名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034696

感想・レビュー・書評

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  • ミュージカル〝エリザベート 〟が大好きで、関連書籍を何冊か読んだ。絵画という切り口も面白そうと思い手に取った一冊。

    ハプスブルクが生まれてから終焉まで、代表する絵画とそれに纏わるエピソードが書かれており、周辺国の情勢や裏話等飽きずに楽しく読めた。
    どうしても印象的な話や悪い噂ばかりが独り歩きしてしまうけれど、実際はどうだったのかという解釈も非常に面白く勉強になった。

  • ハプスブルグ家の主要人物の生き様を絵画から読み解く。
    ・序章
    第1章 アルブレヒト・デューラー『マクシミリアン一世』
    第2章 フランシスコ・プラディーリャ『狂女ファナ』
    第3章 ティツィアーノ・ヴィチェリオ『カール五世騎馬像』
    第4章 ティツィアーノ・ヴィチェリオ『軍服姿のフェリペ皇太子』
    第5章 エル・グレコ『オルガス伯の埋葬』
    第6章 ディエゴ・ベラスケス『ラス・メニーナス』
    第7章 ジュゼッペ・アンチンボルド
              『ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ二世』
    第8章 アドルフ・メンツェル
             『フリードリヒ大王のフルート・コンサート』
    第9章 エリザベート・ヴィジェ=ルブラン
               『マリー・アントワネットと子どもたち』
    第10章 トーマス・ローレンス『ローマ王(ライヒシュタット公)』
    第11章 フランツ・クサーヴァー・ヴィンダーハルター
                        『エリザベート皇后』
    第12章 エドゥアール・マネ『マクシミリアンの処刑』
    ハプスブルク家系図(抄)、主要参考文献有り。
    年表(本文関連事項)、取り上げた画家プロフィール。
    西洋史の中で大いなる地位を占めるハプスブルク家。
    650年も続き、広大なる地域を支配した一族です。
    しかし、その内情は・・・12の物語と関する絵で語る人物伝です。
    つくづく平凡な自分は、一般庶民で良かったと思いましたね。
    王となれば、権謀術数の真っただ中に身を置き、
    血族にも信を置けず、孤独に付き纏われ、神経をすり減らす。
    家系の維持の為の子作り・・・世継ぎ大事、青い血の維持のために
    「血の純潔」を保つために、叔父姪結婚のような近親相姦までも!
    産まれても早世、病死、急死、精神を病んだり、幽閉されたり、
    暗殺・・・凄惨たる生き様です。
    それらを簡潔な文章ながら、分かり易く書いているところが良い。
    絵も描かれた背景も、的確な説明で、はっとさせられる事が
    多かったです。暗い目や仮面のような顔、そして、
    ハプスブルク家系特有の顔・・・なるほど!
    「王でもなく大貴族でもなく、貧しくてもいいから一介の
    騎士として気楽に生きたかった」というフェリペ二世の言葉が
    なんとも真に迫って、虚しさまでも感じてしまいました。

  • 題名どおりなんですが、こんなに薄い本でありながら、

    名画と共にハプスブルク家と西洋史が楽しく学べる。

    絵がカラーで、家系図や地図や年表などで確認しながら

    私でもしっかり理解できたので、きっと誰にでも楽しめると思います。


    絵としては、『ローマ王(ライヒシュタット公)』が好み揺れるハート

    ナポレオンとマリールイーズの子どもです。

    実際にルックスがよかったらしいのですが

    トーマス・ローレンスはモデルを実際以上に魅惑的に描く達者な腕が人気をよび

    祖国イギリスばかりか全ヨーロッパの王侯貴族から

    肖像画の依頼が引きもきらなかったのだそうです。

    http://nagisa20080402.blog27.fc2.com/blog-entry-222.html

  • 中野京子さんの本は読みやすく絵画に詳しくない私でも楽しく世界史に触れることができるので、大好きです。650年も続いたハプスブルク家。よそ者の血を混ぜるくらいなら例え短命でも親戚同士の結婚をしたり、息子の婚約者を父親が帰って奪ったりすることも厭わなく、領土拡大のための政略結婚日常茶飯事で日本の比じゃない。エリザベートとシシしか知らなかった私には大変勉強になりましたし絵画から歴史を探るのがとても面白かったです。

