リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)

  • 光文社
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レビュー : 180
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334033897

作品紹介・あらすじ

社長になろうと思って社長になった人はいても、リーダーになろうと思ってリーダーになった人はいない。リーダーは自らの行動の中で、結果としてリーダーになる。はじめからフォロワーがいるわけではなく、「結果としてリーダーになる」プロセスにおいて、フォロワーが現れる。リーダーシップは、本を読んで修得するものでも、だれかから教わるものでもない。それは私たち一人一人が、自分の生き方の中に発見するものだ。リーダーシップはだれの前にも広がっている。何かを見たいという気持ちがあれば、可能性は無限に膨らむ。自らが選択し行動することで、人は結果としてリーダーと呼ばれるのだ。

感想・レビュー・書評

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  • リーダーシップについて書かれた本。マネージメントではなく、人を引っ張っていくリーダーシップについて書かれた本。社長やイノベーションを起こす先頭に立つ人の性質について書かれていると思った。しかし、人の上に立つ人はみんなこの視点を持っていると一味も二味も違うリーダーになれるのではないかと思った。色んな気づきを与えてくれ、やる気も起こさせてくれる超良書。
    本の中ででてくる「コロンブスの卵」の話や、映画「生きる」の話は感動する。
    この一冊をきっかけに考え方を変えさせられ、意識がかわった。読んで本当に良かった本。

  • 自分的には合っていそうな本。崇高なリーダーシップなんて、幻想である。結果がリーダーシップを紐づけているだけである。と冒頭にあり、余りリーダーが凄いという幻想論を持ちすぎると良くない。
    かたくなにリーダーになろうとせず、結果としてリーダーになったでもいいという部分は非常に共感できる。
    また、リーダーの道筋としては、リードザセルフ→リード座ピープル→リードザソサエティーとなる。
    リーダーの必要要素をあえて分解すると、構想力、意志力、実現力、基軸力の4つであると説いている。ある基軸を持って、リーダーは人に見えないものを見て、強い意志を持つ事で、フォロワーが勝手についてきて、実現すると説いている。
    フォロワーを巻き込む事を考えるというよりも、結果としてフォロワーがついてきたという理解のほうが正しい。

  • 実践家である野田氏、研究者である金井氏の共著によるリーダーシップに関する本。

    リーダーシップ論の第一人者であるふたりが、それぞれの経験、研究をもとに、リーダーシップとは何か?伝えている。

    リーダーとは結果として生まれるもの。

    ここでも軸、意志、利他の精神が説かれていた。熱い。リーダーシップは誰しもが持っているもの。

    リーダーシップを身につけたいというわけではなく、高みを目指すために再読したい本。

  • リーダーシップとはどんな力なのか、なぜそれが必要なのか、どのようなプロセスで身に付いていくものなのか、そんなリーダーシップに関わる疑問を「旅」になぞらえて、二人の学者がお互いに意見を交換する形で語り進めていく一冊。

    机上の理論が展開されているわけではなく、現場の悩ましさ踏まえた上で展開されており、実際にリーダーシップをどう発揮すればよいかと頭をひねっている身に対しては、非常に納得・共感しながら読み進むことができた。

    リーダーシップの根本は、どれだけ自分に実現したいと思う欲求があるかどうかだろう。

    その欲求が大きい程、周りの力が必要となり、率先してその力を借りるために行動しなければならない。
    最初は己の欲求から他者を動かすことを考えるかもしれないが、次第に自分に力を貸してくれる人達のために、頑張らなくてはいけないと思うようになる。そうやって、気がつけば周りに多くのフォロワーがいる状態になる。
    そんなプロセスで、リーダーシップとは形成されていくものではないだろうか。

    その「欲求」とは自分と真剣に向き合う中で沸き上がってくるものなのだろう。

    -----------------------------------------------------------------------
    ・リーダーシップは、「見えないもの」を見る旅だ。

    ・人をリーダーシップへと駆り立てるのは、私たち一人一人が「内なる声」に突き動かされて、「見えないもの」を見ようとする意思だ。

    ・優れたマネージャーま、上から下りてきた目標を与えられた手順で部下を使って達成していく。

    ・自立した個が社会へと大きく目を向けて、自分はこの組織を利用して何ができるだろう、社会に何をもたらしどんなメッセージを送れるだろうと考えた時、リーダーシップの旅の第一歩が始まる。

    ・今なぜ仕事をしているのか、その会社や組織で働くことにどういう意味があるのか、自分のいる場所にとどまり、会社や組織、社会に対しても貢献できて、そして何より自分が生きいきできる夢とは何なのかを、考えることもできるのではないか。

