改訂新版 密教の話 曼荼羅の世界

  • 佼成出版社 (2024年11月26日発売)
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 14
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784333029303

作品紹介・あらすじ

正しい「密教」理解のための絶好の概説書の改訂新版。深い内容を噛み砕きながら格調高いリズム感で書き綴られる。インドにその源を発し、中国そして日本で花開いた深遠な仏教世界を、弘法大師空海や曼荼羅の話を中心に説く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 第一章:密教の誕生
    - 密教の特色: 密教は「人と仏が呼び合う」関係を重視し、その実現のための神秘哲学や儀礼が展開される。
    - 淵源: 釈迦の教えに根ざし、日常を超えた神秘性が強調される。

    第二章:密教の発展
    - 仏の宿る世界: すべてのものに仏が宿るとする見解が広まり、多様な神々が取り入れられ、「無数の仏の一大殿堂」が形成される。
    - 重要経典: 「大日経」や「金剛頂経」がインドから唐を経て日本に伝わり、密教の理論的基盤を提供。

    第三章:空海の世界
    - 空海の思想: 空海の著作に基づき、密教の哲学が展開される。現実の否定から「大肯定」への転換が議論される。
    - 修行の重要性: 身体と心を仏に恥じぬものとする修行が強調され、空海の生涯や修行の伝説が取り上げられる。

    第四章:日本密教の哲学
    - マンダラの解説: マンダラは密教の教えを可視化する重要な象徴であり、その中心に大日如来が位置づけられる。
    - 古代の神々との関係: 大日如来が古代の太陽神の力を想起させ、教義の深化が図られる。

    第五章:密教と現代
    - 人間観: 鬼子母神を例に、人間の善悪に対する密教の見解が述べられる。超能力や神秘的な実践が社会的背景と関連づけられる。
    - 現代への適応: 密教の教えが現代社会でどのように再評価され、実践されているかを考察する。

    総括
    本書は、密教の深い思想とその歴史的背景、空海の貢献を通じて、日本の宗教文化における密教の重要性を明らかにしています。密教が持つ人間観や宗教哲学は、現代においても新たな意味を持ち続けることを示唆しています。

  • ふむ

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1927年-2009年。埼玉県に生まれる。東京外事専門学校(現東京外国語大学)蒙古科および東京大学文学部印度哲学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専攻博士課程単位取得満期退学。文学博士(東洋大学)。専門はインド哲学、仏教学、密教学。大倉山文化学院研究員、東洋大学文学部教授などを経て東洋大学名誉教授。妙楽寺(東京都八王子市)住職などを歴任したほか、1967年に日本印度学仏教学会賞を受賞する。著書や論文が多数ある。

「2017年 『古代インド哲学史概説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

金岡秀友の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×