鬼といりまめ: 二月(節分のはなし) (行事むかしむかし 2月)

著者 :
  • 佼成出版社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (26ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784333015139

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  • 行事むかしむかしシリーズ・2月のおはなし。

    あまりの日照りに困ったおふくのお母さんは、つい「誰でもいいから雨を降らせてくれたら、一人娘のおふくを嫁にやってもいい」とつぶやいてしまいます。
    するとそれを聞きつけた鬼が雨を降らせてしまい、おふくは鬼のもとに嫁にいかなければならなくなりました。
    後悔するお母さん…しかし、この約束を守らなければ、鬼にどんな目に合わされるかわかりません。
    お母さんとおふくは泣く泣く約束を守り、鬼のもとに嫁ぎます。
    しかし鬼は冬になると、お酒を飲んでは酔っ払ってばかり…
    春になり、嫁ぐ際お母さんに言われた通り家から鬼の家までまいてきた菜の花が咲くと、おふくは思いきって鬼のもとから逃げ出します…!!

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    なぜ鬼がこないように煎り豆をまくのか?を教えてくれる絵本ですが、「雨」と引き換えに娘を嫁にもらう、しかもその鬼は酔っ払ってばかり…というのは、現代にも通じるものがあります…

    昔話には、夫となる者が人々にとってなにか「益になること」をするかわりに、娘をもらうという流れがたくさんありますが、こういうところにも昔の人が女性や小さい女の子、そして「家」をどんなふうに考えていたのか?がよく見えてくるなあ…とおもいます。
    昔話は昔話として読みつつも、現代の女性・女の子には、こんなしんどいおもいをしなくてすむような世界になってほしいとおもいました。

  • なるほどねー。だから炒り豆なのね。
    とばあちゃんが一番楽しんでる。

    なんだこれ、約束したのはそっちなのにヒドくね?S11
    私もそう思う。ヒトって勝手だ。
    なのにばあちゃんはお酒呑んでダラダラされたら仕方ないだって。
    鬼の一途さが切ない。

  • 節分の由来のお話
    雨を降らせてくれたら娘をやるのに
    と言ったお母さん
    そのことばを聞いていたのはなんと鬼
    雨を降らせた代わりに鬼に娘をやらなければならなくなります

    鬼が後半可哀想ではありますね

    読み聞かせ時間は6分ちょっとです

  • 5歳~。
    節分の由来を知るのに最適。絵も昔話に調和していてとてもよい。
    さて、本作では「いりまめ」を子どもたちに説明することが私にはむずかしかった。これは、昔話の読み聞かせでの「あるある」だと思う。
    「糸車」「牛方」「長びつ」「つづら」など生活で実際に接した経験がない道具・職業が話のキーとなるお話も多い。この場合には子どもたちは絵を頼りに理解するわけだが、定番の名作昔話絵本の場合は、豪快なタッチであったり、アート度が高かったりして、写実的に描かれていないこともある。「よくわかんない~」と子どもたちは感じているのではないかと思いつつも、こちらの知識不足で読み聞かせでの補足説明もできない。
    「ごめんね。おおまかにでも理解してね」と内心でつぶやきつつ、読み進めることになる。

  • 日照りが続いたので雨を降らせてくれたら娘のおふくをやると空に向かって言う
    鬼がやってきて本当に雨を降らせてその年は豊作になる
    約束だからとおふくは嫁に行くが、帰り道の道しるべに菜の花の種をまく
    冬になると鬼はお酒ばかり飲んで寝てばかりいるので、耐えられなくなり、春に菜の花の道を辿って逃げ出す
    鬼も追ってくるが呑んべえだったことを責められ、炒り豆を投げつけられる
    炒り豆を地面に植えて花が咲いたらその花を持って来れば嫁になると言われる
    炒り豆なので目が出るはずもない、次の年もまた炒り豆をもらいに来るが芽は出ない
    そうする内に鬼は炒り豆を見るのも嫌になって来なくなる
    他の家でも真似して節分には豆をまくようになる

    伊豆、東京都下、桧原村などに伝わる

    人間の方が一枚上手だと言いたいのか、鬼は正当なことをしているのに騙されて不憫。

  • 情けない鬼とたくましい母親の姿が印象的です。

  • 7分半
    読むなら節分の2月

  • 節分に「いり豆」をまくようになったわけ。

  • 4年2組 2012/2/7

  • H23年2月 4-1

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