知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038014

感想・レビュー・書評

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  • 職場のとあるディスカッションで知性とは何か?という話を聴いた後に、偶然にもKindle Unlimitedでこの本がおすすめとして表示されたので、なんの気無しに読んでみたけど、期待以上にためになった。目標とビジョンの違いや志と野心の違い、戦略と戦術の違いや、エゴとの付き合い方(自分の心にエゴを見つけたときにはただそれを見つめるだけで良い)などなど、腑に落ちる内容で読んで良かった。

  • 抽象的な結論でおわっているのがスッキリしない感じ。「なぜ、古典を読んでも人間力があがらないのか?」というのは決めつけすぎでは。人間力はじぶんのエゴを内観することというのは理解できるが、最初の問い要るかな。

  • Kindleで読みました。
    「仕事の思想」を読んで関連書籍として読みました。精神的になりすぎていて参考にできなかった。また、各項目が否定的な問いから始まるので、モチベーションが下がる。おすすめしない。

  • 田坂氏による本質をとらえた知性、志に関する本。
    素晴らしいが目を逸らしたくなるような話し。
    胸が痛い。
    要所要所で著書を紹介頂く点は親切であり、有用に違いないのだが、少し営業チックな印象をうけてしまうことが非常に残念。

    メモ
    ⭐️知性とは答えのない問いに深く向き合う力
    ・知能は答えのない問いに対して割り切りという行為に走る
    ⭐️割り切りとは魂の弱さ
    ・割り切りではなく、腹を決める
    ⭐️愛情とは関係を断たぬこと 河合隼雄
    ⭐️自己限定を捨てる。自分が得意だと思っているところに限定しない。自分の中に眠る可能性を開花できないで終わらせない。
    ・我々は未来の具体的変化を予測することはできない。
     しかし未来の大局的変化を予見することはできる。
    ・普遍的法則の1つ 螺旋的発展の法則。
    ・弁証法の5法則
     螺旋的プロセスによる発展
     否定の否定による発展
     量から質への転化による発展
     対立物の相互浸透による発展
     矛盾の止揚による発展
    ・ビジョンとらこれから何が起こるのかについての客観的思考。見通し、先見性、洞察力
    ・これから何が起こるのかのビジョンを描き、この未来を目指そうとの意志が明確なものが志
    ・戦術にはイマジネーションが必要。固有名詞で語るべき世界であり、具体的にシミュレーションを行うことが必要なため。
    ・心の動きを感じとる修行を積む
    自分の心、相手の心、集団の心
    自分の心の中のエゴを素直に見つめること。自分が見えているということが知性というものの原点。相手の心を見誤るのは自分の心のエゴが都合の良い解釈や心地いい解釈をするため。
    心の動きを感じ取れるからこそ、適切な言葉や行為を行えるようになる。人間力の根本となる知性。
    ・役割を限定してしまう、すなわち表層意識である能力を肯定すると、深層意識で違う部分を否定してしまう。すなわち自己限定の深層意識を生み出してしまう。多重人格を開花させることで、多彩な才能が開花するようになる。

  • 著者の言いたいことを要約すると「知性」と「知能」は違い、知性は智慧や経験に裏打ちされたもので、21世紀は7つの知性を統合したスーパージェネラリストが活躍する時代である、ということ。

    まぁ言わんとしてることは解るのだが20年前にドラッガーが示唆済の汎論だし、「知性」と「知能」、「予見」と「予測」といった言葉遊びの感が否めない。高学歴は知能ばかりで知性がない、若者は経験がないから知性がない、経営者や起業家は7つのバランスに欠ける等々ややステレオタイプ過ぎないか。

    知能の集積や醸成が知性に変わることはままあることだし、経験が帰納的な近視眼を生むこともままある。そういう諸々を理解することこそスーパージェネラリストなのではないだろうか。

  • 戦略とは、戦いを略(はぶ)くこと。

    そこには、部下や社員のかけがえのない人生の時間が懸けられている。

    二十一世紀、戦略とは、最高のアートになっていく。

  • ジーンクランツの例による7つの知性の垂直統合は、スーパージェネラリストがどんな人物かを想像するのに良い例え。著者の多数の著書が紹介されている。

  • 変化が激しく、先が見えない世界の中で、「答えの無い問い」を考え、正しい答えを出すために必要なのは知識や知能ではなく、知性である。ではその知性とは何なのかを簡潔・明快な言葉で整理した啓発書。

    著者は、これからの世界で活躍するのは「スーパージェネラリスト」であるという。ジェネラリストといっても、机上の知識を水平的に拡張するのではない。自らの経験を通じて思考・ビジョン・志・戦略・戦術・技術・人間力という、7段階の思考をバランスよく鍛え、上下段階の往復運動が生み出す「垂直統合によるシナジー」を通じて磨かれる知性こそが、「複雑系」の世界に価値をもたらす鍵になると主張する。

    著者のこれまでの多数の著作からの引用も多く、集大成的な側面がある一方、新味に欠ける印象もあるが、自分に足りないものは何か、今のキャリアを更に進めるにあたって何を考えるべきか、掘り下げる良いきっかけになる。新たな知識の導入というよりも、心構えを新たにするために読むべき一冊。

  • 納得できる部分もあるが
    自分に酔ってんじゃない?と思える文章と自身の著書をやたら勧めてくるところにさめた。
    最後の方とか…歳とるとそうなるのかしらん。

  • 知性とは答えのない問いを考え続けることのできる力。
    哲学というよりはビジネス文書の切り口でした。経験でなく体験。ビジョン、思想、志、戦略、戦術、技術、人間力。これらを明確に説明できたら本書が理解できたということでしょう。
    僕はこの7つのキーワードが正しいかも怪しいくらの斜め読みでした。

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著者プロフィール

シンクタンク・ソフィアバンク代表

「2023年 『能力を磨く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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