「感染症パニック」を防げ! リスク・コミュニケーション入門 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038281

感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:498.6||I
    資料ID:95150378

  • はじめ3分の1くらいは役に立つ気がしたが、それ以降は「私はこうしている」という内容ばかりでなんだか疲れる

  • 良書。
    英文を直訳した教材は、いけてない。自分の言葉にしなければ、人の心に届かない。コミュニケーションは、人の心に届くことが重要。
    日本では、やりましたで満足する傾向がある。チームを作って会議をするだけ。結果を得ることが目的だ。

  • 冷静で現実的な示唆に富む良書。感染症、医学を取り上げての対処策を示しているが一般化することでビジネスや日常生活にも活かせる。

  • 感染症によって起こるパニックと対峙するためのリスク・コミュニケーション入門。
    感染症のリスクをどう捉え、伝えるべきかを考える。
    医療を題材の中心に据えているけれど、パニックを誘発する災害も視野に入っているので、医学に関わらない自分でも学ぶところが多かった。
    以下、気になったところのまとめ。

    1 聞き手の存在を意識したコミュニケーション
    コミュニケーションは手段であり目的。
    六何八何の原則のような一方方向の情報伝達の原則やテクニックにばかりこだわるよりも、聞き手は何者でどこまで知っていてどのような情報を必要としているかといったような相手の存在を意識することが重要だ。
    ⑴ 効果的なコミュニケーションを行うための3つのポイント
    (ア) 聞き手の対象分野への理解・知識、問題意識の把握。
    (イ) 本質を捉え、妥当性の高い状況把握
    東京駅の描写
    「レンガがある。隣にもレンガがある。その隣にも」
    よりも、
    「目の前に大きなレンガ造りの駅がある」
    (ウ) 目的を意識する
    アウトカム(結果)の設定。
    (2) メンタル・モデル・アプローチ
    聞き手の明確化。
    聞き手がどのようにリスクを捉えたかを明らかにし、そのメンタル・モデルと専門家のモデルを比較することでリスクに対する意識のギャップを埋める。

    2 三位一体
    (1) リスク・アセスメント
    リスクの見積もり。
    「リスクが起きる可能性」と「起きたときの影響の大きさ」
    (2) リスク・コミュニケーション
    (3) リスク・マネージメント
    具体的対応。
    を三位一体で行う。
    予測が外れる可能性を考え、アセスメントは幅を、マネージメントは複数の選択肢を用意すること。

  • 本書はパニック時にいかに効果的に情報を伝えるかということを考えた「リスク・コミュニケーション」の入門書。感染症を題材としているが、リスク・コミュニケーションが応用できる範囲は医療分野に限らず、企業広報やパニック時の友人とのコミュニケーションなど多岐にわたる。また逆に、パニック時に聞き手としてどのような情報に着目すればいいかということを本書は教えてくれる。広報担当者のみならずすべての人にお勧めしたい本。

  • 読了。

  • 新書なのに,想定読者が医療者…?不思議なコンセプトではあるけど,リスコミ全般についてまとまってるので一応一般にも有益。正しい情報を伝え,パニックを回避し,リスクそのものを減らしていくコミュニケーションの方法論。
    日頃のコンセンサス・コミュニケーションと緊急時のクライシス・コミュニケーションを区別すること。科学的に正しいことを言うだけではなく信頼を勝ち取ること。感情的になる聞き手を否定しないこと。マスコミと良い関係を築き,うまく利用すること。リスクへの対処という目的を見失わないよう常に心掛けること。
    どれもごもっともな指摘。ただいちいちちょっとウエメセなのが気になる人もいるかも。あと,度々出てくるSTAP批判批判は要らないんじゃないかなぁ,とか。
    第一章のリスコミ総論がほとんどの分量を占めていて,第二章の各論が実践編。ここ20年話題になった六個の感染症についてケーススタディするという寸法。扱うのは,エボラ出血熱,西ナイル脳炎,炭疽菌,SARS,新型インフルエンザ,デング熱。

  • プレゼンのノウハウといった戦術面もかなり丁寧だが、それよりも、戦略、すなわちコミュニケーションの確立といった目的を重視した書籍であり、医療関係者のみならず、組織において対外的な役割を担っている人には読む価値が大いにある。

    些末情報に翻弄されて本質がおろそかになる例:
    「レンガがある。その横にレンガがある。その隣にも、その上にも、そのまた上にもレンガがある」→東京駅

    恒常的な問題に無関心である喩え:
    人が犬を噛んだ場合の対策マニュアル、講演、チームの立ち上げがされ、その間、犬は人を噛み続ける

    P246-247.トンデモ主張における一定の戦略
    「ワクチンは100%安全とは言えない」(ゼロリスク追求)
    「私には効かなかった」(アネクドータル(逸話的))
    「ワクチンはナチュラルではない」(天然、自然志向)
    「病気にかかって免疫をつける」(複数リスクの相対的評価が出来ない)
    「ガリレオだって異端」(ガリレオ作戦)
    「ある学説によると」(情報の出所の不確かさ)
    「彼はいい人だ」(情に訴える)
    「業界の陰謀だ」(陰謀論)

    日本人だけ特別ダメ、という論調はたいてい間違ってる。日本人だけ特別優秀、という論調がたいてい間違ってるのと同じくらいに。

  • リスク・コミュニケーションで必要な考え方、スキルなど幅広く網羅。普段から使用可能なスキルもあり、医療に関わる人だけでなく、多くの人に読んで欲しい一冊

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著者プロフィール

神戸大学大学院医学研究科微生物感染症学講座感染症治療学
分野教授

「2018年 『HEATAPP!(ヒートアップ!)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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