ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)

著者 : 奥村倫弘
  • 光文社 (2010年4月16日発売)
3.27
  • (11)
  • (44)
  • (66)
  • (16)
  • (6)
  • 本棚登録 :493
  • レビュー :73
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334035587

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 「!を見出しに使わない方が本文への興味をそそる」なんて記事があったけど、Yahoo!は社名からすでにビックリしてたんだ・・・
    http://twitter.com/OgasawaraMakoto/status/22970503059

    ツイッターで @uesugitakashi さん @sasakitoshinao さん等然る方をフォローしてると、Yahoo!トピックスのぬるま湯っぷりにガクッとひざが落ちる感じ。芸能界の激震ぶりや各地の平和も大事ですが・・・。
    http://twitter.com/OgasawaraMakoto/status/23232410066

  • 2010年、読売新聞からヤフーに転職し、トピックスを作ってる人の著書。
    新聞を読まない私がお世話になっているヤフーのニューストピックはどう作られてるのか?仕事風景、前職との違い、やりがいと課題などがつづられている。懐かしかったりして、興味深い。
    もう7年も前の著書だが、核心をついていて今も通じる。

  • 個人として情報発信を行うには、網羅的な対応をとることはかなわず、調査報道しか採りうる方法はない。なお、本書によれば、13字で見出しを作るのは、一読了解のため。

  • 人が一瞬で知覚できる文字数は「9~13字」

  • ヤフーグループスと勘違いしていた。
    しかし、Webビジネスの舞台裏を垣間見ることができて良かった。
    結構大変な仕事だなと。

  • ヤフー・トピックスのポリシーだけじゃなく、報道者の姿勢や迷いを感じる良書だった

  • 「トピックス編集部の一日」の臨場感のある感じが面白かった。
    「読者に対して誠実であることは、会社にとっても長期的な信頼と利益につながると信じている」との言葉が心強かった。