    ・「忙しいから絵が描けないのではなく、描かないから忙しいだけだ」

    ・知行合一を実現する意思力は、だれかに教わることはできない。上司が与えてくれるわけでもない。昇進やボーナスで動機づけられるものでもない。それは自分自身との真摯な対話から生まれる。

    ・意思決定の前に情報を集め、分析し、決断する。そんな状況判断力を平尾さんは愛娘にケーキを選ばせることで身につけさせようとしている。

    ・人間力を磨く上で大切なことは、私なりの言葉で言うと、「人の営みに対しての理解と尊敬の念をもつこと」ではないだろうか。

    ・では、徳とは何か。田口さんは「自己の最善を他者に尽くすこと」だと言う。

    ・私たちにとって、リーダーシップとは「生き様」の問題なのだと思う。つまり自分はどんな人生を送るのかと同義であり、本当の意味で納得できる人生が送れたならば、そこには人それぞれの旅の軌跡が残るのだろう。

  • リーダーシップの旅
    野田智義

    前半が特に良かった、アツイ。むしろ後半はワードを盛り込み過ぎ感もあったな…
    金井先生との往復書簡的な構成で、アツイのは特に野田さんパート。一人称の旅。三人称(フォロワー)による帰属でもなく、社会による公認でもなく。自分が「見えないもの」を見たいと頭で考え、心の底から願うこと。印象的だった箇所のひとつ、トランスフォーメーショナル・リーダー、“社会の転換期に「見えないもの」を見て、志と目指すものの崇高さゆえに、飴やムチを使わずに大変革を成し遂げた人”。通常のマネージャーや責任者の多くはトランザクショナル・リーダー、取引的なリーダー。報酬やエサで釣るタイプ、というより仕組み上、そうならざるを得ないのだと思う。

    以下、惹かれた箇所など。

    p21, リーダーシップは「見えないもの」を見る旅だ。
    旅はたった一人で始まる。
    フォロワーは旅の途中で現れる。

    p50, リード・ザ・セルフ、リード・ザ・ピープル、リード・ザ・ソサエティ

    p53, 本当に必要なのは、旅に出たいと思うかどうかだ。
    私たちはまず「頭で」考える。
    …なかなか一歩が踏み出せないことがある。それは「心」が旅に出ることを渇望していないからだ。
    「頭」と「心」を一致させること、旅に出ることが大事だと考え、頭の中でできると信じ、心の中でどうしてもやりたいと感じること。そういう「吹っ切れ」がなければ、リーダーシップの旅は始められない。
    W・ベニス「リーダーは内なる声(inner voice)を聴く」
    自分とは一体何なのか。何のために存在し、何を大切に思っているかを自身の胸に深く問いかけなくてはならない。
    三人称のフォロワーによる帰属でもなく、社会による公認でもない、一人称で、自分が「見えないもの」を見たいと頭で考え、心の底から願う気持ち。

    p54, 旅、偉業、生還

    p69, トランスフォーメーショナル・リーダー

    p197, エクスキュート、4Es(Energy, Energize, Edge, Execute)

    p232, 構想力・実現力・意志力・基軸力。中でも意志力・基軸力が重要。

  • - リーダーシップとは、砂場で遊ぼうと皆を引き連れる子供のように誰にでも備えているもの。
    - リーダーシップとは、想像と変革ある人がみえないもの、を志し高く見て、ブレずに突き進む。後ろを振り返ればフォロワーが賛同してくれている結果論である。その後、志したい利己は利他として同化していく。
    - マネージメントと違い、肩書きと権威でなく、自然発生的なフォロワーがいる。組織の中での持続と安定ではなく、創造と変革がある。リーダーは、会社に多く存在する多忙や不毛=アクティブノンアクションからの逸脱をしてる意志力と貫くexecute力がある、

    マネージメントとの比較で有名かもしれないが、リーダーシップとは何か?自分の働き方でまだリーダーシップが足りている部分を見返す本としてかなり優秀。
    サラリーマンで見えにくい、想像と変革ある人には見えないもの。これから起業する人にもかなりオススメ。

  • 『私たちが欲しがっているもの、信じようと思うもの、私たちが可能だと思うこと、愛すると決めたもの、私たちが自分は絶対にこういう人間なのだと思っているもの、それが自我だ。

    だが、あまりにもちっぽけな自我は、私たちを釘付けにする。社会や組織から与えられたものが、自分たちにとっての生き甲斐の中核となり、さらに人生そのものになってしまうと、私たちは心の叫び、「内なる声」を聞くことができなくなる。

    冒険譚の英雄は竜(=自我の殻)を打ち破り、退治することによって世界に生気を与える。』

    野田さんと金井さんの考え方は好きで面白いのだが、交互に書いているのでどっちがどっちの主張なのか分からなくなる。
    全体としては繋がっているので面白いのだが、分けて読みたかったなぁ〜。
    でも、良かった。

