しんでくれた

  • 佼成出版社
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784333026500

作品紹介・あらすじ

「いただきますって、なぜ言うの?」食べることは、いのちをいただくこと。谷川俊太郎詩の絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 題名が不穏。牛や豚、鶏、魚などは人が食べるために死ぬ。ありがたいと思わなければいけないね。絵もぐっと迫ってくる。

  • 衝撃的な題名です。
    読み聞かせるのを躊躇するくらい。

    内容は、私たちは他の動物たちの命をいただいて生きているということ。
    そうして、私たちはこれからも生きる、というもの。
    命の大切さが描かれています。

    元は谷川俊太郎さんの詩。
    絵本にすると生々しいですね。

  • 食べ物で遊ばない。残さない。キレイに食べる。命をいただいてる事を忘れてはいけない。

  • 【母セレクト】
    ちょっと怖い絵が数ページ。
    けど食育についてシンプルに子どもに教えられる。
    死んでくれた動物の分も
    残さず美味しく食べようね!

  • 絵が革新的。話も力強いリズムがある。家族が悲しむから生きるのか?そこだけが腑に落ちない。

  • 残酷なまでに傲慢で、あまりにも人間至上主義的な詩だった。
    何かが歪んだままページが途切れる後味の悪さ。
    嫌いじゃない。

    「ぼく」は、命の糧となった「うし」や「ぶた」に子どもらしく純粋に感謝の心を伝えている。
    「うし しんでくれた ぼくのために」
    どれほどの高みから見下せばこんな邪悪な感謝の言葉が出るのだろう。
    もちろん、「ぼく」には多少の哀れみの気持ちがあっただろう。それらに嘘があったとは言わない。
    しかし、しんでくれたものにとって感謝や哀れみなど何の意味も成さないものだ。

    こんな無垢ないきものも結局はにんげんの子どもで、
    弱肉強食の頂点で命をむさぼってきた一匹にすぎないのだと、
    ある種の絶望を覚えてしまった。
    すてきだ。

    「それにもししんだらおかあさんがなく おとうさんがなく」
    自分が死んだらみんなが悲しんでくれると信じて疑っていないのも面白い。
    その愚直さ。あまりに可哀相で、いっそ愛おしくすら思う。
    親から愛されなくなったとき、誰からも悲しまれない存在になってしまったとき、
    この子は「しんでくれる」のだろうか?
    そんなことはできない。

    人間だけが、何のためにもしんでやれないのだ。
    たとえ、誰からも惜しまれない身体になったとしても、
    「だれもぼくをたべないから」
    そんなところが、とてもすてきだ。

  • わが子はすんなり受け入れていた様子だけれど、
    食卓で目玉焼きを食べる際に「これはひよこが死んでくれたの?」と質問をしてきたのには、ぎょっとさせられた。

    いえ、それは事実であり、
    ぎょっとしてしまうこちらに問題があるのかもしれない。

    かなりストレートなタイトルだけれど、
    そこが好ましい。

  • 最近、この手の内容のお話が多いですが、小さい子に向けてなのか…いきなりハンバーグになるのも。
    もう少し大きくなって、内容のわかるようになったら内田美智子さんの「いのちをいただく」の方が私はいいなと思います。

  • 自分の命が他の生き物の犠牲の上にできていること、命の尊さを、子どもにもわかりやすく書いてくれています。

  • 人は、支えられて生きているのだと感じる詩でした。
    ときには、牛や豚といった動物の命に。また、家族の深い愛情、「ぼく」を失ったときに家族が感じるであろう深い哀しみに。
    「ぼく」の死を受けた相手の気持ちになって考えること。自分が死ぬことに、意味があるのかを考えること。
    そうして、自分を生かすために死んでくれた命の分、愛情の分、全て生きようと決めた「ぼく」は、生きる目的が大きなものではなくとも、前向きな姿勢でこれから生きていけるのだと思います。
    素朴で可愛らしい絵が、子どもの口調でありながら大人ですら見逃してしまいがちな真実を語る詩の調子とよく合っていると思います。

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著者プロフィール

1931年東京生まれ。詩人。1952年、21歳のときに詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など幅広く活躍。主な著書に、『谷川俊太郎詩集』『みみをすます』『ことばあそびうた』「あかちゃんから絵本」シリーズ、訳書に『スイミー』等がある。

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