ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命 (光文社新書)

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  • 光文社
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レビュー : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334036140

作品紹介・あらすじ

日本のマスメディアが「暴露サイト」と報じるウィキリークスの本質とは何か?同様に、犯罪者扱いされている創設者のジュリアン・アサーンジとは何者か?なぜウィキリークスの出現は(日本以外の)世界中で「情報の9・11」と言われるのか?記者クラブが情報統制を行い、真のジャーナリズムが存在しない日本では報じられない"事実"を解説。また、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアが大きな役割を果たしたとされるチュニジアのジャスミン革命やエジプト革命にも言及。ウィキリークス以後の世界で何が起ころうとしているのか、著者が暫定代表を務める「自由報道協会(仮)」の活動も含めて解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 大手メディアと記者クラブの罪。最近の原発事故に伴うメディア不振もあって購入した。SNSによるメディア革命と世界の激変の中、日本は完全に無関心。

  • 2011年刊。①ウィキリークスのジャーナリズムにおける意味合い、②日本の記者クラブ制度とウィキリークス的報道との差異、③記者クラブ制度に風穴を開けようとする「自由報道協会(仮)」の相克が叙述内容の中心。記者クラブ制度、特に政治記者の問題は著者のみならず、これまでも警鐘を鳴らされてきていたので斜め読み(ただし、いわゆる機密費が報道関係者・記者に配分されていた点。倫理観・記事の透明性に?。まぁ政治部記者の記事は話半分で読んでいるが…。本書で挙がるのは俵幸太郎・三宅久之両氏)。ウィキリークス関連は興味深い。
    NHK-BS放映のウィキリークスを取り上げた海外ドキュ、また、盗聴等を推進しスパイ法の適用を辞さず等米国政府の模様(子ブッシュのみならず、オバマ政権でも同様の問題があるよう)を取り上げたドキュ番組の良い補完。その他、湾岸戦争におけるクウェート解放時、金を出した日本が感謝されなかった理由が、その事実を報道した欧米メディアがなく(外国記者の締め出しが原因とは本書指摘)、クウェート担当者が不知だったため、尖閣ビデオ公開事件をメディアと報道の観点から見た指摘には注目。

  • 上杉さんシリーズで。。
    ウィキリークスの話を中心に、日本の遅れている点について(それはやっぱり記者クラブ問題につながる)。自分から積極的に情報を探しにいく姿勢が大切で、今はネットのおかげでそれが簡単に出来る状況にあるんだなと思いました。

  • ○ジャーナリストの上杉氏の作品。
    ○ウィキリークスの意義、アサンジ氏の功績やそれに対する各国の反応などについて触れつつ、日本の報道のあり方などについて、見解を示したもの。
    ○記者クラブの問題等、いろいろな場所での問題提起を行っている著者らしい、ジャーナリズム論。

  • ジュリア・アサンジのウィキ・リークス騒動の本。この時、日本では海老蔵事件のほうが大きく取り上げられていた。世界を震撼させる事件が起きている中で、日本のメディアがのほほんとしていた事実をぶった切る。

     記者クラブが悪い。あいかわらず。
     報道の自由を叫びながら、政府の犬になっている。こんな無駄吠えばかりする犬は、飼い主としては…意外とかわいいのかもしれない。
     尖閣諸島沖漁船衝突事件のビデオ流出の際も、政府の犬は告発者を探すため一生懸命あたりを嗅ぎまわった。本当に自由な報道を主張するなら、政府の隠ぺいを糾弾するのと告発者探しどちらが優先されるべきなのか。

     リークサイトは中東や北アフリカの独裁政権の崩壊の発端ともいえる。これにTwitterやFacebookが追い風になった。民主主義といいつつ、全然民主主義が進んでいない現代社会を真の民主主義という混乱に導くのが、これらのソーシャルメディアなんだろう。
     では、日本にもこのリークサイトが登場するだろうか。
     登場はする、でも大きくなれないだろう。リーク系サイトも存在するだけでは意味はない。やはりスピーカーやテレビに接続されないと効果がないのである。
     報道クラブがその様を如実に表すように、日本のメディアではリーク系の情報は「不確かなもの」として、怪しいモノ扱いされてしまうんだろうな。


