森山大道 路上スナップのススメ (光文社新書)

  • 光文社
3.47
  • (18)
  • (44)
  • (61)
  • (12)
  • (2)
本棚登録 : 406
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334035815

作品紹介・あらすじ

60年代、「ブレ・ボケ・アレ」と呼ばれる作風で注目を集めたカメラマン・森山大道。あれから半世紀。路上に立ち続けた彼が、フィルムカメラ、デジカメを駆使して撮り下ろしスナップを敢行。砂町、佃島、銀座、羽田といった東京の街のほか、北関東を縦横にひた走り、いつものモノクローム以外にカラー写真も撮影。自身のスナップに対する考えや視点、カメラマンとしての姿勢やそのノウハウについて語った、写真学校の学生、カメラ愛好家必携のスナップ入門書。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 路上スナップ写真そのものががかなりの割合を締めているけれど、それをどうやって撮るか、という、技術じゃなくて、姿勢というか歩き方というか考え方というか、そういう本。量のない質はありえない、として、とにかく大量に、まずは自分が普段歩いている道を撮りまくってみろ、と。そうすると、漫然としていた人だって、何かが見えてくる、と。デジタル移行後も、見返さないし、消さないし、ただ数は増えた、と。じゃあただ撮ればいいかというと、町の日常ではなく異界に入り込み、そして撮影者は欲望を抱えた欲望体とならなければ面白くもないし意味もない、という。そうやって写真を撮りくなるし、写真以外もそうしてみたい、となる愉快な本。

  • 森山については相変わらずの内容。この方はブレないので、作風を知っていれば新しく本で何かを得ることも無いかなと思った。★は森山に関する新規性に対しての評価。

  • 写真

  • 写真のよさというのもよくわからん。本書のものをパラパラ見ると、生々しい生活感を感じていいものもあるけど、そうでないのもある。

  • 【読書】読むだけで、いい写真が撮れそうな錯覚を覚える。「撮る時にコンセプトやテーマなんていらない」 /

  • 著名な写真家の森山大道が、自身の写真の哲学的なもの・・・「下手なコンセプトをもつな、欲望を感じて撮れ、量を撮れ、見返すな、オリジナリティとかアートなどと言うな」を語った一冊だ。
    銀塩フィルムからデジタルへ、写真が特別な技術から誰でもそれなりに撮れるモノへ、変遷する時代を評価され続けてきた人の言葉っていうのは、共感できるできないに関わらず興味深い。
    結局感性なんだろうなぁ、表現って。

  • スナップ写真の大家だということで。撮影テクニック、ノウハウというより、路上スナップに対する姿勢だとか、意気込みだとか、どちらかというと精神的な指南書かな。 掲載されている写真は、そうした日常を切り取ったものが多く、感性の違いか、あまり響かない。なにげない日常を捉えたいという思いはあるのだが少し路線が違うというか。 でも、その場、その場の勢いというか瞬発力のようなものは感じる。多分、真似のできない作品なんだろうとは思う。

    「ほとんどの人は日常しか撮ってないでしょう。つまり、基本的に異界に入り込んでいない。でも、街はいたるところが異界だからさ。街をスナップするってことは、その異界を撮るっていうことなんだよ。」

     まだ異界には入りこめてないし、その入り口さえ見えてないのだと思う。

     こうした大家の文章を読むとき、昔から写真を撮ってきた人が、昨今のデジタル化をどう捉えているかは興味深い話。「撮る分量が増えた」と森山氏。「量の無い質はありえない」が持論の人が言うのだらから相当な“分量”なんだろう。これまでモノクロの作品が多かっただけに、撮影後にモニターに映る画像が気になる、カラーのイメージに引きずられる、という感想が、ほとんど物心ついてから総天然色のカラー写真で育った身からすると面白くもあり、それは果たしでどんな感覚なんだろうと想像が膨らむ。 「まだまだ試行錯誤、実験段階だね」という70越のベテランの言葉は素晴らしいな。

    「もっとも大切なのは、欲望だね。撮る本人が、そのとき、その瞬間に抱えている欲望。それを持ってないと、見ることすらできないから。」

     こういう元気は持ち続けていたいものだ。

  • スナップ写真で著名なカメラマンの近年の考え方が窺える良著。とにかく撮れ、という言葉が重く、すぐにでも写真を撮りたくなる。ただページ数が少なく、著者の思いを伝えきれていないのが残念。

  • 森山大道さんのスッキリサッパリざっくりしっかりしたカメラ哲学を感じとれる1冊。
    写真ってテクニック写真と感覚写真に2分されると思うのです。いい写真というものはカテゴライズしやすいと思いますが、心を打つ写真というものには正解は無いように思います。

    写ればカメラはなんだっていいという大道さんのいさぎよさと好奇心にドキドキしました。

  • 彼の撮る写真に対する好き嫌いはともかく、一人の写真家の発言としてどれもこれも興味深いはず。とくに国道編は白眉。

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

写真家。1938年大阪府池田市生まれ。デザイナーから転身し、岩宮武二、細江英公の助手を経て、1964年にフリーの写真家として活動を始める。1967年『カメラ毎日』に掲載した「にっぽん劇場」などのシリーズで日本写真批評家協会新人賞を受賞。近年では、テートモダン(ロンドン)で行われたウィリアム・クラインとの合同展(2012~13年)他、国内外で大規模な展覧会が開催され、国際写真センター(ニューヨーク)Infinity Award功労賞を受賞(2012年)するなど、世界的に高い評価を受けている。

「2017年 『写真集 あゝ、荒野』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森山大道 路上スナップのススメ (光文社新書)のその他の作品

森山大道の作品

森山大道 路上スナップのススメ (光文社新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする