座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334032500

感想・レビュー・書評

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  • 副題「壁に突き当たったときに開く本」~小さな対象だけを扱う・自分を限定する・実際に応用したものしか残らない・日付を書いておく・完成まで胸にしまっておく・実際的に考える・最高を知る・独創性などない・独学は非難すべきもの・「素材探し」を習慣化する・使い尽くせない資本をつくる・愛するものからだけ学ぶ・豊かなものとの距離・同時代,同業の人から学ぶ必要はない・性に合わない人とも付き合う・読書は新しい知人を得るのに等しい・癖を尊重せよ・先立つものは金・儀式の効用・当たったら続ける・他人の評価を気にしない・異質なものを呑み込む・邪魔の効用・現在というものに一切を賭ける・計り知れないものが面白い・感情を生き生きと羽ばたかせよ・詩的に考える・過去に執着しない・青春のあやまちを老年に持ち込むな・年を取ったら,より多くのことをする~エッカーマンが晩年のゲーテに接した9年間のメモをもとに,ゲーテとの会話を書き綴った『ゲーテとの対話』が,ネタ本。齋藤さんは1960年生まれで,テレビで善い人に映っている。本を書くとベストセラー。テレビに出て本書いて儲かるなぁー

  • 【生き方】座右のゲーテ/齋藤考/20160415(46/472)<218/38428>
    ◆きっかけ
    ・同著者別著から

    ◆感想
    ・現在にも十分に通じる生きるヒント。この本そのものが、概念的なところがあるのだが、同著者の例えがとても分かりやすく、理解が進んだ。
    ・要は、メタ認知が大切ということか。しかも肯定的なメタ認知。
    *メタ認知:認知を認知すること。人間が自分自身を認識する場合において、自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること。以下メタ認知参照:
    http://www2.nara-edu.ac.jp/CERT/nara-edu/outline/
    http://matome.naver.jp/odai/2136110814968036501
    【読書・勉強】戦略読書/三谷宏治/20160414(45/471)<437/38210>

    ◆引用
    ・教養主義がすたれて久しい。教養とは何かという問い自体が成立しなくなってしまった。刹那的に楽しむ方法しか知らない者が多くなっている。しかしそれでは精神がやせ細ってしまう。
    ・自分が本当に使いこなせる技術、つまり活動面で他者に対しても通用する技術を何か確立すべき。
    ・才能のある人間は他人がやっているのを見ると、自分にも出来ると思いこむものだが、じつはそうではない。表現手段はミニマムに、吸収の器はマキシムに。
    ・完成するまで胸でしまっておく。心のサンクチュアリのように感じられる。
    ・誰もが自分にとって大切な、自分にフィットするエネルギーの場所を持っている。だが、それは人に言ってはいけない。ひそかに、その場所を訪ね、エネルギーを得て返ってくることだ(チェロキー・インディアンの教え)。(=>当方追記:ニッチ的考え?)
    ・具体的な思考から成果は生まれる。本質的なものを求めようとするあまり、抽象的になりがちな傾向に注意。
    ・最高を知れば自然と批評眼が身に付く。どんな領域であれ、いちばんいいものは尊重すること。世界を広げていくために頂点のものを知っておくと、目が開かれていく。それは一生の資本になって自分を豊かにする。
    ・独学より大家に学べ
    ・絵を語るときも、音楽を語る時も、ビックネームを中心にすれば価値認識を共有していくことができる。
    ・世間では子供が塾に通うことに対して、子供の自由を奪うものだ、と考えすぎ。通わせている親の側にも罪悪感がある。それはあまりにも概念的発想であり、現実と全く見合ってない。塾には良い塾と悪い塾、良い先生と悪い先生がいるのであって、それを選びさえすればいいことだ。対価によってマーケットにさらされているので緊張感がある。上手く選べば、勉強の意義や意欲を変えることができる。
    ・人は愛する対象からしか学べない。スタイルの似た人に惚れこめ。学ぼうとする相手を間違うな。
    ・読書は新しい知人を得るに等しい。差異を完全に自覚せよ。
    ・癖を尊重せよ、文学から学び、慣れておけば、現実社会で少々のことはあり得るなと肚が据わる。
    ・全体のバランスを見ながら役割を果たす。
    ・当たったら続ける、勝ちのセオリーを続ける。小さなアイディアを大きく育てて、その手があったのかと思わせること。
    ・何もかも切り捨てるのではなく、様々な面が束になっていて、そのすべてが自分なのだと考える方が、個性はずっと豊かになる。
    ・何かに心が奪われる瞬間を技化する。デモーニッシュなもの、悪魔的なものにとらえられたときには、その気分を大事にせよ。
    ・人生のステージごとにやるべき仕事をせよ
    ・あきらめることで開ける道もある。区切る=諦念
    ・若い時には、人はエネルギーに満ち溢れているので、普通に生活するだけでも満足できる。だが、年をとってエネルギーが落ちてくると、懐古的になり、自分の未来を愛せなくなる。そうならないために、年を取ったらより多くのことをして、自分自身を更新していくことが大切。
    ・多忙な生活を送り、めまぐるしくかわる環境の中で情報の取捨選択を迫られている人にとって、心に恵みをもたらせてくれるのは、上質な読書。

