江戸三〇〇藩 最後の藩主 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334032418

感想・レビュー・書評

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  • 殿様(藩主)の視点から描いた幕末維新史で、これまでになかった興味深い内容であり、歴史読み物としてそれなりの面白さはある。ただし、著者の史観というか歴史解釈が色濃く出ているのでその辺をどう評価すべきかという課題は残る。

  • この作者は、河井継之介が嫌いなのか、作者の主観が酷くて、見苦しい。わざわざ、繰り返す必要はないのでは。

  • 2004年4月10日、2刷、並、帯無

  • 応仁の乱までの京の権威の失墜。乱の後の混沌から、京の求心力に、秀吉の政治利用。その後家康の源氏的な氏の長者としての台頭で、また権威を失い、家光の頃まで牽制される。公家諸法度とか将軍上洛とか。
    江戸時代に京の権威再復興は、平和な時代の文化的優位性、御三家が権威のために主人を皇室としたこと、徳川家自身の権威の利用
    水戸藩の維新への貢献は、テロリストの排出と尊王攘夷思想を生み出したことで流れを加速させたこと。
    会津の松平容保はやりすぎで美談にできない。新撰組で憎悪をかきたて、鳥羽伏見で慶喜が開戦を嫌ったのに断行。が、その不器用さが会津の名誉ともつながる。

  • 7月14日『廃藩置県の日』この一冊

  • 藩ごとの幕末。
    著者の経歴も気になった。
    確かに目立つ動きをしたいくつかの藩に目が行ってしまうが、ほとんどの藩はなにをしていいやら不明だったに違いない。
    水野忠邦の改革を評価しつつ、そうとは気づかないまま、幕府にダメージを与えていた庄内藩。新しい知見でした。

  • ″何で井伊家は他藩より早く、幕府じゃなくて新政府軍につくと表明したのか″ずっと気になっていたのですが、それがわかってすっきり。

    それにしても当主を無視して、くじで決めた桑名藩…ある意味すごいと思う。

  •  資料として使える本。身近なあるいは有名な藩についてはじっくり読めたが、あとはサラッと流してしまった。
     面白いのが官軍側に付いたからといって、明治期に恩恵が多大であったのではなく、むしろ政情安定のために負けた方にも寛大だったことや、明治になって財政難から福岡藩がニセ金つくりをしたこと、そして廃藩置県となったあとも、殿様は困窮しなかったこと。
     
     著者が巻末で、歴史小説は史実ではない、と言っているが、司馬遼太郎の本から、この様な資料性の高い本まで手を出そうと言う気になってしまうから、先ずは歴史小説ありき、ですね。

  • [ 内容 ]
    尊王攘夷の嵐が吹き荒れる幕末の動乱期、地方政権の担い手であり、一国の命運を握っていた殿さまたちは、なにを考え、どう行動したのか?
    本書では、薩長土肥や会津といった有名どころから、けして歴史の表舞台に現われない平凡な殿さままで、江戸三〇〇藩すべての動向を網羅する。

    [ 目次 ]
    第1章 殿さまはどのような人たちか
    第2章 幕末維新の読む年表
    第3章 日和見主義の多数派が流れを決めた
    第4章 情報不足が戊辰戦争の悲劇を生んだ
    第5章 西南雄藩の行動原理
    第6章 「錦の御旗」が宿す魔力の秘密
    第7章 殿さまたちの明治・大正・昭和・平成

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • あまり印象に残らなかった…;;

    自分の出身地の蕃は一体何してたんだ!?って気になってしょうがない!って人はどうぞww
    マジで全国網羅してますから、多分見つかりますww

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著者プロフィール

1951年、滋賀県大津市に生まれる。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。北西アジア課長、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任。在職中にフランスの国立行政学院(ENA)に留学。現在は徳島文理大学大学院教授を務めるほか、作家、評論家として活躍中。著書は150冊を超え、ベストセラー『江戸三〇〇藩 最後の藩主』(光文社新書)のほか、近著に『365日でわかる世界史』『365日でわかる日本史』(清談社Publico)、『日本の総理大臣大全 伊藤博文から岸田文雄まで101代で学ぶ近現代史』(プレジデント社)、『日本人のための日中韓興亡史』(さくら舎)、『歴史の定説100の嘘と誤解 世界と日本の常識に挑む』(扶桑社新書)、『令和日本史記 126代の天皇と日本人の歩み』(ワニブックス)、『誤解だらけの韓国史の真実』『誤解だらけの平和国家・日本』『誤解だらけの京都の真実』『誤解だらけの皇位継承の真実』『誤解だらけの沖縄と領土問題』(イースト新書)、『消えた都道府県名の謎』『消えた市区町村名の謎』『消えた江戸300藩の謎 明治維新まで残れなかった「ふるさとの城下町」』『消えた国家の謎』(イースト新書Q)など、日本史、西洋史、東洋史から政治、経済、文化など多方面でリベラル・アーツを重視する斬新な視点で話題となる。

「2022年 『家系図でわかる 日本の上流階級』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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