- Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334033255
作品紹介・あらすじ
ゴッホ、モネ、ルノアールからデュシャン、リヒター、ロバート・ゴーバーまで、実際に作品と対話し、その読み解き方、楽しみ方を解説する。今までにない、最高に贅沢な美術ガイド。
感想・レビュー・書評
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これは千住博さんと野地つねよしさん共著のニューヨークの美術館案内だ。色んなアーティストの見方や色んな美術館との関わり方、アート作品の鑑賞の仕方がわかりやすく描いてあってためになった。一番頭に残ったのは、日本では美術館では静かに鑑賞する傾向にあるが、ニューヨークの美術館ではおしゃべりして、感想を言い合いながら楽しく見て回るということ。ニューヨークに行って、そういう体験をしてみたくなった。
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とても読みやすくて、読み終わった頃には、きっと絵に対する見方が変わります。
N.Y.の美術館へ行くのが、とても楽しみになりました。
そして、ホットドッグとパパイヤジュースを食べることも!
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モネの眼のすごさとは色や形を再現するためだけに対象を見ていたのではないことでしょう。彼の眼は対象の持つ温度や時間といった実際には眼で見えないものまでとらえていました。そこがセザンヌをして「すごい」と言わせたの
お茶の世界には「見立て」があります。千利休は漁師が使っていた 魚籠 を美しいと見立てて、一輪挿しにしました。大陸の 骨壺 も水差しに使ったようです。高価なものにだけ価値を認める当時の風潮に、美とはそんなものではない、とまったく新しい考え方を示していったのです。日常の何気ないところに美を感じる姿勢の素晴らしさです。恐るべき美意識
けれども、私の周囲のエリートと呼ばれる人たちはどちらかと言えば自分の子供を同じ階級の人たちが集まるような閉鎖的な私立学校へは行かせません。白人もいればマイノリティもいる、背の高い人も低い人もいる、貧しい人もいれば豊かな人もいる、身体障害者もいるし健常者もいる。そうしたニューヨークの縮図、地球の縮図みたいな学校へ子供をやることが教育だと考えているの -
美術作品は耳を見ると巧拙がわかる。
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日本画家千住博さんを好きになったきっかけの本。
アートを自由に楽しんでいいのだと思わせてくれます。
読んだあと、即旅行先をニューヨークに決めました。ニューヨークでのアート観賞が何倍も楽しくなります。 -
ニューヨークに住む画家と、彼に案内されて美術作品の見方を学ぶライターの2部構成で書かれた美術案内の手引書のようなもの。
なんの前知識のない人でも、ちょっとしたポイントを押さえただけでグッと美術館への敷居が低くなる。まずはその作品から何を感じるか。もし心に残ったならその作品に関する知識を得て、改めて作品に対峙する。一度見ただけで理解できるものではない。
何度見ても新しい発見があるというのは、その作品の奥深さとそれを見る人の感性がもたらす一種の会話のようなものなのかもしれない。 -
2019年5月5日読了。
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決して押し付けっぽくなく、美術館の新しい楽しみ方を提案してくれている。
発行から15年経っているが、今からでもやってみようかと思わせるほど自然なエッセイ。 -
なるほど!ニューヨークではホットドッグとパパイヤジュースをランチにして美術館めぐりをするのね!(・∀・)ニヤニヤ
人物画を見るときは耳をチェックして、すべての絵を50センチの距離から見つめる。自分が画家になったつもりでどう描くかを想像する。理解できない作品があっていい。こういうものもあるのだと許容する。
勉強になる一冊! -
私は現代美術が好きではなくて、いつも美術館に行ってもどう見たらよいのかどう感じたらよいのか分からなくて戸惑っていましたが、この本を読んで戸惑っても良いのだという事が分かりホッとしました。見た瞬間に分からなくても、何度も足を運び気づかされる部分もあるとの事。何だか美術も人生と似ているなあと感じました。