非属の才能 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034290

作品紹介・あらすじ

「非属の才能」の持ち主たちが教えてくれた、群れなくても幸せに生きることのできる方法。

感想・レビュー・書評

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  • 才能というのものは“どこにも属せない感覚”のなかにこそある
    という著者の考えから生まれた非属の才能。

    何かに属することの安心感と属さないことによる特別感のようなもの。
    属せない感覚は怖くもあり、そこからはみ出している楽しさみたいなものもあるよう思う。
    読んでいると、その属せなさみたいなものに、それでいいんだと思える。

    途中のテレビとかケータイとかに関する話はちょっとついていけなくて、押し付け感があったけれど、そこを除けば、面白くてまた読んでみたいと思えた本だった。

  • 良書で一気読み。
    協調しても同調はしない。
    古今東西の非属の先輩方の活躍を参考に、非属であることを受け入れ、自信に変えて、無二の存在として生きていこう。という呼びかけと受け止めました。
    ひきこもりのところはすべて同意とはいかなかったけれど、おおむね共感。メモを取りたい箇所がたくさん見つかりました。
    ライフスキルを学べた新書。
    光文社さん、ありがとう。

  • この本を読んで言っていることは確かにあるけど少し過激だ、と思ってしまった私もこの人生で様々な非属の才能を摘み取られ世論に影響されすぎてしまっているのだと思う。

    今まで抱いていた違和感を言い当ててられたような気がして、読んでいて気持ちがスッキリした。
    まだ私の中には学歴至上主義、高収入こそ正義、難しい仕事に就くことが正しい、という固定概念に植え付けられ踠いているけど大学生のうちにとっぱらって自分にまだ残っているかもしれない非属の才能に目を向けられるようになりたい。
    心から、自分で良いと思ったものを自分から動けるようになりたい。
    失敗するとすぐ自分は才能がないからやめてしまおう、と思ってしまうが才能ある人こそ努力を惜しまないことを常に心に留める。

    普通ではない、普通の人のように生きるとすごくエネルギーを使い、普通に生きられない自分が凄く嫌いだったけどそんな自分を認めてくれたような気がする。普通なんて虚構は気にせずに、もっと自分の生きたいように生きる。


    ・ 人生を変えた出会いは大抵直感で決めたもの

    ・新しいことにチャレンジすれば、結果は必ず失敗

    ・自分の感覚で決めつつ、自分が常に正しいかどうかわからない自覚を持つ

    ・自分を認めて欲しければ、まず他人を認める

    ・非属でいることは自分の世界に出ないことではない

    ・あなたの話は相手を喜ばせるものか、自分だけを喜ばせるものか

    ・僕は人間の幸せとは「分かち合うこと」だと思う

  • 思考停止して楽な道ばかり選んでいると定置網にひっかかる。
    だけど情報を遮断してしばらく引きこもることはそう簡単にはできないとおもう。
    誰もが登場人物のように成功できるほどの非属の才能を持っているわけではないのだから。
    それなら自分の中にある非属な部分を、ちいさな才能の芽を摘まないためにどうしたらいいか?

    そこで気軽に実践できるのが「和をもって属さず」の姿勢。
    とくに印象深かったのが、共感できない部分で貢献する、ということ。
    なにもすべてに共感する必要はなくて、自分らしさを出す方法はある。
    わかりやすく相手に伝えられているか?
    自分の話はギフトになっているか?

