若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334033705

感想・レビュー・書評

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  • ★2008年3月30日読了  『若者はなぜ3年で辞めるのか?』城繁幸著 評価B

  • 同じ電機系大手F社出身の城繁幸氏執筆の本。

    荒々しい言葉遣い、表現で、①年功序列制度(成長前提でのポスト確保)の破綻、②現在の”若者世代”への十分な待遇の行き詰まり、③若者世代への①②の継承と、働く理由の見つめ直し、、が記されている。

    10年以上前の本ではあるものの、多くの企業で解決されていない現状と矛盾あり。また少子高齢化の中、”既得権”をもつ中高年世代への適切な処遇の設定と動機付け(解雇も容易にできず…)、など、考えさせられた。

  • 「成果主義」と「年功序列」

    富士通人事部で長く勤めた方らしい。
    年功序列がいかん。ということ。
    レールを外れ、働く理由・働きがいがある状態が理想的な自由だという感じ。逆に言えば、働きがいがない年功序列の昭和的価値観が横行した企業が、若者の意欲をそぎ、3年で辞めるパターンになるみたいな。

    日本の成果主義は、年功序列を基盤にして成り立っているので、厳密な成果主義ではない。


    個々人の能力は磨き続けなければフリーではやっていけないし、働きがいがあれば薄給でもいいのかというと、これは「やりがいの搾取」(逃げ恥)にもなりかねない。
    一概に企業が悪いから若者の意欲が低下しているとも言えない気がしているが、年功序列が通じなくなり、新しい会社のあり方を模索しなければならないというのは、事実なのだと思うに。
    2006年に流行った本だから、すでに論調が古い気も。

    備忘録
    前から持っていたけど、読んでなかったのか?本棚整理で、脱落。古書店へ。

  • 本書は未来ある若者へのエールである

    3年で辞めてしまう若者の飽きっぽさ、忍耐力の無さを批判する本では決してない。年功序列の崩壊と若者の搾取の現実を描いている。

    要点

    ・年功序列は、若い時に給料・仕事内容の面で不遇だが、後々になって努力が報われる仕組みである。
    ・年功序列の仕組みは1990年代以降持続不可能となった(それまでは経済全体が成長していたので可能な仕組みであった)
    ・1990年代以降は若い世代が将来管理職まで上がれなくなり、ただ搾取されるだけになった。搾取された富は年功序列の維持のために使われる(年配者の給料となる)
    ・一方、新卒採用数の減少により、就職活動の難易度が上がることで、若者は自分磨きをするようになり、仕事に対して高い意識を持つようになった
    ・しかし、社風は相変わらず年功序列であり、若者は自分の能力を活かせるような業務は出来ない。理想と現実のギャップを目にすることになる。
    ・年功序列は既に崩壊しており、今の若い世代はごく一部しか上にあがれない。つまりカバン持ちのような努力は一生報われないことが判明する。
    ・転職市場の成熟により、3年以内に離職する若者は36.5%(2000年)にまで増加。
    ・年功序列で上がってきた上の世代は「若いうちは苦労して当たり前」と思っているので社風の改善が起こらない。
    ・極めつけに、労働組合は実は超年功序列なので、年配の人間の既得権を守る方向にしか動かない。

    初版発行が2006年なので、この10年の間に良い方向に動いていたらいいなと思う。

  • 自分が就職してしばらく経た時、何故こんなに仕事ができない人間が自分の上司で、しかも高給取りなのだろうと疑問に思ったことは間違っていなかった。年功序列がもたらす弊害が少子高齢化に結びついているとは目からウロコだ。確かに若年層が、就職してから賃金抑制の憂き目に遭っているのを目の当たりにしている。高齢層は、我々からすれば高額な給与と退職金をもらって去っていく。成果を判断することが困難な職種があるが、そこに働く有能な労働者が、年齢に左右されることなく評価される社会・事業所は日本では実現困難なのであろうか。

  • 10年前の本だけど、今とそう状況は変わらないよなあ。
    年功序列制度や終身雇用は昭和的価値観だとしてもはや時代にそぐわないよねって話。
    自分が何をしたいかをはっきりさせてレールを降りるならいいが、社風が古いとか仕事が面白くないとかいう消極的な理由で転職してもうまくいかないっていうのはぐさっときた

  • 薄い

  • コンサルタント業を営む著者が、現代企業において勤労者(特に若年層)が直面する閉塞感の正体を暴き、将来指針の提示を試みたもの。年功序列制度(なお、著者は、天下りも広義の年功序列制度とする)がねずみ講だと著者は看破し、中高年層がこの既得権を死守すべく、労働者派遣制度の拡充、日本型成果主義の導入を図ったと見ているようだ。その結果、雇用喪失・非正規労働者化等の不利益を若年層が被り、少子化・30歳代の鬱の増加に至ったものと見ている。一方、既得権打破の困難性を顕わにし、わかりやすい表現ながらも読み応えがある書籍だ。

  • タイトルから、データを駆使しながら若者と企業のミスマッチを証明するような本だと思っていたが、実際は全く異なる。
    日本企業の年功序列制度にメスを入れ、若者がスポイルされる仕組みを解明する。
    経済成長時代、年功序列制度はきわめて上手く機能していた。新卒採用の若者は、終身雇用を前提に、下働にも耐えられた。終身雇用は職人を育てるのに最も適しており、企業に蓄積された技術が継承され、日本のものづくりのレベルを上げた。
    経済成長が止まり、能力主義が導入されたが、これは日本型年功序列的能力主義であり、基本的なスタイルは変わっていない。
    しかも、幹部の高給を保つために、若者はますます搾取される。
    このことに気づいた若者は、年功序列レールから降りていく。
    外資系の実力主義の世界に転職する人もいる。
    独立して起業する人もいる。
    しかし、その能力がない若者はどうすれば良いのか。年功序列レールを降りることもできず、ひたすら耐えるしかないのか。
    公務員という固い年功序列レールに乗り換えるしかないのか。
    日本人は、与えられたミッションを達成するのは得意だ。一方で、新たなことを創造し、未知の世界を切り拓くことができない。
    それができる若者をどう育てていくか。ここにいまの教育の眼目がある。

  • 3

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