出世するなら会社法 (光文社新書 524)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334036270

感想・レビュー・書評

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  • 図書館にて借りた本。
    優しい言葉で2006年に改正された会社法について解説した本。

    資本金1円で会社を設立できる、役員が会社員人生で果たしてゴールなのか、株主についてなど分かりやすい説明であった。

    起業する際のプロセスなどが分かりやすくあり大変ためになった。

    また2006年に改正された会社法だが、今後さらに改正する見込みがあるらしくそれに関しても今後注視していきたい。

  • 会社法に興味を持ってもらうための入門書。
    買収やら倒産など、ニュースでもよく報道されるテーマを中心に、
    どのような法的枠組みがあるかを、実例を交えつつわかりやすく紹介している。
    本書の特徴は、法律の項立てではなく、テーマ毎に関連部分を集めていることで、
    会社法をつまみ食いするのに最適。
    ちなみに、「出世」するためのハウツー本ではないのでご注意を…。

    <紹介内容>

    ①役員報酬とコーポレートガバナンス

    ・役員報酬の枠組みは株主が決める(例えば上限を株総で決定 等)
    ・株主の経営陣コントロールの枠組み
     ~監査役設置会社(監査役が経営陣をモニタリング、社外取は非義務)
     ~委員会設置会社(社外取が過半を占める指名・報酬・監査委員会の設置)
     ※日本で一般的なのは前者、後者は米国流のガバナンス体制

    ②株主と経営者の関係

    ・株主=株式(=出資に応じた配当受け取りの権利)の保有者≠会社の保有者
    ・株式会社が資金を集める上での法的枠組み
     ~株式は自由に譲渡(売買)可能
     ~株主の有限責任(出資金までの責任を負う)
     ~所有と経営の分離
    ・株主総会の機能
     ~定款の変更
     ~取締役の選任・解任
     ~計算書類の承認と余剰利益の使い道
     ~重要な組織再編(会社分割、合併など)に関する事項
     ~特に有利な価格での株式発行

    ③少数株主の権利

    ・株式保有割合に応じた権利
     ~1%以上…自分の議題を株主総会に諮る権利
     ~3%以上…会社の会計帳簿資料にアクセスする権利

    ・少数株主の締め出し方
     ~1株未満の株式交換・交付を通じたキャッシュアウトによるスクィーズアウト

    ④企業設立

    ・「発起設立」と「募集設立」
    ・「普通株式」と「種類株式(「優先株」や「取締役選任権付種類株式」など)」

    ⑤親子上場

    ・親子上場減少の背景
     ~コントロールの限界(持ち株参加子会社が、持ち株に断りなく重要決議実施等)
     ~利益相反(子会社が親会社から不利な取引条件を押し付けられる等)

    ⑥敵対的買収

    ・株式市場外で1/3以上の株式を集めた場合のTOB義務付け(金商法)
    ・敵対的買収対抗策としてのポイズン・ピル(事前警告型)
     ~経営陣の同意なく一定割合(20%が多い)の株式を集めた場合、
      買収者以外に時価より安い価格で株式購入権を発行
     ~但し、防衛策の導入・実施は株主の同意が必要

    ⑦新株発行

    ・新株発行の方式は大きく3種類。
     ~株主割当:全ての株主に対して保有割合に応じた株式を割当
     ~第3者割当:一部の株主・会社・取引先に対して株式を割当
     ~公募:申し込みのあった投資家に対して株式を割当
     ※いずれも取締役決議で実施可能
     ※但し、後者2つは発行価格が特別に有利な場合、株主総会での決議要
    ・第3者割当は経営陣の暴走を防ぐため、一定の条件を満たす場合、株主総会の決議要
     ~希釈化率25%以上となる場合
     ~有利な価格設定(決議日以前6ヶ月の平均株価に対し10%超の割引)の場合

    ⑧倒産

    ・「会社再建型」と「会社清算型」
    ・会社再建型は「私的整理手続(ADR)」と「法的整理手続」に大別
    ・法的整理手続は「民事再生」と「会社更生」に大別
     ~民事再生:現経営陣が再建にあたる
     ~会社更生:原則、裁判所認定の管財人が再建にあたる
    ・「私的整理手続」以外は裁判所での手続き要

  • トピックとしては興味深い。本としてはうーんという感じ。

  • ちょっと古いながらに一旦通読しました。普通の会社で働くサラリーマンとしては身近に感じる内容で平易に書いてもらってる印象。会社にまつわる各フェーズごとのトピックをおさらいできるものなのかなと、そういう印象です。

  • これを読んだからと言って出世はしない

  • 会社法の勉強に図書館で借りる。会社法のトピックスを実例を交えて網羅的に紹介している。ブルドッグソース事件についての考察は少し言えない部分を隠している感じで消化不良だったが、全体的に理解しやすい印象だった。

  • 会社法は会社を規定する根本である。
    会社の成り立ち、存続、死亡まで

  • 会社法が規定する主なトピックを紹介していく形式。条文や例外規定は外してあるそうで専門的な理解には遠いと思うが、業務でなんとなく知っていた知識のブラシュアップができた印象。例えば執行役と執行役員の言葉の違い、資本金300万円未満の会社の配当制限、3%以上の議決権を持つ少数株主の権利、民事再生と会社更生手続きの違い等々。後半ではMBO、新株発行、種類株式などと絡めて株価の理論的動きについての説明もあり、面白く読めた。法律を考える際は大体そうだろうが、どういうあり方が公正であるかを考える役に立った。

  • 2013/07/22読了。

  • 出世も考えていないし出世と関係ない内容だけど、会社法の入門としてわかりやすいと思う。今までよくわかっていなかった部分がわかったところもあった。

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著者プロフィール

弁護士

「2014年 『8時間睡眠でも司法試験に合格した人の「超」効率勉強法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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