だまされ上手が生き残る 入門! 進化心理学 (光文社新書)

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  • 光文社
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レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334035594

感想・レビュー・書評

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  • 現代の社会で、ポジティブシンキングに一定の効力がある。
    うつになるのは女性が男性よりも多い。男性の方はプライドを維持する傾向が強いので、自己防衛が強固でうつになりにくい。

  • 進化心理学から読み解くと だまされ上手が生き残って請っていくというお話。
    なかなかおもしろい。

  • 私達は、選択を迫られた時、時には論理的に考え、時には気持ちに従って、判断していると思っている。しかし、私達が自分で考えて判断していると思っているだけで、実はDNAに組み込まれた何かに従って判断しているとしたら・・・
    私達は、DNAに組み込まれた何かが、環境の変化に対して有利な者達の生き残りなのか・・・
    DNAに組み込まれた何かを知ることによってよりよく生きられる?
    「おろか」な行動は、実は生き残りのための賢い戦略かもしれない。人間の心の動きを、生物進化の仕組みに照らし理解しようとする新しい学問、進化心理学.そのエッセンスを詳しく解説する。

    進化の速度が一定とするならば、人間に固有の脳のう99%以上は、狩猟採取の時代に形成されたと言えます。つまり私たちのものの見方や考え方や行動の形態は、狩猟採取に環境にふさわしいかたちに適応しているはずなのです。つまり私達の行動は小集団向けにできているのです。
    進化心理学を知ることによって、私達は自分自身を“より客観的に”見ることができるようになると思います。
    一瞬の衝動に動かされそうになった時、何故“そのような気持ちになったのか?”客観的に考えてみることによって、より自分の目的に合致した選択ができるようになると思います。
    また、社会の動き、人の行動の意味について考える際にも、新たな切り口になると思います。
    更に、自分が生きて行く目的、目標、手段、そんなことを見つめ直す良い機会になると思われます。

  • 進化心理学の入門書として著者の講義でも使用できるように書いた本になります。
    進化心理学とはあまり聞きなれませんが、人の心の働きを進化の仕組みに照らし合わせて理解するという学問です。
    諸説の一つでありますが、読んでいて目新しく面白かったです。
    現在の人類の歴史は1万年ほど。
    たった500世代という内容を読んで、現在の急速な社会変化に人間がついていくのが大変なのもわかる気がしました。

  • 進化心理学 入門用

  • 生物の進化の視点から、ヒトの考え方や行動を理解しよう、と
    いうアプローチが進化心理学なのだそうです。
    「だまされる」という、一見阿呆(名古屋弁でいうと「たぁ~け」)
    なことも、実は種が生き残るための、ある種の合理性のある選択
    なのかもしれない、という視点で捉えるのです。
    これが、なかなか面白い。

    以下、この本の一節を抜粋。

     意識の役割は、意識が誕生した時点から既に「現状の改善」に
     重きがおかれていた可能性が大です。なぜなら、現状でうまく
     いっているのならば、下等生物のように意識をもたず、つねに
     無意識下で行動していたのでもよいことになるからです。
     私たち人間が意識的に行動する以上、現状そのままではうまくなく、
     意識が誕生することでなんらかの改善がなされる必要があったと
     いうことでしょう。無意識では難しい現状打破の柔軟な思考が
     社会的な場面で要求され、意識が不可欠とされた進化的経緯が
     あったとみられます。
     意識的な行動の目的が現状の改善にあり、改善の結果によって
     幸福感が意識されるとすれば、現状ですでにうまくいっている
     場合は幸福感が得られないことになります。つまり、意識的に
     がんばって、つねに向上していないと幸福感を感じ続けられない
     のです。
     (中略)
     健全に幸福を感じるには、どうしたらいいでしょうか。ときどき
     わざと不幸になって、それからまた改善してく、という過程を
     くりかえすことです。

    まあ、なんと自虐的でMなのでしょう!