  • 久々に斎藤孝のものを読む.相変わらず知識は広いが内容に表層的なものを感じる.もちろん,彼が見渡したせわしない思考は,深くないものの面積がありボリュームとしてはそれなりである.ただ,やはり深い思考に触れられるものではない.

    本書で役立ったことは「ゲーテとの対話」の存在自体を知ったことである.自分で原書を読む必要があるということがわかったことが一番の大きな収穫である.

  • 著者は「本を読んで勝手に私淑する」を薦め、『憧れを持ってある人を徹底的に勉強することで、その人を資本にしていくこととなる』とありました。またゲーテは、「人はただ愛する人からだけ学ぶものだ。」とも。楽しむ読書と、量より質の読書をバランスよくしたいと思います。両方兼ねての読書ならもっと良いです。

  • 2015/3/16読了。
    ファウスト一部を読み終わったあたりからゲーテに強く惹かれてきたため書店でつい目に入ってしまい購入。

    ゲーテが実際に使っていたノウハウを学べるような書き方であったため、やや期待を込めて読み進めていった。確かに抜き出してある文章からは、日常に活かすことのできるハウツーを感じることができるかもしれない。だが、読み終わった後に残った感情は、ビジネス書を読み終わった後に感じるような「何かできる気になった自分」というものだった。

    やはり、なんにしても書いてある内容を実践したり自分流に落とし込むことをしない限り成長というものはないのだと痛感した。

  • 著者名も見ずにゲーテに関するわかりやすそうな本を、と手にしたら、齋藤先生だった。齋藤流ゲーテの名言集。ゲーテの言葉は、明快でわかりやすいものはあるものの、ほとんどが哲学的で深い。心にスグ伝わるという訳にいかず共鳴したくても(知性の無さで)できずに難解だった。齋藤先生の解説はユーモアや刺激性がなく、教科書のようで響かない。

  • 今回、初ゲーテとなりました。(間接的ですが…)第一印象はゲーテがいてくれてよかったとおもいました。そして齋藤先生にも感謝です。
    一番こころに突き刺さった言葉は 使いきれないほどの~があればよい です。日常で新しいものであったり、あれもしたいこれもしたいといろいろなことに手をだし、結局すべてが中途半端なんてこともある、そんな私にはグサッときました。
    全体を通し、まずは今の自分と将来の自分に線引きし、二つの線を見つめ直し行動したいと思いました。

  • どんな領域であれ、いちばんいいものは尊敬すること。中級をずっと勉強していても成長しない、なるほどなぁ。そして、簡単なことから始めなくてはいけないと思い込んでいるとか、興味ないは禁句というのも、人生を楽しみ自分の道を見つける上で大切。
    最後の最後、30と31が今の自分に一番響いた。過ぎたことをくよくよしない。先に進む。この言葉に出会えただけでも、この本読んだ価値があった。次に読む時はまた違う言葉に共感するんだろうな。そうやって成長したり変化していく自分に気づいていきたい。

  • 先日の奥トレで交換してもらった1冊。ゲーテのことは名前は知っていましたが、こんなに多才で本質的なアドバイスの数々を残してくれているとは、とフムフムと思いながら読んでました。読んで印象に残ったことの一つに、「いい芝居ができて、観客が来てる限りは短い間をおいて上演を続ければいい」と言うアドバイス。確かに、奥トレでもいろいろ自分のやったことのないことにチャレンジを続けてきたけど、それが良かったのかは考える部分がある。新しいことと言うよりは型を決めながらやった方がいいかなという気もしていたタイミングだったので、すんなり得心できる考え方でした。

  • クラシックとか、いわゆる名作偏重みたいな感じがちょっと…って感じだけど、実際、時代に揉まれて生き残ってきた名作たちはそれ相応の価値があるのでせう。ゲーテのことばにしても、現代でも色褪せず、十分応用がきくと思える発言も多かったし。自分の座右の銘とか、イマイチ曖昧だけど、こういう書の中から見つけ出していきたいものですね。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

齋藤孝の作品

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