     けれど、この手の問題も年齢格差が大きいんじゃないかなと思う。結局、テレビとか新聞とかの大手メディアしか情報源を持たない「情報弱者」の世代が死ぬようになれば、人々の使用メディアのシェアも変わるはず。そうすれば、国民の偏ったメディア信頼も減って、リークサイトの需要も高まって、民主主義は混迷の時代に突き進むんではないだろうか。

     いかに”情弱”を作らないようにするかが肝要だけど、人々の知的レベルって、いつの時代もそれほど変わらないと思う。どうしても一定の割合は困った輩になるし、情報に踊らされると思う。
     大事なのは、情報に踊らされた人が暴走しても、致命的なダメージを生まないような、責任分散システムを維持していくことだと思う。
     橋下のやろうとしている権力の集中は危ないと思うので、やめてほしいな。

  • 情報の開示は必要なことではあり、特定の意図をもって秘匿される市民にとって不利な情報を暴くというのは、ある意味で正義ではあろう。出す人かどう判断するか、受け手の側がどう対応するか、などもメディアリテラシーの問題。いずれにしても記者クラブ制度に頼っている日本の報道の在り方には、信頼の限界があるということを誰もが認識しなくてはならない。

  • ウィキリークスの支援者以外に、PeRiQuioというホスティング業者が重要な役割をしたというのが私には新しい発見だった。利用者のサイトの内容に関知しない、アクセスログを極力取らない。そういう顧客志向もあるのだと。

    上杉氏の有料メールマガジンが脈絡なく、購読をやめていたが、いまさらこの本を読み、メルマガよりはるかにまとまっていて内容も濃く読みやすかった。出版されているものはこれからたくさん読もうと思った。

  • 「ウィキリークス報道 < 海老蔵暴行事件」??(43頁~)

    ウィキリークスの台頭前から台頭後の世界の変容、その影響について本書は述べている。また、ウィキリークス創設者のアサーンジ氏についても迫っている。

    ウィキリークスのことを取り上げながらも、日本のジャーナリズムを批判することも忘れていない。特に、4・5章では尖閣ビデオを巡る日本の大手メディア(MSM: Main Stream Media)の対応の分析は一読の価値あり。あのビデオがYouTubeに投稿されたときに、大手メディアはどういう対応をしたのか?また、どのような対応をすべきだったのか…

    ツイッターデモの話(134頁)を読むと、大手メディア経由の第二次情報ではなくて、ソーシャルメディア(Twitter等)からの第一次情報を得て、それを基に自分で考えていく時代になりつつあると感じた。

  • 独断と偏見に満ちた上杉流ジャーナリズムの見本のような適当な本。
    買う価値なしだから,図書館で借りれば十分。

    2013/05/03図書館から借用;05/05から読み始め

  • ウィキリークスについては新聞等である程度知っているつもりではいたが、どうもこの新聞がくせ者らしい。
    著者曰くでは日本のマスコミはメディアとしての責務を果たしていないと言うことであるらしい。
    各紙横並びの護送船団方式、政府行政の提灯持ちという状態が続いているようである。
    日本のマスコミの怪しい動きの例として、たとえば世界中のマスコミががウィキリークス事件で騒いでいるときに日本のマスコミは海老蔵事件を追っかけていたとか、尖閣ビデオ(中国漁船衝突事件)のリークではなぜ政府がビデオの存在を隠蔽し船長を国外退去させたかということの追求は置いておきビデオの流出元探しに血道を上げていた。

    また、湾岸戦争でクウェートが出した広告に日本が載っていなかったのが日本では金をだしても人を出さないのは世界では評価されないと言われているのが、実は記者クラブが政府の記者会見に記者クラブ会員以外の海外メディアをシャットアウトするため日本が135億の戦費を拠出している事が海外メディアで報道できていない、すなわち「マイクの電源を切りながら『国際貢献』を叫んでいるに等しい状態」であったとのこと。へーそうなのか、である。

    官僚が日本を駄目にし、マスコミがそのお先棒を担ぐ・提灯持ちをするという構図が見えてくるではないか。
    ウィキリークスについてはもう少し関心を持っておきたい。
    またこの著者、上杉隆氏も要チェックである。あまりばりばりの政治記者という訳ではなさそうだが。

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著者プロフィール

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「2018年 『人生から失敗はゼロになる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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