侵略! (広済堂文庫―異形コレクションシリーズ) (廣済堂文庫 い 6-2 異形コレクション 2)

著者 :
  • 廣済堂出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (550ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331606360

感想・レビュー・書評

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  • まさかテーマにそんなドSFを持ってくるとは…。でも言われてみれば、それもまた”異形”の飛来な訳で…。収録の仕様も異形の侵略の前兆からその始まり、完全に異形に支配された世界、タイプの違う侵略もの…と面白い。

    かんべむさし先生→侵略ものの前日譚って初めて読んだかもしれん…。それにしてもオチも何もかもが怖い…。
    牧野修先生→めちゃめちゃキモ怖面白かった…!!!!!こういうのもっと読みたい…。
    小中千昭先生→これはTV的に面白いと思う。コンプラ的にアウトだろうけど、すぐにでも映像化できそう。
    菊地秀行先生→なんか田舎のホラーってやっぱ怖いよね…。雨の日にやってくるもの、ってのも…。
    梶尾真治先生→いつどこから侵略されるかなんてわかったもんじゃない…。日常の隙間感がめちゃ怖い。
    大場惑先生→あくまで冷静に、機械的に自分が加担させられるの怖すぎでしょ…。怖…。
    森下一仁先生→ここまでで一番謎のインベーダーの侵略って感じでめちゃ怖い…。肉体レベルで侵略されて支配されるっての…古典的だけど一番怖いよな…。
    井上雅彦先生→大きな乗り物ってやっぱり異界への入り口だよな…。
    草上仁先生→い、命の武器ってそういう…。巨大な異形の男根に男女問わず孕まされるの怖すぎでしょ…。悪夢すぎる世紀末ランキング堂々の1位。
    村田基先生→これも気持ち悪怖かった…。ある意味で一番リアルだと思う…。
    山下定先生→侵略ものSFで指定暴力団!!?と思ったけど、たしかに彫り物って…そうだよなありえるよな…。
    安土萌先生→いたいけな子どもだけが甘いお菓子に食らいつくわけではなくて…。シンプルだけど、だからこそ怖いショートショート。
    斎藤肇先生→正体の分からないやからに払う税金…現実とそう変わらない気もするのが怖い。
    大原まり子先生→なるほど、こういう形の侵略もアリか…。それにしてもオチが耳に痛い…。
    岬兄悟先生→げに恐ろしき侵略は夫婦の愛…、と。
    津原泰水先生→マシンガントークさも一種の侵略、か?
    菅浩江先生→めちゃんこ好きな雰囲気だった…。侵略され、侵略する者がこんな気持ちを抱いていることもあるのかもしれない…。
    横田順彌→押川春浪を知らなかった…不勉強でお恥ずかしい…。

  • 異形コレクションの2冊目。可能な限り既刊を追っていきたい。
    今回のテーマは「侵略」。序文で触れられているクトゥルー神話を読み返している自分にはタイムリーかと思ったんだけど、案外当の神話は触れられず少し寂しい。
    アンソロジーは玉石混合、当たり外れはしょうがないと思いつつ、そこまで「石」と感じたものは少なかった。ぐっときたのは、『命の武器』『彼らの匂い』『子供の領分』。

  •  SF というよりも、ホラーだな。ショートショートなので、細かい設定は略していきなり本題に入る感じ。テンポが早くてよい。

     オープニングは「地獄の始まり(かんべむさし)」 で、まぁそんな感じかなぁという程度の感想。「罪と罰の機械(牧野修)」は、筋はしょりすぎだが、その他部分がまだまだ贅肉たっぷりでアンバランス。

      ウルトラマンティガのシナリオ作者さんらしい「夜歩く子(小中千昭)」はその味かなと思ったが、単につまらなかった。その分 「雨の町(菊地秀行)」 は、けっこうホラーだな。

     カジシンの「赤い花を飼う人(梶尾真治)」は、らしい展開の秀作。 「彼らの匂い(大場惑)」 の、逆転発想がおもしろい。「おだやかな侵入(森下一仁)」もいいんだが、こう同じような話、つまり静かな侵略系が続くと小学生の作文集にしかみえない。

      少し時間をおいて「特別急行列車(井上雅彦)」 を楽しむ。まぁまぁかな。カッコーが主役の「命の武器(草上仁)」はイマイチかな。臭いの 「アロママジック(村田基)」 は意味不明。「暴力団の夢見る頃(山下定)」 は新鮮さが全くなくつまらない。「ママ・スイート・ママ(安土萌)」 もわからないし、つまらない。

     長い割にはオチがおもしろくない「さりげなく大がかりな(斎藤肇)」 、さっぱりの「不思議な聖小羊の美少女(大原まり子)」、わかりにくい 「鏡の中の他人(岬兄悟)」 、文章が独特で読む気がしなかった「聖戦の記録(津原泰水)」、さすがにきれいにまとめる 「子供の領分(菅浩江)」と続き、最後は文章が読みにくくてギブアップした 「花菖蒲(横田順弥)」で終わる。

     総じて、アイデアが貧困な印象。古いからかなぁ。

  • SFとかホラーとかいうよりも、不思議本という感じ。それぞれが短いし著者によっていろいろなバリエーションが楽しめるのが手軽で気軽です。

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著者プロフィール

1949年千葉県生まれ。青山学院大学卒業後、雑誌記者を経て82年『魔界都市〈新宿〉』でデビュー。以後、20年以上にわたりエンターテインメント小説界を牽引し続け、著作は300冊を超える。著書に『吸血鬼ハンター“D”』『魔界都市ブルース』『妖獣都市』等多数。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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