- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334032814
作品紹介・あらすじ
民族、宗教、家族、二極化、戦争…。19世紀の「あの人」が解く21世紀の超難問。
感想・レビュー・書評
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『資本論』解釈を丁寧に始め各分野の理論応用を概観。そのままでは使えないっていうのもポイントで、実現可能性みたいなところに踏み込んでいて楽しかった.
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マルクスって名前と顔しかわからなかったけど、結構わかりやすく読めた。
経済学はややこしいな。でも世界を知るいいヒントになるみたいだな。
いままで金、集団の人間の仕組みを知らない世界にいたから本当に世界って本当に歴史ってあるんだなー。自分の世界の隣にも世界って続いてるものなんだなー。当たり前のことにびっくりする。 -
筆者のマルクス愛が読み取れる本。
「あらゆる『地域』の『他者』よ、団結せよ!」 -
今まで、もやもやとしていたことが、この本を読むと、とてもよくわかったような気になれます。
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
21世紀の東京にマルクスが現われたら、グローバル資本主義の跋扈と自分の思想の凋落について、どのように考えただろうか、という導入がおもしろい。
元来マルクスは、イギリスを中心とする世界市場を前提として資本主義の考察をおこなったのだが、19世紀後半になって、マルクス主義はマルクスの思想を、国民国家を準拠枠とする体系に編成しなおしていった。こうした国民国家単位の社会主義は、グローバリゼーションの進展に対応できなくなり、影響力を失うことになったのである。著者は本書で、グローバル資本主義を準拠枠とする「21世紀型」のマルクス主義の形を描き出している。
レーニンの『帝国主義論』は、先進資本主義国と植民地との結節点にあるロシアにこそ、革命が起こると論じられている。だが、そうした資本主義国の半「外部」で起こった革命は、共産主義革命ではありえない。むしろそれは、資本主義の「外部」による資本主義への闘争というべきだろう。その後の歴史は、ネグリ=ハートのいう〈帝国〉が、資本主義の「外部」であるロシアを「内部」に取り込む方向に進んでいった。21世紀型のマルクス主義は、こうした〈帝国〉に対抗する、グローバルな連帯の形を求めなければならない。
そのほか、オリエンタリズムやポスト・コロニアリズム、フェミニズムなど、ポスト・マルクス主義の政治思想が取り組んでいる諸問題について、分かりやすく解説している。 -
結局マルクス主義とは何たるかを知らねばならぬ、と気がつき、読みやすそうだったこの本を手に取ってみた。
共産主義=危険思想、資本主義の敵っていうイメージがあったけど、それはわたしも資本というか西洋近代というか、そういうものに締め付けられている証拠だったのね・・・
勉強が足りないから、まともな感想も書けない。 -
久しぶりに一冊読了した。現代社会の様々な問題をマルクスの理論をもとに分析、解説。マルクスの現代的意味を問う。社会運動における経済闘争と政治闘争の合一化の必要性や人間の共同性(類的存在)を基底とした社会の創造、それに外部や他者という収奪される側の存在から見えて来る新しい連帯の在り方など、21世紀型マルクス主義が見えて来る。
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税金上がってきたし、所得も横並びになってきたし、
これ、マルクス勉強するしかなくね?
との思い出購入した本。
資本主義はひたすら回りに敵を作り、その敵から資本?を搾取することで成長していくんだけど、搾取する対象が減ってきたり、今まで搾取してた国も搾取する側に回ったりと、資本主義に翳りが出始めたのは良くわかった。
グローバル化することで、地球という一つのコミュニティーを地球人として行き抜く、ということが必要でないか?との話もあった。
ただ、日本は部落や村八分に代表されるように、常に外的を作る、そういう陰湿な関係みたいなものを作ることに長けており、この構造というのが資本主義そのままの体制な気がして、
結局共産主義にはなりえないんだという結論に至った。 -
もしマルクスが現代に来ちゃったら現代の諸問題をこう考えるだろうって始まり方だったのにそれは最初だけだったのが残念です。
的場さんの視点からマルクス主義とは、その現代における意味とは、を解説した感じで、そこまで新鮮さはなかったです。ただアメリカに共産コロニーを作ろうとしていたいわゆる粗野な共産主義や、プルードンの集団労働の価値の考えや、労働者の労働を支えてるのは他のいろんな人なんだから賃金を労働者だけに払うのもなんか違うって考え方はおれには目新しかったです。