  • 各章の最初にあるエピソードからは興味が湧くが、内容は如何に進化してきたかに重点が置かれているので、「生き残り」「心理学」というキーワードに引っかかって現実的な手法を求めると肩透かしをくらう。確かに心理学なんだけど進化学の方が色が強い。■「狩猟民族だから」という表現に、そんな大昔のこと関係なくないか?と思っていたけど、進化の歴史を考えると本能的な思考回路という部分でやっぱり残っているのか、と納得できた。でも農耕が始ったのはわりと最近のことなので、「狩猟民族」「農耕民族」という切り分け方は遺伝子的にちょっと違う気がするなぁ。

  • [ 内容 ]
    なぜ「だまされる」ように心は進化したのか。
    「おろか」な行動は、実は生き残りための「賢い」戦略かもしれない。
    人間の心の働きを、生物進化の仕組みに照らし理解しようとする新しい学問、進化心理学。
    そのエッセンスを詳しく解説。
    進化の仕組みをもとにした、その成果から現代を生き抜く賢い戦略が見えてくる。

    [ 目次 ]
    序章 恐怖を手なずける
    第1章 人生をうみだした進化の原理
    第2章 遺伝子の生存競争
    第3章 わかりあえないオスとメス
    第4章 狩猟採集民の脳と心
    第5章 人間は「協力するサル」である
    第6章 文明社会への適応戦略―信頼の転換
    第7章 現代社会の生きにくさにせまる
    終章 だまされ上手の極意

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    [ 参考となる書評 ]

  • 序 章 恐怖を手なずける
    第1章 人間をうみだした進化の原理
    第2章 遺伝子の生存競争
    第3章 わかりあえないオスとメス
    第4章 狩猟採集民の脳と心
    第5章 人間は「協力するサル」である
    第6章 文明社会への適応戦略――信頼の転換
    第7章 現代社会の生きにくさにせまる
    終章 だまされ上手の極意
    あとがき

    石川幹人(いしかわまさと)
    1959年東京生まれ。東京工業大学理学部卒業。同大学院物理情報工学専攻、松下電器産業(株)研究開発部門、通産省の国家プロジェクトなどを経て、現在、明治大学情報コミュニケーション学部教授。大学・大学院では、生物物理学・心理物理学を学び、企業では人工知能の開発に従事。遺伝子情報処理の研究で博士号(工学)を取得。専門は認知情報論および科学基礎論。著書に、『心と認知の情報学』(勁草書房)、『入門・マインドサイエンスの思想』(共編著、新曜社)、『心とは何か――心理学と諸科学との対話』(共編著、北大路書房)、訳書に『ダーウィンの危険な思想』(共訳、青土社)、『量子の宇宙でからみあう心たち』(徳間書店)などがある。


    現代の人間がこれほど高度に社会を発達させていったにも関わらず、不合理な行動をするのかを教えてくれた本。人間は狩猟採集のクセが抜けきってない。その時期に培った心のもジュールは今も生き続け、最も大事なところでは威力を発揮するようである。それらは意識されるものではなくて、無意識の中に潜んでいる。それらを上手に使っていくことより幸福な人生となる。入門書としては、全ての理屈がすんなり入り納得できた本。タイトルの「だまされ上手」の部分が最初から開示されず、じれったさを感じたが、あとがきに著者の生徒が基礎を分かっていないまま応用に進んでいることを危惧して基礎を多く書かれているのだとわかり。只ただご苦労様としか思いようがなかった。確かに狩猟採集の心のモジュールが残っているのではないかという観点から、また心理学であれば誤解が多く生じる気がするので、そのような配慮は逆にありがたいかもしれない。
    ブラックスワン、まぐれ等で人間は合理的ではないことが再三述べられていたが、この本を読んでやっと分かった気がした。
     

  • 進化心理学の大まかな考え方が分かった。ただ、根拠が脆弱に思える箇所が多く、こじつけの科学なのでは?という疑問を感じた。

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著者プロフィール

明治大学情報コミュニケーション学部教授

「2016年 『なぜ疑似科学が社会を動かすのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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