座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本 (光文社新書)
- 光文社 (2004年5月15日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334032500
感想・レビュー・書評
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何か壁に突き当たったときに具体的にどういう行動をとるべきなのか、ゲーテの言葉を引用しながら齋藤氏がとても解りやすく示してくれています。
ゲーテに関する本をまともに読むのは初めてだったのですが、最初に読んだのがこの本でよかったです。
「人間が自分に与えることのできるもっともおどろくべき教養は、他の人は自分のことなど求めてはいない、という確信である」
まえがきにあったゲーテの言葉ですが、この言葉で救われる人がどれだけいるだろうと思いました。
対象は小さく分けてうまくエネルギーを使うこと。
人生は有限だから合理的なのは最高を知ること、それには古典に学ぶこと。
自分の専門、使い尽くせない資本をつくること。
書かれている中のほんの一部ですがどれもはっとさせられました。
この本から得たものが多過ぎてとても書ききれそうにないのですが、「ある種の欠点は、その人間の存在にとって不可欠である」というゲーテの言葉から始まる章が、今の私にとってはとても響くものでした。齋藤氏は「今の社会は、癖を愛そうという風潮があまりない」と語っています。
ゲーテは癖を愛せとまでは言っていないし、自分の欠点を正当化してはいけないけれど、少しは許すことも必要なのかもしれません。その方が生きやすそうだなと思いました。
人は変わろうと思わないと変われないので、人生のこのタイミングでこの本に出会えたことに意味があってほしいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★★★★集中するには、小さな対象を扱う。扱う対象を小さく分ければ仕事は楽になる。テーマを小分けしレーザー光線のようにエネルギーを一点に集中させる。自分の得意なことだけを表現する。専門バカにならないよう活動(表現)は狭くても洞察(吸収)は広くする。実際に応用したものしか頭に残らない。実践せず机上の勉強だけではすぐ忘れる。実際的・具体的に考える。吸収するためには、最高を知る。古典に接する。人生は有限。情熱を注ぐなら最高のものに。モーツァルトのピアノ協奏曲。ベートーベンの弦楽四重奏。川端康成。独創性などない。
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初めてゲーテに関わる本を読みました。齋藤孝氏が素人の人にわかりやすく書いてくれています。ゲーテを通じて壁の乗り越え方を提案してくれている。
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ゲーテの格言と思われるフレーズ著者が選んで、具体例を用いながら自身の解釈を提示した本。
タイトルからはゲーテの紹介のような印象を受けたが、読んでみるとゲーテの言葉を借用しながら現代社会の風潮の薄っぺらい点を批判しており、「なるほど」と感心させられるところが多々あった。
中でも、古典軽視の風潮への批判は的射ており納得させられた。
スタンダードなものとして国語の教科書で扱っていた漱石・鴎外などが消えていくのと反対に、すぐに取って代わられるような流行の作家を用いることによって、かつては世代を超えて普遍的に共有された価値観が消失し、本質から学ぶという機会が失われることに対して著者が警鐘を鳴らしているところは必読である。
古典の効用とその価値を再認識させられたと同時に、これからでもまだまだ遅くはないから古典を読んでみようという意欲が湧いてきた。
自分のモチベーションをコントロールするのにもいい一冊かもしれない。 -
『基礎なき「下手うま」はただの下手』
伝統や基礎を学ぶことを軽んじること、読書・学びなんて必要ない、今楽しければそれでいい、自分が儲かればいい、判断基準は「良し悪し」じゃなくて「好き嫌い」だけ、こういう考え方に一石投じた一冊。
まだ途中ですが読んでてかなり耳が痛い・・・
自分自身、この斉藤孝さんという著者と出会ってから古典的な文学や文化、歴史に興味をもってまだ二年くらい。
別に読書が絶対的だとも思いませんし、好きな人はマンガでも小説でも読めばいいと思う。
僕はマンガもこういうのも好きだから読んでます。
けど、自分の枠の中だけの知識で生きるよりいろんな人の考え方やいろんな年代の文化・歴史に興味を持って知ることは必要。
まだ自分自身未熟なのでうまく言葉で誰かに伝えることは出来ませんが、「好きか嫌いか」という主観だけじゃなくて、ものごとの「良し悪し」を見極めるためにはやはり基礎や文化・歴史、王道を見聞きし学ぶことは大切だと思う。
今はコツコツ勉強したり、古い本を読んだり文化に触れるということが軽く見る風潮があるように感じるけど、こういう積み重ねは10年20年先の人間の厚みに差が出るのかなぁと思う。 -
著者の齋藤氏曰く、ゲーテは人類最高のレベルの資質を
持った人間であるといいます。
詩人、脚本家、演出家、劇場の設計もしたという。
さらに科学者としても研究を行い、政治家でもあった
そうです。
それゆえゲーテの残した言葉には重みがあります。
現代においても「ゲーテとの対話」は非常に役立つ
アドバイスにあふれています。
そんなゲーテの言葉を「聞くように読んで」理解できる
一冊です。 -
ゲーテとの会話の解説本
斎藤さんが有名人だからなのか
ゲーテの言葉として感じられず残念
斎藤さんの思想や哲学を知りたいわけではないのだから
エッカーマンの書を自分で読んで自分で感じなければと思う。
人に頼っちゃダメだね。 -
2019年6月9日に紹介されました!
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