- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334035112
感想・レビュー・書評
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読みやすさ★★★★
学べる★★★★★
紹介したい★★★★★
一気読み★★★★
読み返したい★★★★★
目から鱗的で、読後誰かに話したくなる。そんな本が好きで評価も高くしている。この本はまさにそれ。
大麻を切り口に、テーマは科学、歴史、正義の分類、(巷で言われている利益的ではない真の)持続的な社会、生き方、かつての日本を訪れた外国人が賛美した「足るを知る」美しい日本人感へと壮大に繋がる。失われた物の大きさに涙してしまった。
常識を疑い、自分で情報を獲り、体と心に正直に向き合い、よく考えることの大事さを武田先生はいつも教えてくれる。 -
日本って大麻の歴史を持っているのにアメリカの影響で禁止されてしまった。歴史・事実をしっかり理解することが大事だと思う。
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衣類などにも使われ,地名などにも堂々と登場するのに,少なくとも薬物という意味合いでタブーとされるようになった「大麻」,確かに不思議だと思っていました.いろいろな種類があり,良く言われる酒類やタバコとの比較も再度考えさせられます.とは言え,危険ハーブに寄って事故が増えている点は見逃してはいけない.著者が言うように,化学的な「成分名」による規制検討が必要では.
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三葛館新書 499.15||TA
「大麻」という言葉を聞くと、何やら犯罪のにおいがしてきそうですが、実は、日本人にとってはなじみ深く、普通に栽培され、下駄の鼻緒や赤ちゃんの産着などに活用されていたのです!
それがなぜ、一鉢の小さな大麻草を育てるだけで、厳しく罰せられるまでに至ったのでしょうか。そもそも大麻とはどんな植物なのでしょうか。
さまざまな疑問に本書が答えてくれます。日本文化の新たな一面を発見することができるでしょう。
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=54568 -
南の国は温暖で働かなくても食べ物が手に入るため、人はあまり活動しないことを選び、北の国は気候が厳しく食べ物を得るため人はよく働き活動し、ときどき疫病や戦争で人口を減らす。麻薬の背景にある、人間の在り方についての記述が、とてもしっくりきました。
大麻は古くから、繊維素材として大切に扱われていたことを民族博物館知り、偶然知り合ったおじさんにこの本をいただきました。来春から紡績会社で働くので、繊維の勉強として麻の歴史的背景を知れて良かったです。特に、地元奈良は奈良晒しと言って麻が有名だったそうで、縁も感じます。 -
武田先生が、大麻草に関してこんな研究をしていたのかと改めて感心した。
多面的な情報で、参考になった。 -
大麻取締法の経緯
大麻は日本古来から栽培されてきた植物
神社などで使われてきた聖なる植物で、麻薬ではない
依存性はアルコールやニコチンにくらべてはるかに低い
麻生といった地名は、麻が栽培されていた名残
鋭い考察の名本です -
エネルギーと原発のウソ、ニコ動でも話題になった武田先生の著書。著者は材料工学を専門にされており、大麻について詳しく書かれている。
現在では、大麻は麻薬(こんな字を書くくらいだし)という何か恐ろしい薬として認識されている様だが、古来から日本に恩恵を与えて来た、ごく普通の植物である。
恥ずかしながら、自分も大麻というのは何かヘロインやLSDの様な覚せい剤かと思っていたのだが、「麻」という素材でもわかるように、昔から日本人にはなじみのある植物だという事が改めてわかった。
日本人が大麻草に対して、今のような認識を持ったのは戦後の事であり、アメリカの占領政策の一環として現れた結果であるという。残念なのは、きっかけはアメリカの政策にしても戦後は日本人自ら取り締まりの基準を厳しくし、自分から伝統文化を捨て去るような行いをして来た事である。年配の方の中には「最近の人は自分で物を考えなくなった」と言われる方がいくらかおられる。マニュアルを読んでその通りに行動し、みんながそうするからと何の疑問も持たずに烏合する。少し考えれば、異常なことではないか。
本書は、大麻草とそれに含まれるカンナビノールという成分を混同するのではなく、大麻に対して正しい知識と扱い方を我々が自ら考えていかねばならないと示唆している。それによって、日本の伝統文化を守り、日本人が日本人らしく生きる指針になりうるという印象を受けた。
我が国の伝統を知る上で貴重な一冊だと思う。