男は邪魔! 「性差」をめぐる探究 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334037390

感想・レビュー・書評

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  • いや、まったくもってその通りだと思うよ。現代の日本の社会において「男は邪魔!」(ビックリマークも必須だよね)! きっと自然に任せているとまともな会話やコミュニケーションがとれないから、ルールやしきたりなど縛りを加えてきたのが古今の男たち。女たちに既得権を奪われないように、「女は非論理的だ」とか「女は穢れている」とか非論理的なことを言ってきたのが古今の男たち。
    著者はインタビューで鳴らしている方らしい。この本を書こうと思ったきっかけは、そのインタビューなどを通して「男に訊いても埒が明かないということである。話をしても何ひとつ解明しない。それどころか、しばらく話を続けていると頭の芯のほうから何やらぼんやりしてきて、そもそも何を訊くために来たのか忘れそうになる」(p.12)からとのこと。男性著者が男を断罪するなんて面白そうと思って手に取ったんだけどな……。
    「探究」なんて副題がついているから、何か学問的な解釈を加えて論じてくれるのかと思いきや、お手軽に古今のものから言質を拾いながら(しかも、曲解の可能性もあるのでは?)自説を展開している。男が邪魔なのは確かだと思うが、それを論じるにはちょっと材料不足でないかい? やっぱり著者も同性として、ついつい男弁護に回ってしまうということか? 図らずもかどうかわかんないけど、本書自体が男の話は的を射ないことを表してしまっている。

  • 私の町でも女子校はずっと昔から変わらず女子校のままですが、男子校はどんどん共学に変わり、男子校がとうとう一校だけになってしまいました。
    大学で教えている友人が、作業効率を考えて男女別チーム編成にしようと提案すると女子学生は大いに賛成するけれど男子学生から女の子がいないとモチベーションが上がりませんと弱音を吐かれるそうです。
    男に話を聞いても埒があかず、女に聞くと明快に埒があくのはなぜなのか?
    埒があかない男を女は邪魔だと思い、それに気がつかない男。
    その理由がおぼろげに書いてあるおもしろい本です。なぜおぼろげなのか?それは著者が男性だからなのかもしれません。

  • 本文:強者と弱者の関係でいえば、男の子は強者の立場に置かれます。つまり、まわりが彼のことを察してくれる。人の話を聞いたり、共感したりしなくてもいい。黙っていても察してくれるから表現する必要もないんです。ところが、女の子は弱者の立場。常にまわりを察しなければならない。なので女は伝えようと努力するんです。だから表現能力が身についていくんです」⇒自分自身このように考えているときが多々ある。自分の状態を話すのが苦手で、伝えるときもうまく整理して伝えられない。

    本文:――強者なんですか……。  私はつぶやいた。私も強者でないのに強者の立場にいるということか。 「学生たちの交際を見ていても、男の子は自分のほうが女の子より頭がいい、強くないとイヤなんです。同じ程度はイヤなんですよ⇒これは以前の自分を含めて多くの男性に当てはまる条件だと思う。心のどこかで男のほうが上。という思いを常に抱いているように感じる。

    本文:どういうつもり?」と訊かれると絶句する。「私のこと愛してる?」なら「うん」と言えるが、続けて「どこを愛してる?」と訊かれると絶句する。絶句すると我ながら何も考えていなかったような気がして、そのことにまた絶句するのである。 「絶句した時の気持ちを表現すればいいんです」  ――大体、男の人は質問しないでしょう。訊かれることばかりで、自分から相手を知ろうとしない」⇒どこが好き?という質問がいつも怖いなと思っていた。それは相手のことを知ろうとしないからだったのか。

    本文:生きているということは即ち、柔らかく弱いということ。固まって強いのは死んだも同然なのである⇒常に変化し続けることこそが大事と解釈しました。

    本文:男に足りないのは妄想と共感。  昔から男は共感できないバカなのである。妄想して共感する。共感するために妄想する⇒仕事にも通じている点。これができなすぎて苦労した。

    本文:オナンはその子が自分のものとならないのを知っていたので、兄の妻の所にはいった時、兄に子を得させないために地に洩らした⇒知識のため。

    本文:「ぜんぜん動かなくなる。反応しなくなることがあるということなんでしょうが、実はこれが重要なんです」  ――どういうことなんでしょうか? 「野生状態で敵に襲われ、軽いダメージを受けた場合、痛がったりうずくまったりしたらアウト。すぐに食べられてしまうんです。蹴っ飛ばされても何食わぬ顔。何もなかったかのように、つまり鈍感に見えるということで身を守れるんですね」  牛は鈍いのではない。鈍いように見せているだけなのだ。弱そうに見える牛こそが実は弱肉強食の頂点であり、大地の支配者。「草食男子」も「牛男子」と解釈すれば価値も反転する。男の象徴は牛⇒牛男子。ちょっとやそっとじゃ傷ついたり、痛がるそぶりを見せない。動じないことが大事...なのかな?笑

  • 読み物としてとてもおもしろかった。
    しかし、「男に訊いても埒が明かない」と書く筆者の著述そのものが「埒が明かない」(笑)。
    読み終わっても残るものが少なかった。
    いちばん興味をひかれたのは牛の話だった。牛の世界では「オス」はいらない。精子だけあればいいという話は強烈だった。ありていにいって、オスの仕事は精子の提供がメインだから、個体は存在しなくてもいいといえばいいわけだ。でもそれじゃあ困るから人類のオスはさまざまな「言い訳」をこしらえたんじゃなかろうか。
    宗教の教義をみてると特にそう思う。必死になって女を貶めてるからなあ。
    なにがどうという収穫はなかったけど、読んでて面白かったから☆4つ。