  • 「2009年10月現在、ヤフー・ニュースは、閲覧数を示すページビュー(PV)が月間45億、訪問者数を示すユニークユーザー(UU)は6970万を数える規模になりました」(P6)
    「午前8時〜同30分、午後12時〜同30分、午後5時〜同6時の3つにアクセスのピークがあります。それぞれ、世間一般の企業の就業開始時間、昼休み、退社時間に相当しています」(P28)
    (デスク)「それまでは、編集部員同士の相互チェックで品質が保てていましたが、編集部員が20人を超えたあたりから、一定の品質を保つための仕組みとして、このようなポジションが必要とされてきたという背景があります」(P32)
    「トピックス編集部は、大阪にもオフィスを持っています。もし東京で地震が起きて編集部が機能しなくなった場合、大阪からバックアップするためです」(P37)
    「株式市場の値動きには神経を使う。日をまたぐと、前日のニュースなのか当日のニュースなのかが判然とせず、投資家に誤った情報を伝えてしまう恐れがある」(P38-)
    「小見出しを付けるという工夫は」「池上彰さんにいただいたアドバイスです」(P41)
    「通常の60本と比べて少なめでした」「重要なニュースが多く続いたため、ひっきりなしにトピックスを入れ替えるより、じっくり読んでもらいたいニュースが多かったからだそうです」(P45)
    「ニュースはきっかけに過ぎない」(P53)
    「記者が記事中で書き切れなかったニュースの背景や経緯などをインターネット上のホームページを通じて読者に提供していくことが私たちの仕事だと思っている」(P54)
    「トピックスの編集者は、ニュースと関連サイトの関係性のなかに文脈を見出し、それをリンクという形で表現することを期待されています」(P54-)
    「新聞や報道番組では、記者が書いた原稿のすべてが必ずしも紙面に掲載されたり、放送されたりするわけではありません。報道の原稿は、逆三角形型と言って、重要度の高い要素から書いていき、重要度の低い要素は後に回す書き方をします」(P56)
    「読者目線で見ると、経緯を詳しく原稿に盛り込む方が便利であるには違いないのですが、毎度同じ経緯説明が原稿の後ろに載っている冗長な状態は記事として好ましくないという主張にも一理あるのです」(P56)
    「ほぼ無限にあるホームページやブログのなかから、何を集めてきて、どのような順番で、どこにリンクしていくかという作業は、どのような文脈を作るかということと同じです。まさに「編集」という言葉が示すとおり、素材を集めて編むという仕事です。この文脈の作り方に、トピックス編集部員の発想の豊かさや感性、目のつけどころが反映されます」(P59)
    「初雪が観測されたという事実から独自の文脈を作ったり、「そうだ、いい冬の写真があったな」と直感適に気づいたり、冬の表情を伝える数ある写真のなかから一番冬らしい写真を選んだりするのは、まだまだ人間にしかできない編集の要素です」(P61)
    「社会問題を解決するためには、①誰かが問題を発見、②問題を整理し、③世に訴えるというサイクルがあります」(P63)
    「情報が整理されて集まることで力が生まれるんですよ」(P68)
    「このニュースの価値を一言で表現するとどうなるのか?」(P71)
    「京都大学大学院の研究により「一度に知覚される範囲は9〜13文字」であるという地検が報告されていた」(P73)
    「13文字見出しを付ける過程において、余計な情報が削ぎ落とされ、何が重要なのかが非常に明確になる」(P74)
    「トピックスにおいて見出しを付ける作業というのは、読者の気をひくコピーライティングのような技術ではありません」「事実を伝える言葉を盛り込むことが重要なのです」(P76)
    「ニュースにおいては、読者の期待を刺激したり、感情をあおったりする行為は、慎まなければなりません。さらに「いよいよ」「ついに」といった飾り言葉は、あくまで言葉を飾るものですから、13文字という限られた文字数では、無駄になりやすいのです」(P77)
    「トピックスの見出しを付ける際には、事実をいかに間違いなく、コンパクトに伝えるかということを第一に考えます。情緒的な表現は必要ありませんし、驚きを盛り込む表現も必要ありません。それでもなお、クリックしたくなる見出しがあるとするなら、それは見出しに対応する記事やコンテンツそれ自身が力を持っているからだと言えます」(P78)
    「主題を伏せてクリックさせるこうした手法を見かけたときは、リンク先で得られる満足度が低いことを情報の伝え手自身が確信しているということです」(P79)
    「見出しが立ちやすい記事というのは、バリューが高くフォーカスが絞られたものなのです」(P80)
    「新製品の優れた特徴が複数あることが災いして、特徴が一つも打ち出せていないようなケースもあります。優先順位を付けてフォーカスを決めておけば、製品の魅力が一つでも打ち出せたのに、結局、「(製品名)がもっと便利に!」という毒にも薬にもならない見出しに落ち着いてしまうのです」(P81)
    「記事そのものに力がなければ、見出しをどんなに飾り付けたり、どんなにあおったりしても、記事が魅力的になってくれることはありません」(P82)
    「主題に関する説明を省略する代わりに、主題を連想させる言葉を盛り込むことで文字数を省略する方法を、トピックス編集部では「想起」と呼んで、おおいに利用しています」(P88)
    「閲覧率が低いということは、事実が広く認知されていないことと同じだとも言えるので、トピックス編集部のなかでは「コソボは独立しなかった」という言い方をしています」(P103)
    「自分が取材してきた行政や経済のニュースが、ほとんど読まれるものでなかったことを初めて数字で見せつけられ、大きなショックを受けたことを覚えています」(P109)
    「御神託とは英語でOracleと言い、Yahoo!の名前の由来である“Yet Another Hierarchical Officious Oracle”の最後のOracleの部分に同じです」(P109)
    「御神託のおかげで、トピックスの閲覧数は成長の度合いが飛躍的に高まりました。しかし、このツールには編集という仕事の一番大事な役割、すなわち編集力を損ねてしまう恐れがあったため、今は違いますが、限られた編集者のみに仕様を制限していた時期があります」(P109)
    「自分のなかにある価値観に基づいて判断することを私たちは「内在的な価値判断」と呼んでいます」「外在的な価値判断をする方が作業者にとっては仕事が楽な場合はあるのです。「外在的な価値判断」というのは、編集者の内に判断基準を持たない価値判断方法で、何に価値があるのかを自分で考える必要がありません。すべては数字が教えてくれます。読まれるトピックスを淡々と掲載していけばいいのです」(P110)
    「新聞協会によると、日本の新聞の個別配達率は94%を超えていて、駅売店などでの即売は5%前後に過ぎません。もし、この比率が逆だったとしたら、今の一般紙の一面は、売り上げを優先する力学が働いてセンセーショナリズムに走っていたかもしれません」(P121-)
    「売り上げ優先で考えたならば、コソボの独立に関するニュースを掲載する経済合理的な理由はどこにもありません」「閲覧数では測れない社会的な価値をコソボや普天間のニュースに感じているからです。そして読者に対して誠実であることは、会社にとっても長期的な信頼と利益につながると信じているからです」(P123)
    「読者からの直接的なフィードバックほど自分の存在感を確認させてくれるものはありません。たとえは悪いのですが、一種の麻薬のようなもので、普段の感覚が麻痺してしまい、読まれるトピックスを作って当然だという感覚に陥ることも珍しくありませんでした」(P125)
    「プレスリリースそのままの原稿、あるいは少し手直ししただけの原稿や、ほかの報道機関が報道したニュースを伝聞調にしただけの原稿を自社の発行物に掲載することはまずありませんでした」(P131)
    「コストをかけて取材することよりも高い収益を上げることが求められるようになるため、取材を経ないで書かれた記事や他社の書いた記事を引用するだけのニュースが広く流通するようになります」(P135)
    「プレスリリースを適当に書き直しただけのニュース原稿も目につきます。新聞社では、プレスリリースを丸写しすることは「横のものを縦にしただけ」と揶揄の対象でしたが、インターネットでは横のものを横にするだけとさらにお手軽です」(P137)
    「電話番号一つでも事実を確認するための取材をする。これは、私が読売新聞で教えてもらった仕事のいろはの「い」でした。どんな些細な原稿でも当事者に事実を確認し、話を聞くのです。そんな新聞社では、NHKのお昼のニュースを見ながら原稿を書いて自分の原稿にしようものなら、確実にクビが飛びます」(P139-)
    「しかし、取材に行かず、話を聞かず、おそらく30分もかけずに書かれた似顔絵部野津の記事は、この日、ヤフー・ジャパントップに取り上げた47本のトピックスのうち6本目に位置するほど読まれたものでした」(P140)
    「「お色気ニュース」などで読者を誘引して広告の露出数を最大限に引き上げ、取材をしないで記事を書いてコストを下げる。そうして利益は最大化され、事業は継続されるのです」(P141)
    「コンテンツ泥棒」「独自に取材を積み重ねるための記者を雇うよりもずっと安くつくため、「取材したもの負け」の状態を作り出してしまいます」「コンテンツの品質に少しでもこだわる者は敗者となる」「ジャンクフード・コンテンツ」(P142)
    「閲覧数を上げてお金を儲けることが第一の優先事項となってしまうと、新聞やテレビなどの報道機関が持っている社会的な責任や意義は二の次になります」(P145)
    「こうした悪貨が流通して経済的な成功を収め出すと、大切なことを伝える手段を持った、しかし体力のないメディア(=良貨)の存在を危うくしてしまう」(P145)
    「記事一本あたりのコストを下げようとするなら、たくさんの記事を生産すればよいのでしょうが、そういった記者が優秀であると評価されるかというとそうではありません。せいぜい「ライティングマシーン」と揶揄されるだけですし、「こいつは深みのある取材ができない」というかえって悪い評価が定着することになってしまいます」(P146)
    「人に話を聞くというのは、ニュースにおいて付加的な価値などではなくて本来的な価値です」(P149)
    「「世の中に影響を与えそうだ」「かわいそうで泣けてくる」「誰もが持っている経験をうまく表現している」「この記事はどこか嘘くさい」といった、人間が心の内側で感じる価値を機会は感じ取ることができません」(P161)
    「もしニュースがそれほど重要なものであれば、ニュースの方が綿債を見つけに来てくれるだろう」(P168)
    「伝わってきた情報のすべてが本当か嘘かを見破るには、とてつもない労力が必要になります」「この労力を伴わないニュースが増えてきているのだとしたら、ニュースという言葉はいつまで「信頼」や「事実」という価値を伴っていられるでしょうか?」(P175)
    「あぁ、誰か読むべきニュースを整理して教えてくれればいいのに!」(P180)
    「自分の関心のある範囲に収まったニュースしか集まってこない」「自分の関心外のニュースを読まなくなってしまったら、自分の世界を広げる機会を自ら損ねてしまうことになりかねません」(P182)
    「ニュースとプロモーションを一緒にして考えることは、ニュースサービスそのものの信用と価値を失うことにつながりかねない」(P186)

  • 2014/05読了。Yahooトピックス作成の現場の様子、トピックス13文字の工夫から、ニュースの届け手としての想いまで。読みやすく書かれていて、さすがニュースを扱っている方の著書だな、と。

  • 仕事用。

全73件中 1 - 10件を表示

奥村倫弘の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
デール カーネギ...
有効な右矢印 無効な右矢印

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする