外資系コンサルの知的生産術 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038366

感想・レビュー・書評

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  • ▼感想
    ・山口周さんの本が大好きなのですが、本書も読了時は付箋だらけとなりました笑
    ・知的生産術として、5章立てで99の心得が紹介されています。

    ・当方もコンサルタントのためすぐに活用できる情報が多々あり、その情報が論理的で理解しやすいので、繰り返し読みたい一冊です。
    ・特に、下3つは根幹になりえる情報かと思いましたので意識して行動します。


    ▼メモ(抜粋)
    ・P32:知的生産における成功・失敗は、あくまでも「顧客の期待値と実際の成果物のギャップ」によって決まります。

    ・P88:知的成果として世に訴えられる情報は三種類のみ。(1)事実、(2)洞察、(3)行動のどれかに分類される。

    ・P235:洞察力とは、「目に見えない現象の背後で何が起きているのか?」、「この後、どのようなことが起こり得るのか」という二つの問いに対して答えを出す力。

  • とても良かったです。
    刺さった点を何点か。

    知的生産は「行動の集積」にすぎない。その上でさらに いえ ば、情報収集の成否は「腰の軽さ」で勝負が決まるという側面がある。まず行って、まず聞いてみること。

    成長する人と足踏み状態で止まってしまう人の違いは、「知的な粘り」があるかないかということ。とにかく何とかする。逆立ちしてでもひねり出して見せる、という気構えが大事。
    過去の研究から、イノベーションのほとんどは「思いついた人」ではなく「あきらめなかった人」が実現しているということが分かっている。

    一時間考えても答えが出ないというとき、それは思考力や思考量に問題があるのではなく、ほぼ間違いなく「問いの立て方」か「情報の集め方」に問題がある。ものを考えるというのは瞬間てきなもので、手が動かなくなると、「考えている」のではなく「悩んでいる」状況である。
    情報が適切に集まっていれば、「よい答え」は自然に立ち現れてくる。

    志向の総量は「考える時間」の量よりも「考える回数」の量によって決まる。5分程度の思考を、時間と場所を変えて繰り返し行ったほうが良いということ。

    思考を深めようと思ったら、まずとにかく紙に書き出してみる、自分の頭の中の情報や思考を、頭の外に出して相対化してみることが需要である。

    キリがないのでこの辺で。

  • 知的生産に必要なトピックスが羅列されている。個人的に関心がある項目を抜粋

    ■マネージャーとして仕事を割り振りする際の心得
    プロというのは常に、求められている水準をギリギリ最低限の労力でクリアする人たちなのです。置かれている状況、作業を依頼する人の力量、扱うテーマの難易度に応じて適切なミニマムラインの設定を行うのが、管理職の大事な仕事だということを忘れてはならない

    ■知的成果の3要素
    わたしたちが知的成果として世に訴えらえる情報は基本的に3種類しかない、それは「事実」「洞察」「行動」
    特にビジネスにおける知的生産は「行動の提案」まで踏み込むことで初めて価値が生まれる

    ■常にポジションを取る
    「それに関してはもっと分析が必要だ」ではダメ。よくリーダーの要件として「決断力」が挙げられますが、 決断力というのは要するにポジションを取れるかどうかということです。知的生産物のクオリティは異なるポジションを取る人と摩擦を起こすことで初めて高まる。ポジションを取らねば評論家になる。

    ■情報の収集
    情報は「いけす」に入れておく 以下の方法がおすすめ
    1:後で参照することになりそうな興味深い「事実」(特に固有名詞と年号)
    2:共感する、あるいは納得できない「洞察」
    3:有効だと思える、あるいは思えない「行動」  
    ここでポイントになるのが、自分がよいと思った情報、共感したり納得できたりする情報だけでなく、共感できない情報、反感を覚える情報にもアンダーラインを引いておく、ということです。

  • 「知的生産性を高める意識のある30代がコアターゲット」との記載があり、自身は正に該当する。

    思考方法だけではなく、どう動くかまで説明があり、思考法だけを論じた本よりも現実に応用しやすいと感じた。

    一方で、本書独自の驚愕する様な新しい情報はないので、その点を求めている人にはオススメできない。

    本書で論じられている内容を既に実践できているか、出来ていないのかを確認するための、自己健診の位置付けで読むと有効。

  • めちゃくちゃ実用的な高い生産性を出すための行動の心得がまとめられている。
    常に手元において日々見返したい一冊。

  • 1. 知的生産における成功は顧客の期待値と実際の成果物とのギャップで決まる

    31. 長く考えるのではなく、何度も考える

    42. 視点視野視座を常に変える

    68. 説得よりも納得を、納得よりも共感を追求する

    79. 食欲なくして食べることが健康に害あるがごとく、欲望を伴わぬ勉強は記憶をそこそこない、記憶したことを保存しない。ダヴィンチ名言

    99. イケスに合う魚を釣り上げる

  • 2021/02/02 読了@Kindle Unlimited

    「99の心得」とあるが、各々の心得には関連があるものもいくつかあったため、意識する数としては少し減るかな?とも思った。

    私は、こういう本を読んだときは特に記憶に残った3項目を実行することにしている。
    この本で実行しようと思ったのは、次の3つである。
    1. 行動を起こす!
    2. 「問い」を持つ
    3. アウトプットが出なかったら、インプットを変える

    同著に「世界で最もイノベーティブな組織の作り方」がある。

  • 面白かった。

  • 名著

    コンサルしてますが、読み返すたびに学びがある
    仕事の基本が詰まっています

    逆にコンサル以外だとあまりリアリティないかもしれません

  • 知的生産とは何か(What)、どうすれば良いのか(How)、それはなぜか(Why)を示した良書。
    以下個人的な歩留りポイント:
    ○全体
    知的生産は、戦略策定→インプット→プロセッシング→アウトプットによってなされる
    ○プロセッシング
    ・音声処理と視覚処理を並立させよ。とにかく紙に書け。人に話せ
    ・「分かっている」と「分からない」を峻別せよ
    ○アウトプット
    ・アウトプットが出ない時はインプットを見直せ。ウンウン唸っていても仕方ない
    ・アウトプットの質は量に比例する
    ○知的ストック
    ・中長期的には、アウトプット向上には知的ストックの厚みが必須。
    ・見送っていい常識と疑うべき常識を見極める選球眼を持つべし。そのためにも知的ストックは必要
    ・将来が見通せない現代において、将来からのバックキャストによるインプットは不要
    ・ゴミのようやインプットはするな、峻別せよ。ただし前提として、興味のあるものでないと意味がない。王道の名著は手堅いが、未完・新刊は差別化の源泉となる
    ・冷蔵庫でも海でもない、イケス的ストックを構築せよ。そのために本の「興味深い事実」「共感できる、あるいはできない洞察」「有効だと思える、あるは思えない行動」にアンダーラインし、それをさらに峻別した上で検索性の高い媒体に転記し、管理せよ
    ・自らのイケスにテーマを設定し、情報感度を高めよ

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著者プロフィール

1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻、同大学院文学研究科美学美術史学修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後に独立。現在は「人文科学と経営科学の交差点で知的成果を生み出す」をテーマに、独立研究者、著作家、パブリックスピーカーとして活動。現在、株式会社ライプニッツ代表、世界経済フォーラムGlobal Future Councilメンバーなどの他、複数企業の社外取締役、戦略・組織アドバイザーを務める。

「2023年 『新装版 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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