かべる力
    4試そうとする力
    5やり抜く力
    を小学校低学年までにはぐぐむこと。
    これこそ「知力と意欲の源」。
    まだ間に合うかしら?
    読みすすめるうちにSには意識してやってきたことをMにはやってないな、まずいかもと思い始める。

    *言葉の力
    ・「音読ゲーム」つっかえたり、読み間違いをしたら減点1点。読みきる精読力をつける。
    ・1,2行でも良いから日記をつけさせる。
    *考える力
    ・「種は芽を出す。芽は伸びる。そういうふうにできている。」親の価値観で無理やり芽を引っ張り出さない。
    ・少しでも疑問点が残ったら、あとで調べて教える。「親のしつこさ」を心がける。
    *思い浮かべる力
    ・「初めてその場所へ行く人のために説明する」ゲーム。
    *やりぬく力
    ・熱くなったり必死になることは、けっしてカッコ悪いことではないことを、遊びを通して身体を張って子供にみせる。
    やりつくす感覚を身体で覚えさせる。

    うちのチビちゃんたちはいっつも笑いをとろうとがんばってる。
    これは「試そうとする力」を育んでるわけか!
    きみら、ダイジョウブなの?と心配になってたんだけど。

  • 花まる学習会という有名な塾を経営されている高濱さんの本。
    高濱さんの本を読むのはおそらく初めてですが、
    メディアなどの記事を読んで、興味を持っていた人の一人だったので、
    読んでみました。

    全ての著者の意見に賛同できるわけではないですが、
    その通りと思ったり、自分の振る舞いを変えていかないとと感じたこともあり、
    読んでよかったです。

    メシを食っていくために必要な力は、全体的によくまとまっているように思います。

    ①ことばの力
    ②自分で考える力
    ③想い浮かべる力
    ④試そうとする力
    ⑤やり抜く力

    アンジェラ・ダックワースの「やり抜く力 GRI」T※で出てきた「やり抜く力」が5番目に入っていますが、
    著者の意見はそもそもその前提として、
    「言葉を操って、自分で考えたり、想像したり、
    試行錯誤しないとダメでしょ」というスタンスなんでしょう。
    何が一番大事なのかは置いておいて、
    その通りだと思います。

    ※やり抜く力 GRIT
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4478064806#comment

    ただ、これからの世の中は、それだけで本当にいいのか?という気も個人的にはしています。
    例えば、山口周さん他が提唱されている課題設定力。
    旗を立てる力と言うんでしょうか、こんな力も必要になってくるかと思います。
    (著者なりの考えでは、②とか③に含まれているのかもしれませんが。。)

    あと、個人的に反省したのは、
    「親は低学年の子の作文には基本的な文法や漢字の間違い以外は口を出すべきではない」というくだり。
    確かに言われてみれば、その通りだし、
    親としてはついつい口を出しがち。。
    この点については大いに反省しました。
    ま、親も試行錯誤しているってことで(許してもらいましょうかね)。。

  • 小学校中学年までのお子さんを持つ親に向けた本。以前も高濱さんの著書「子どもを伸ばす父親、ダメにする父親」のタイトルに惹かれて手に取ったが、子供の対象年齢が我が家と異なるので途中からテンションがトーンダウンしてしまった。

    その通りだなぁ、と共感することは書かれてあるけど、お願いだから子どもの対象年齢をタイトルに記載してほしい。

  • 将来社会で生きていくにあたり、周囲と対話しながら貢献して稼ぐという目標に向かって、どんな力を身に着けるとよいか、どのように身に着けるかを具体的に実践ベースの知識を元に展開されている。

    1. ことばの力 Words
    2. 自分で考える力 Thinking
    3. 思い浮かべる力 Imaging
    4. 試そうとする力 Trial
    5. やり抜く力 Grit

    4.試す→自己肯定感→5.やりぬく→達成感→次へのチャレンジ精神


    ▼読書メモ
    思考の自走力。思考の内燃機関を作る。

    笑わせようという意識=試す力
    ユーモアセンスは、人を惹きつける+仕掛ける意識をもって仕事に取り組む
    笑い・ユーモアは、人の心への仕掛け。一歩踏み込む。
    「ウケるかどうか、わからないけれど、とりあえずやってみよう」が信条。
    試してみよう。

    お手伝いでは工夫させる。工夫→脳みそが活性化する。
    失敗を織り込んで、任せる。
    家族生活に影響のある重要な家事。
    靴磨きで「思いを込めて磨いてごらん」→脳みそが活性化される

    異年齢の子どもたちの間に置く。→他者貢献したがる。人は貢献したがる生き物。

    ▼トライすること
    ・試す
    ・ざくっと任せて工夫させる(振り返りで質問だけする)
    ・小さな成功を事実として認める

  • 大人になった時にメシが食えるように育てる。って考え方に非常に共感。そのためには、幼少期に5つの力を身に付けさせることが必用と説く。自分の子供を育てるって観点だけでなく、大人になった自分自身がこの5つの力があるだろうか?と自己点検するのにもいいかな。

    以下、参考になった点、引用、自己解釈含む。

    ・幼少期は大人に守られており、子供は自然と万能感≒王様感を感じる。が、年を取るにつれ、自分に都合の良いことだけでは済まなくなる。自分は王様だと勘違いさせ過ぎてしまうのは危険。世の中には理不尽なことも多いということを、小さいころから教える視点も持ち合わせるべき。ニートが増えている根柢には、過保護に甘やかされて育てられたことが大きい。

    ・冷めた子が増えているのは、親が冷めているからではないか。親が何でも良いので、一生懸命にやる姿を見せていれば、子供は自然と熱中する姿勢を持つ。子どもに「一生懸命にやれ!」という前に、自分自身が一生懸命に生きているのか、自問自答する必要がある。

    ・飯が食える大人になるための5つの力
    ①言葉の力。人が言っている言葉のポイントをしっかりと把握でき、また自分が伝えたいことをしっかりと伝わるように伝えられる力。
    ②自分で考える力。勉強でも日常生活でも他に答えを求めるのではなく、自分で考える力。
    ③思い浮かべる力。具体的な物事や事象だけでなく、相手の心など目に見ないものもイメージできる力。
    ④試そうとする力。興味関心のあることにチャレンジしたり、与えられた課題に色々な方法を試そうとする意欲。
    ⑤やり抜く力。一度始めたことを多少の困難があっても最後までやり通す力。

    ・逆インタビュートレーニング。親が子どもに、今日は学校でどんなことがあった?と聞くことはよくあるが、この逆を子どもにやってもらう。今日お母さんはどんなことがあった?どんなことを感じた?と聞いてもらう。楽しんでやるのがコツ。インタビューを通して、人の行動や感情に意識が自然と向くトレーニングとなる。

    ・目的地までの道順を説明するゲーム。

    ・いつもふざけて笑いを取ろうとする子は、人を笑わせるための様々なチャレンジ=試す力をいかんなく発揮している状態。人を中傷するような内容で無ければ、叱らずに、受け止めてやるのが良い。

  • 2014.9.26

  • 親として実行しなければならないことがたくさんあることに気づかされました。

  • 褒めましょう、ゆっくり待ってあげましょう。

  • 5つの基礎能力を鍛える
    ①言葉の力
    ②自分で考える力
    ③思い浮かべる力
    ④試そうとする力
    ⑤やり抜く力

    ①言葉の力
    以下を低学年のうちにやっておく
    聞く力・・・親が向き合って態度で示すことが大切
    話す力・・・不必要な曖昧な表現は思考の緩さに繋がる
    言葉というのは自分の意思を表明するときには心の構えでもある
    読む力・・・慢読と精読がある。精読するには親子で音読する。精読ゲームもおすすめ。間違えたら1減点で、何回目でゼロになるかをゲーム感覚でやる。
    書く力・・・作文読む人が理解できる文になっているか、面白く描けるか

    表現の正確性

    表現の豊かさ

    ②考える力
    自分で考えるためにはまず意欲が必要

    問題解決法・・・ファンクショなる・アプローチ


    ■その他フレーズで記憶に残った箇所
    ・話せばわかるという対面重視の姿勢、体罰は絶対にあってはならないという平和的な教育観、誰とでも仲良くしようという開放的な人間観。耳に良い言葉が並ぶが、それだけでは世の中の片側しか写らない鏡を子供に与えるようなもの。
    理不尽なことが多いのが、この世の中。
    社会に出たら、世間の荒波が待っていることを子供にしっかりと教えておくべき。

    ・親の役目
     前向きに困難を乗り越えていく逞しさが必要だと解き続けること。

    ・子供は小中高大とお客様として扱われ、寄生意識を持つようになる。

    ・将来に不安を感じさせる症状は学動機の学習態度に現れる。自分の力で考えようとする思考習慣がついておらず、早く答えを出そうとする。
    親も早く早くが口癖になっていたりする

    ・やらされ感と表裏一体になっているのが、子供の万能感。万能感は親に言えばなんでもやってくれるといういわば甘え。
    万能感は社会に出た途端潰され、仕事でのやらされ感だけ残る。

  • 『親の見逃しの罪』気をつけたいと思った。

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著者プロフィール

高濱正伸(たかはま まさのぶ):
花まる学習会代表。1959年、熊本生まれ。東京大学農学部・同大学院修了。
学生時代から予備校等で受験生を指導する中、学力の伸び悩み・人間関係での挫折と引きこもり傾向などの諸問題が、幼児期・児童期の環境と体験に基づいていると確信。1993年、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、小学校低学年向けの学習教室「花まる学習会」を設立(現在は年中〜中学生)。2015年より、佐賀県武雄市で官民一体型学校を開始。著書多数。

「2022年 『マンガとクイズでまるごと覚える!47都道府県地理カード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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