二大政党制批判論 もうひとつのデモクラシーへ (光文社新書 424)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334035273

感想・レビュー・書評

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  • 学ぶべきところはあるが、いまいち釈然としない。
    どーすりゃいいんだ。

    二大政党制=成熟したデモクラシー+ダイナミック
    政権交代下でのみデモクラシーは成立。

  • [ 内容 ]
    47%の得票で74%の議席獲得。
    民主党圧勝は民意といえるか?
    時代遅れになりつつある二大政党制の欠陥を指摘し、政党政治とデモクラシーを、いま改めて考える。

    [ 目次 ]
    第1章 政党はどのような存在なのか(「部分」としての政党 歴史の中の政党 ほか)
    第2章 政治改革論と「政治工学」の始まり(有識者会議の提言 「小選挙区」か「併用制」か ほか)
    第3章 二大政党制の誤謬(「デュヴェルジェの法則」と二大政党制 「単峰型社会」での政党政治 ほか)
    第4章 歴史の中の政党政治―なぜ社会に根付かないのか(3つの革命と政党 社会ネットワークの中の政党 ほか)
    第5章 もうひとつのデモクラシーへ(忘れられた「憲政=コンスティチューション」の政治 「闘技デモクラシー」の可能性 ほか)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 二大政党制のメリット・デメリットがそれなりに整理できる。日本はイギリス型も二大政党制を目印に改革を行ってきたようだが、どうもそれは的外れであるらしい。
    それには日本の民主化の流れの中で、政党が社会に根付かなかったことが問題のようだ。この辺の議論は面白かった。

    ただし、「じゃあどうすんの?」ってことで提示されている方策は、どれも最後にちょちょいと書いたような逃げの議論に終わり、残念。

  • 「極論だが、マニフェストがありとあらゆる政策をあらかじめ規定しており、そのための財源や実現手段も明確にしているのであれば、政治家や政党が政治を担う必要性は著しく低まることになる」

    「しかし、それでは政治そのものが否定されることになる。私たちが政治を必要とするのは、予見できない課題や新たな利害対立が生じた場合、万人に対して説明責任を果たし、秩序立てて説得したりするようなリーダーシップや集団的な行動がどうしても求められるからである。これが政治を政治たらしめている所以であるとすらいってよいだろう」(p140~141)

    という部分は、なるほどなと思った。政治の役割を、諸利害対立の「調整」のような狭い射程に限定することなく規定したことに感銘。

著者プロフィール

1975年東京生まれ。東京大学総合文化研究科(国際社会科学)博士課程修了(学術博士)。
慶應義塾大学法学部卒,日本貿易振興会(ジェトロ),日本学術振興会特別研究員等を経て,現在は北海道大学法学研究科/公共政策大学院准教授(ヨーロッパ政治史)。
主要業績:「フランス:避けがたい国家?」小川有美・岩崎正洋編『アクセス地域研究Ⅱ』日本経済評論社,2004年;「フランス政党政治の『ヨーロッパ化』」『国際関係論研究』第20号,2004年;「『選択操作的リーダーシップ』の系譜」日本比較政治学会年報『リーダーシップの比較政治学』第10号,2008年;「フランス・ミッテラン社会党政権の成立:政策革新の再配置」高橋進・安井宏樹編『政権交代と民主主義』東京大学出版会,2008年;伊藤光利編『政治的エグゼクティヴの比較研究』早稲田大学出版部,2008年など。

「2008年 『ミッテラン社会党の転換』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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