ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命 (光文社新書)
- 光文社 (2011年3月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334036140
作品紹介・あらすじ
日本のマスメディアが「暴露サイト」と報じるウィキリークスの本質とは何か?同様に、犯罪者扱いされている創設者のジュリアン・アサーンジとは何者か?なぜウィキリークスの出現は(日本以外の)世界中で「情報の9・11」と言われるのか?記者クラブが情報統制を行い、真のジャーナリズムが存在しない日本では報じられない"事実"を解説。また、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアが大きな役割を果たしたとされるチュニジアのジャスミン革命やエジプト革命にも言及。ウィキリークス以後の世界で何が起ころうとしているのか、著者が暫定代表を務める「自由報道協会(仮)」の活動も含めて解説する。
感想・レビュー・書評
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3.11の震災後の時代にどのようによく生きていくのか。
という問いは、その他の世界的な動きとシンクロしている。
例えば、twitterやFacebook等のソーシャル・メディアの動きと。
日本では、記者クラブ解体等の動きと。
このような流れとどのようにシンクロしていくかが、
自分自身の課題である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
誰もがうすうす感じているマスコミの危険性が述べられている。これからの世の中は、自分の眼で生きていくことが大切なんだなと思う。
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【ノート】
・我田引水に感じる箇所が幾つかあった。 -
上杉さんシリーズで。。
ウィキリークスの話を中心に、日本の遅れている点について(それはやっぱり記者クラブ問題につながる)。自分から積極的に情報を探しにいく姿勢が大切で、今はネットのおかげでそれが簡単に出来る状況にあるんだなと思いました。 -
○ジャーナリストの上杉氏の作品。
○ウィキリークスの意義、アサンジ氏の功績やそれに対する各国の反応などについて触れつつ、日本の報道のあり方などについて、見解を示したもの。
○記者クラブの問題等、いろいろな場所での問題提起を行っている著者らしい、ジャーナリズム論。 -
情報の開示は必要なことではあり、特定の意図をもって秘匿される市民にとって不利な情報を暴くというのは、ある意味で正義ではあろう。出す人かどう判断するか、受け手の側がどう対応するか、などもメディアリテラシーの問題。いずれにしても記者クラブ制度に頼っている日本の報道の在り方には、信頼の限界があるということを誰もが認識しなくてはならない。
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「ウィキリークス報道 < 海老蔵暴行事件」??(43頁~)
ウィキリークスの台頭前から台頭後の世界の変容、その影響について本書は述べている。また、ウィキリークス創設者のアサーンジ氏についても迫っている。
ウィキリークスのことを取り上げながらも、日本のジャーナリズムを批判することも忘れていない。特に、4・5章では尖閣ビデオを巡る日本の大手メディア(MSM: Main Stream Media)の対応の分析は一読の価値あり。あのビデオがYouTubeに投稿されたときに、大手メディアはどういう対応をしたのか?また、どのような対応をすべきだったのか…
ツイッターデモの話(134頁)を読むと、大手メディア経由の第二次情報ではなくて、ソーシャルメディア(Twitter等)からの第一次情報を得て、それを基に自分で考えていく時代になりつつあると感じた。