  • リーダーシップの本ながら、比較対象として書かれたマネージャーについての記述にとても共感した。

    “よくマネジメントとは陣頭指揮だとか率先垂範などと言われるが、それは大間違いで、できるマネージャーは本人が会社を留守にしていても、組織がきちんと動く仕組みをつくり上げる。”

    “優れたマネージャーの理想は「自分がいなくても回る」組織にしていくこと”

    と書かれている。
    それを読んだ時、道無き道をゆくリーダーの隣にいる、ある人物を思い出した。

    その人物は、いまその場を離れているが、彼が育てたといっても過言ではないとあるプロジェクトは、彼なしで上手く回っている。
    財産を残していってくれたようなそんな感覚である。

    いなくても回るとはなんだか複雑な気持ちでもあるが、リーダーの資質よりこういったマネージャーの資質がある人のほうが珍しく貴重な存在なのではないかと感じた。

    一方、リーダーの資質はこの著書に書かれている内容からは、誰の中にも存在するものであると感じる。

    どちらがすごいということは計れないが、マネージャーがいることで、リーダーは安心して前に進む事ができる。
    マネージャーあってのリーダーという解釈もできるのではないだろうか。

  • 新書。薄い。が、中身が詰まっていて重たい。読み通すのにかなり時間が掛かった。
    ベースのメッセージは、リーダーシップは皆の問題で、一握りの幻想のエリートのものではない。結果の何かでなく、フォロワーを巻き込んでいくプロセスである。というもの。
    MBAにありがちな、派手な、押し付けがましいリーダーとは違う像がここにある。

    アクティブ・ノンアクション、という言葉にドキッとする。そう、日々忙しく生きたとして、人生を振り返って後悔しないでいられるのか?非常にたくさんのことを考えさせる良書。

  • リーダーシップについて、
    書かれた1冊。自分がこれまで読んできた中で、
    一番参考になった、一番共感できた。

    リーダーというと、
    「人をまとめる」
    「カリスマ性がある」
    「人にはないスキルがある」
    といったような如何にも幻想的なリーダー像を
    思い浮かべてしまう。

    でも、リーダーは、
    結果としてそうなっただけで、
    最初からリーダーになろうとした訳ではない。

    自分の内なる声(本当にしたいこと)を確認して、
    まだ「見えないもの」を見ようとして、行動していく、
    その過程で、多くの人を巻き込み、最終的に社会を変革させていく。

    僕たちはそれぞれがリーダーになれる素質を持っている。
    自分の内なる声を聴いて、まずは1歩踏み出す。
    そして、自分が目指すべきものを追っていく。
    だから、自分をとことん理解することがリーダーシップの
    旅の始まりとなる。

    ★Key Point
    ・Lead the self → Lead the people → Lead the society.
    ・自分の夢をフォロワーにシンクロナイズさせる。
    ・リーダーシップの学校は「経験」
     *出来る限り、その場の匂いを再現する。
    ・リーダーの要素
    1、構想力:大きな絵を描く
    2、実現力:より絵を具体化させて、周りの人達に伝える
    3、意志力:自らがどれだけその絵の実現を望むか
    4、基軸力:Point Of No return. ぶれずにやり遂げる
    ・組織化=環境への過剰適応、組織の自己崩壊の始まりとなる
    ・利己と利他のシンクロナイズ
     始まりは、自分の願望がきっかけで大きな旅に出る。
     だが、ある時にその願望が他の人から共感を得て、
     自分の願望が他の人の願望にもなる。
     (Lead the peopleの段階)
     その願望がある時に、変質して、利他(社会)の為の願望となる。
     (Lead the societyの段階)
    ・リーダーシップには暗黒面がある。
    ・リーダーシップの旅を歩ませてもらっていること自体がギフト。

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著者プロフィール

野田 智義(ノダ トモヨシ)
アイ・エス・エル(ISL)理事長
1959年京都市生まれ。83年東京大学法学部卒業後、日本興業銀行に勤務。88年渡米後、マサチューセッツ工科大学より経営学修士号を、ハーバード大学より経営学博士号を取得。ロンドン・ビジネススクール助教授、インシアード経営大学院(フランス、シンガポール)助教授などを経て、2001年7月に、全人格リーダーシップ教育機関であるISLを創設。財界人、経営プロフェッショナル、大学教授、社会リーダーなど約300名の協力を得て、次世代のビジネス・社会のリーダーの育成に注力している。インシアード経営大学院では「企業変革と戦略リーダーシップ」と題するMBAコースで、過去3年連続で最優秀教授賞を受賞した経歴を持つ。著書に『リーダーシップの旅』(共著、光文社新書)などがある。

「2015年 『アクション・バイアス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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