もうダマされないための経済学講義 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334037048

作品紹介・あらすじ

デフレ、円高、財政破綻、消費税増税、TPP、自給率、ドル崩壊、グローバリゼーション、新自由主義、規制緩和、構造改革、経済成長、日本銀行の国債引き受け、インフレ目標-。日々、これらのトピックについて様々に議論されています。でも、人によって言うことが違い、何が正解なのかよくわかりません。本書では、「経済学的な考え方」に基づいて、これらのトピックをどう考えればいいのか解説します。経済学といっても数式は出てきません。四つのキーワードと歴史の実話によって説明していきます。

感想・レビュー・書評

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  • 「オーセンティックな経済学」を教え、間違った「エコノミスト」の言っていることはだめだ、と主張する本。他の学問でもあるけど、経済学ってとことん相手をこき下ろしますねえ(笑)。実証不可能なのでなんとでも言えますし。

    ただ、80年代からの教科書の変遷などは理解納得できるところだったので、そこはそうかなあ、とは思います。インセンティブ、トレードオフ、貨幣と物価の相対的な関係は構造主義的で親和性も感じます。もっとも、構造主義的な考えは、他者を無碍に否定したりはしないんですけどね、、、

  • 経済
    お金

  • インセンティブ、トレード・オフ、トレード、マネーがキーワードだそうだ。特にインセンティブが。誰でもどんな組織でも、インセンティブで行動する。経済活動を考えるうえでの重要なポイントだ。色々とポイントあげて説明してくれるうちに、だんだんどれがどうだか分からなくなって来た(汗)。

  •  
    ── 若田部 昌澄《もうダマされないための経済学講義 20120914 光文社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4334037046
     
    <PRE>
     黒田 東彦 日銀総裁 19441025 福岡 /31[20130320-20180408]“アベノミックス”再任
     岩田 規久男 副総裁 19421003 大阪 / [20130320-20180319] 退任
     中曽 宏   副総裁 19531012 東京 / [20130320-20180319] 退任
     雨宮 正佳  副総裁 19550930 東京 / [2018‥‥-] 理事
     若田部 昌澄 副総裁 1965‥ 神奈川 / [2018‥‥-] 早大教授
    </PRE>
     
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19831101 歴代日銀総裁
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%B9%F5%C5%C4+%C5%EC%C9%A7
     
    https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1518732039/-100
    …… 政府は0216日にも衆参両院の議院運営委員会理事会に日銀の正副
    総裁など国会の同意が必要な人事案を示す。黒田東彦総裁の再任のほか、
    副総裁に日銀の雨宮 正佳理事と早大の若田部 昌澄教授を充てる案を検
    討中だ。与党には人事案が国会の手続き前に表面化することへの反発が
    あり、調整が難航する恐れもある。
     黒田総裁は0408、岩田 規久男、中曽 宏両副総裁は0319 にそれぞれ
    任期満了となる。政府は3月中旬までに衆参の本…
    20180216 日本経済新聞 全文は会員登録をしてお読みいただけます
    https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26983730W8A210C1MM8000/
     
    (20180216)
     

  • わかりやすかった。

  • 経済学的発想や経済学的フレームワークをわかりやすく解説してくれる良書。
    経済に興味があるなら読んでおくべき一冊

  • 全く学のない自分でも、しっかりと理解できる内容で書かれていた。
    特に面白かったのは、最初の方にある「なぜ経済成長するのかはよくわかっていない」というところ。現在行われている政策などは、過去の事例から「やらないほうがいい」ことを避け、良いと言われていることを進めているイメージなのだという。
    そのような気を引く話から具体的な事例を見ていったため、説得力のある内容だった。

    よくわからない数式や難解な用語などを極力使わないでいるため、入門的に経済の歴史をみるのには有用だろう。これをきっかけに他の本に手を出してみて、比較しながら自分の知識を確定させていきたい。

  • とても面白い経済講義の本です。マスコミ受けするタレント経済評論家とは違い学術的に経済の流れを説明して見えます。今の経済を語るのは、トレードとインセンティブなんですね。30年前の経済学とは偉い違いです。アベノミクスを理解するためにもご一読あれ。

  • 本当に、戦争を起こさないようにしたり、弱い立場の人を助けたりしたいなら、経済学の枠組みで物事を見るスキルは必須だと思った。

    不況だと、人は他人を思いやる余裕もなくすし、自分たちの不遇を他の誰かのせいにして鬱憤ばらしをするし、保護主義に走るし、プロパガンダに流されやすくなる。

    左派の理想が高ければ高いほど実現できないそれは絵に描いた餅であり、そこから人々は離れやすくなる。「人間らしい」暮らしというのは、世の中が安定していてこそであって、そのためには経済は衰退したり停滞してるよりは成長してる方がいい。

    日本の戦後高度経済成長や世界の大恐慌前後について、なぜそれが起きたのかを、通貨制度のトリレンマや貨幣数量説、インセンティブで解説。

    題材が歴史で、経済学の本にありがちな合理的な経済人モデルは出てこないので経済学者アレルギーの人もとっつきやすいかも。

  • デフレは失業者には不利、と。

  • 経済学の考え方を、歴史上の経済の節目を解説しながら説いてくれている。
    グラフを用いての説明に一部読み取れる以上に言い切っているところがあったりはしたが、全般的に、説明が具体的で、理解しやすかった。わかりやすい。

    <目次>
    はじめに なぜダマされてしまうのか?
    第1講義 「誰もが好きなことをしたい」―経済成長、自由市場、自由貿易とインセンティブの力
    第2講義「しかし、ない袖はふれない」―再配分とトレード・オフの力
    第3講義 「先立つものはお金だ」―物価と景気とマネーの力・1
    第4講義 「先立つものはお金だ」―物価と景気とマネーの力・2
    おわりに もうダマされないために

  • 残念ながらあまりよくわからなかった・・・。

  • 歴史に基づいて経済の考え方を説く内容。
    読み返したいと思えた

  • 先日出た『本当の経済の話をしよう』(ちくま新書)の一人版といった位置づけであり、ここでも基本的な経済学の考え方が紹介されている。ただしこちらで大部分を占めているのは学説や近現代史、そして近年の円高の解説であり、人文系の一部の議論を意識し、なおかつ時事的な話題が多かった前著に比べて、こちらは一般向けの色彩が強いように思える。もちろん内容はよくできているのでおすすめではある。

  • まさに新書の経済学。
    この先生の授業をとらなかったことを後悔する。
    ちょっとカタいけれど、なるべく客観的に、議論があるところは明記して、わからない(結論が出ていない)ところはそのように記述してあるので、「短絡的な答え」を求める人には向かないと思う。
    しかし、その「短絡的な答え」こそがダマされるということにもなるのだよということでもある。

    これは経済だけに言えた話ではないと思うけれど。

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著者プロフィール

早稲田大学政治経済学術院教授.早稲田大学大学院経済学研究科,トロント大学経済学大学院博士課程満期退学.著書に『経済学者たちの闘い』(東洋経済新報社)『危機の経済政策』(日本評論社)などがある.監訳書にマーク・ブライス『「緊縮」という病』(NTT出版)などがある.

「2018年 『ルールなき省察』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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