東夾怪奇案内 自称小説家 蔦市伊織の事件簿 (廣済堂モノノケ文庫)
- 廣済堂出版 (2014年10月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784331616123
作品紹介・あらすじ
全く芽が出ない自称小説家の青年、蔦市伊織は、祖母から家屋と小さな土鈴、そしてある能力を引き継いだ。それは、人ならざるモノ-物の怪が視える力。ある日、幼馴染の可憐な美少女・小春から学校で噂の怪奇現象について打ち明けられる。女学校の美術室に巣くう『蜘蛛の神様』が、「代償」と引き替えに少女達の変身願望を叶えてくれるという。探偵よろしく事件解明をもくろむ小春に押し切られた伊織は、しぶしぶ真相解明に乗り出すが…(薔薇学校異聞)。伊織の『視えないモノが視える力』が呼び寄せる、不可思議な事件全3編を収録。帝都東夾にひしめく物の怪と、人とが織りなす幻想奇譚!
感想・レビュー・書評
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電子書籍
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自称小説家の伊織のことを振り回す小春。好奇心旺盛な小春だけど、誰かのため。ということが根底にあるからか、嫌な感じは全くしない。伊織は迷惑かもしれないけど。それでも小春と一緒にいるときの伊織はちょっと楽しそうに見えて、こっちまで楽しくなった。いつか伊織の書く「面白い本」を読むことができるのだろうか。
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小説家を目指している主人公は、幼い頃祖母からもらった
お守りを手首に巻いて生活している。
連続短編3話分で、妖怪が視える自称小説家。
一体どれほどの文才なのだろう、と思っていたら
それも最後の方に出てきました。
読むのが大変そうな文章らしいです…。
夢を追いかけるのは良い事だ、とは言いませんが
自分の食い扶持ぐらい自分で…とは思います。
そんな彼の元へ訪ねてきたのが、幼馴染の妹。
彼女は生粋のヒロインでした。
興味のあるものに首を突っ込み、危険を冒して
命が危なくなって、助けられて、という。
そんな怖い思いをした1話目。
あの生物が嫌いな人も、読んだら怖い思いをするかと。
2話目は主人公だけが頑張る状態でした。
ヒロインは添え物状態…と思っていたら、な3話目。
1話目であれほどまでに大変な思いをしたというのに
まったく懲りてないのに驚きです。
しかも出会ったら出会ったで、かまわない、とか
家族の前でほざいてますし。
心配していた家族に謝るよりも、お友達ですか? と
はたき倒したくなるほどの、お花畑脳内です。
正直、放置して帰宅しても大丈夫な気がしますけど。