  • 作者の妻が作者に臭いだの邪魔だのゴミだの言ってるのってモラハラだし、女子小学生たちの男子への罵倒もひどいもの。

    男が邪魔というよりも、男はいくらでも侮辱しても構わないという傲慢な女たちが増えていることが良くわかる本でした。

    どこかの外国人タレントが「日本は女が男を酷評して許される社会になっている」といっていたけど、この本を見るとまさにその通り、そのくせ男が女を少しでも批判することは許されない、男にとっては実に理不尽な社会になっていることを強く感じますね。

    だからといって、この作者みたいに、そんな不公正でおごり高ぶった女たちを持ち上げる気には全くならないけどね。

    むしろ、「男が女を侮辱するのは許さないが、女が男を侮辱するのは問題ない」と思い上がっている現代の女の嫌な面を強く意識させられる作品でした。

  • こんなエッセイみたいなものが新書なのはどうかと思うが、マジで笑った。
    確かに男、邪魔だよなぁ。
    決めつけ、誘導的な部分も目立つけど、それはまぁ気楽なエッセイだということで。

  • インタビュアー歴25年の著者がかねて感じていたという、「男の話は聞いても聞いても埒があかない」から始まる男女論。女にしてみれば「そんなことも知らなかったの?」「その程度のことも考えていなかったの?」と目からウロコが続出で、著者が到達したという「もしかして…男は邪魔なのか?」という結論に、あわや同意してしまいそうになる。
    なかなか刺激的・挑発的なタイトルである。恐妻家キャラで押していることもあり(女に言わせると、少しあざとい。とともに、妻を矢面に立て、自分はその後ろに隠れて免罪されようという男特有の卑怯さも感じられてやや不快だが、その姑息さを見抜ける男性はいないだろう)、男性にはなかなか生理的に受け容れにくいだろうが、言っていることはごくまとも。女にしてみれば、これがわからないから男はダメなんだ、と言いたいところだが…わかるかな〜? わっかんないんだろうなあ〜。
    いいトシになっても「男の子だから」と何もかも許されてきた「あいつら」と、ほんの幼い頃から「女の子だから」と気働きや具体的労働(家事等)を強制されてきた「私たち」とでは、悪いけど、はなから勝負にならないんである。

    トイレやお茶碗のくだりなど、男はここまで考えを深めることもできないくせに、自分にはできないことをやってのける女たちを「くだらぬことを考える愚物」などと根拠なく見下していたわけで、そんなふうに男の特徴(特「長」ではない)をことごとく善・優・有用とし、女のそれは悪・劣・無用として、その恣意性の上に「男は女に優れる」と決めつけていたのが、歴史と伝統ある男尊女卑というやつなのだ。そもそも孔子の時代から、男たちにはすでにして「オレ男に生まれてラッキー☆」という自覚があったわけで、他人を踏みつけて既得権益に胡座をかいている自覚がありながら2,000年以上も正さずにきたとは、なんと卑怯な生き物なのだろうか。
    ウシの世界では、オスは冷凍精液さえ採れれば用が済む存在であり、20万頭に対し40頭もいれば充分なのだという。そして、男がいない超不自然な世界で暮らすメスはといえば、別段それに疑問を持つでなく不満を抱くでなく、もちろん欲求不満なーんてものなんかはさらっさらないままに、女だけの世界で粛々と生きていけるらしい。
    人間も生理学的にそうできる条件は揃っているというが——はてさて。

    2015/9/22読了

  • 男は邪魔! という衝撃的なタイトルですけれども、衝撃的なタイトルだからこそ、手に取る気になったというか…ここら辺は編集者さんの腕なんでしょうか? うまいですよね…読者を食いつかせるアレが…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    で、内容なんですけれどもまあ…この作者も奥様から大分言われているようですけれども、個人的に僕も作者は女性を怒らせる男だな…と文章を読んで思いましたねぇ…まあ、こういうアホっぽい感じも可愛い…と女性には受け取られるのかな? 単にイラつかせるだけかもしれませんが…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、そんなわけで割りと楽しめましたね! 新書というテイですけれども、作者のエッセイを読んだかのような感触なんですけれどもね…おしまい。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 男女の性差を論じた一冊。

    のはずなのだけど、実際には著者の雑誌のエッセイの寄せ集めみたい。
    そのためか、論理的な分析はなく、ただ著者の退屈な持論とそれを補強するインタビュー?が延々と続く。

    彼からすると『男性は不要』ということらしいけど、それが果たして生物学的になのか、社会学的になのか、とにかくその辺をはっきり説明して欲しかった。

  • これって、著者が男性だということが新鮮な感じがする
    奥様に邪魔だと言われているらしい
    そう言われても、離婚することなく連れ添うのが、この年代の夫婦なのかなぁ

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プロフィール

ノンフィクション作家。1961年、横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家に。開成高校野球部の奮闘を描いた近著『弱くても勝てます』がベストセラーに。
『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞。

「2015年 『損したくないニッポン人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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