  • ルーブルやプラド等ヨーロッパの有名な美術館に行く前に是非読み返したい作品。
    ヨーロッパを長く支配したハプスブルク家をモチーフにした絵画を通し、成立背景や絵の題材とされたし人や時代について解説されていて、実際に絵画を見る際に新しい視点で楽しめた。
    特に『狂女ファナ』や『ラスメニーナス』は、知識のあるなしで見方が変わった。

  •  こちらもやっぱり面白かった!
     取り上げている絵画は、『怖い絵』シリーズと被るのが多いですし、『ラス・メニーナス』は著者が大好きな絵なのか、3回目です。それでも全然飽きる事なく、楽しく読みました。
     同じ絵について同じ著者が同じ意味の説明をしているのに、ちょっとの言い回しの違いで、大分受ける印象が違い、言葉とはつくづく面白いなぁと思ったのですが、そういう事も、飽きずに読めた理由でしょうか。
     この著者は、人物描写が巧いなと思います。本人が言ったとされる言葉はほんの少ししか紹介されていないのに、その人物がどのような様子だったのか、目に浮かぶようでした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「著者が大好きな絵なのか、3回目です。」
      3回目!私は、この「ハプスブルク」と文庫になった「恐い絵」2冊を読んで、新書の「恐い絵」を買って待...
      「著者が大好きな絵なのか、3回目です。」
      3回目!私は、この「ハプスブルク」と文庫になった「恐い絵」2冊を読んで、新書の「恐い絵」を買って待機中(積読とも言う)なのですが、ひょっとしたら新書に登場?他にもダブリあるかな。。。
      2013/02/21
  • もしかしたらその辺の小説よりもずっと、面白いかもしれない。
    ハプスブルグ家の人々が生きてきた事実のみが書かれているだけだが、彼らの感情が文章になっていなくても、生身の人間である分、リアルでドラマチックな話で、おどろおどろしくもあり、また感慨深くもあった。

  • 肖像画にスポットを当ててハプスブルク家の物語が12章にわたって書かれていますが、なかなか面白いものです。1枚の肖像画、それ自体は何も変哲がないものと思いがちですが、作者の解説(お話し)にかかると、実にいろいろな要素が描かれていて、将来を暗示するものまであると言うと、まさに絵の力と言えます。

    ハプスブルク家と言うのは名前を知っていても、詳しいことは何も知らないものですけど(世界史を選ばなかったから?)、今回、いくつかの人物に関してこのような背景を知ることができたのは、大変有意義でした。

  • スイスの小国からのしあがり、神聖ローマ帝国の皇統となり、スペイン王家、ドン・カルロ、マリアテレジア、マリーアントワネット等、様々なドラマを生み出した血統をたどる。
    有名な肖像画が図版でも多く紹介されていて、イメージしやすい。こんなストーリーが背後にあったのかと驚くばかり。
    ベラスケスの描いた傑作ラス・メニーナス。
    中央に描かれた可愛いマルガリータ王女もその後叔父に嫁ぎ(近親婚)、早々に亡くなっているという。
    なんだか切ない。
    中野さんの生き生きした文章に引き込まれ、一気読みしてしまいました。

  • ハプスブルク家に焦点を当てた書は多いだろうが、あとがきの様に絵画から、関連するハプスブルク家の人物に焦点を当てるのは無いだろう。新書というのも読みやすくて良い。
    スペイン・オーストリアと合わせると650年続いたハプスブルク家治世の情報量は多い。あらゆる歴史的出来事の裏に存在していると言っても良い。その中で、有名絵画や素晴らしい絵画から、その歴史的背景を垣間見、人物たちの紹介をすることで、特に重要で、人間ドラマが熱いハプスブルク家の人物を知ることができる、素晴らしい1冊だと思う。

    個人的にはベラスケスが好きなこともあり、「ラス・メニーナス」を含めマルガリータの絵画には息を飲む。

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著者プロフィール

作家

「2021年 『美貌のひと 2 時空を超えて輝く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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