    独りよがりにならず、俯瞰してみること、想像力を働かせること、相手の視点で考えること。
    非属な部分を持ち合わせながら共存していくためには「良い聴き手」になること。
    それが自分の糧になる。

  • 安易に自分の感覚を殺して、違う意見に迎合しない様を、非属と表現する本書。

    但し、非属は関わらないことではない。

    本書の終盤、
    「重なるところで共感し、重ならない部分で貢献する」
    に、全てが集約されていると思う。

    結局、筆者も、人を驚かせたいエンターテーなんだ。

  • 書店員Xこと長江貴士さんの本によく引用されていたので気になり読んでみた。
    面白く思ったのは、引きこもりの人にはこの世界が自分に合っていないと感じる才能がある、と言い切っているところ。ダーウィンだって他の偉人だって引きこもりをせずに周りに馴れ合う努力を優先させていたら偉大なことは成し遂げられなかっただろうと。引きこもりをして自分と対話する、本を読んで知識を積み上げる。これは重要なことだと。しかし、親や世間の人は引きこもりをしている人たちに自分たちが信じている正しい世界に引っ張り出してむりやり就職させて「社会復帰」をさせたと喜んでいる、と。これはまさしくその通りだと感じて笑ってしまった。
     あと、「怠惰な人ほど真面目にみえる」というのも世の中の核心の言葉だと感じた。自分で考えることをせずに周りに合わせるのを大優先で生きることの危うさ。

  • 引きこもるならとことんテレビやインターネットの情報を遮断するべきとは、その通りだ。知らず知らずのうちにインプットされた世間一般の情報は自分の芽を摘みかねない。

  • 極端な本だなというのが第一印象です。でもどこか頷ける本でもあります。
    「非属」正負どちらにも振れる言葉ではあります。自分はどこかに属しているし、大体は何かに属しています。会社、学校、地域、家族、どれかには大体属していて、いずれかの利になる所を探して報酬ないし見返りを得て生きている人が殆どです。
    しかし世の中を動かす才能を持った一部の人は「非属の人」であるというのがこの本の一番の骨子です。
    確かに日本の誇りと言われるような人はたまたま日本人で有ったというだけで、殆どの人とは全く関係の無いルートで頂点に立っています。みんなで足並みを揃えて生きていく事を推奨される社会の中で、何故か尊敬されるのは個性が有り独立独歩の人が多いです。

    でも誰もが頂点に立てるわけでは無いので、殆どの異能の人は生きづらさを抱えて過ごしていく事になるわけです。流行に全く興味無く、並んで物を食べるの嫌い、流行ものに興味が無く、ブランドものにも興味無し。話題の観光地には寄り付かず人が来ない古い商店街を徘徊している、まさに非属な僕ら夫婦には残念ながらジョブズのような才気は存在しないようであります。
    この本でとても心に響いたのは「和して属さず」という言葉。それ!まさにそれ!人の事は否定せず認め、でも自分はそれに流されず独自の道を進む。それが一番です。

  • 最後の方とか、あとがきとかを読んでやっと全体像が読めた。というかんじ…文章を読む能力が欠如している(泣)
    残念ながら?私は普通の枠にどっぷりな人間だけど、色々やることに背中を押してもらえる1冊かなと思いました。

  • 共感できるところが多々あった。
    群れるな!孤独にいけ!という本。
    言いたいことをばーっと言われた感じはあるが、概ね自分が日頃思っていることに近かったように思う。
    「親が本当にすべきことは子供に失敗させることだ」
    子供に失敗させないようにする親がほとんどなのだから。
    これは、今の年齢になるとそのとおりだなと思う。
    (社会に出ると失敗だらけなのである)

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著者プロフィール

マンガ家。1966年東京都生まれ。
多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒。小学生の頃から手塚治虫に私淑し、漫
画を描き続け、20 歳の時にコミックモーニングで漫画家としてデビュー。画業と絵本制
作をしながら描いた恋愛漫画『B バージン』(小学館)でブレイク。対談漫画『絶望に効く
クスリ』(小学館・光文社)や、本屋大賞【中2 賞】を受賞した『非属の才能』(光文社新書)
といった新書でも知られる。著書累計約530 万部。
今作は、五味太郎に師事した経験を経て、長年の夢だった「UMA がいる水族館に行く
こと」をかなえた一冊。

「2017年 『UMA水族館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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