人は、誰もが「多重人格」 誰も語らなかった「才能開花の技法」 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038564

感想・レビュー・書評

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  • 自分の性格はこうだと決めつける必要はないんだと思った。いろんな自分を状況によって表現していく。自分の中の嫌な部分、嫉妬、恨みなどの感情も、それを否定するのではなく、客観的に見つめる。そうすることで静まるんだと学べた。

  • どこかで読んだような内容でありながら、身に迫る感覚は何が違うんだろう?
    ピンポイントで、欲しいところにくる感じがたまらない。

  • 複数の「面」(人格)を持つことについて。重要性だけでなく、すぐにでもできる実践手法も書かれています。

  • ●日本語で「器の大きな人物」という言葉がありますが、この言葉の本当の意味は、「自分の中に、幾つの自分、幾つの人格を持つことができるか」という意味での「器」なのですね。従って、昔から日本では、そうしたことができる政治家や経営者を「器の大きな政治家」「器の大きな経営者」と呼んできたのです。




    ●「清濁併せのむ」ことや、「包容力」を身に着けるためには、まさに自分の中に「さまざまな自分」があり、その「多重人格のマネジメント」が求められるのです。




    ●自分の中にある「複数の人格」を自覚し、置かれた状況や立場によって、「異なった人格で対処する」ということを意識的に行うならば、自然に「様々な才能」が開花していきます。その「多重人格のマネジメント」を行うだけで、我々の中に眠っていた「多様な才能」が開花し始めます。




    ●「仕事のできる人」とは、「場面や状況に応じて、色々な人格を切り替えて対処できる人」です。




    ●状況に応じて適切に「人格」を切り替えるということは、かなりの「精神のスタミナ」が求められる営みなのです。従って、永年の修行を通じて、その「精神のスタミナ」すなわち「精神的基礎体力」を身につけていないと、頭では「人格の切り替えが大切」とわかっていても、それを現実の場面に合わせて瞬時に「切り替える」ことができないのです。




    ●我々の誰もが、仕事と生活の立場と状況に応じて、それにふさわしい「仮面(ペルソナ)」を被り、それを付け替えながら、仕事と生活をしているのです。「才能の開花」という点でみたとき、問題になるのは「一つの仕事」において、「仮面(ペルソナ)」が硬い人です。




    ●ペルソナが硬いと、本来もっている様々な人格のうち、ペルソナ人格以外の多くの人格を、深層意識で抑圧してしまう。そのため、その抑圧された様々な人格に伴う様々な才能が開花できなくなる。




    ●一般に、マネジメントやリーダーシップの世界で、それなりの修行をすると、「様々な性格」や「様々な人格」の切り替えや使い分けが求められるため、自然に、それらの性格や人格を育てる結果になります。




    ●マネジメントやリーダーシップの本質は「矛盾」に処することだらけ。その意味で、経営者やマネジャー、リーダーの成長とは、ある意味で、その「矛盾」に処することのできる「多重人格」になっていくということ。




    ●誰の中にも、可能性としてはすべてのじなっくが隠されている。なぜなら、世の中に人格形成という言葉があるように、我々の人格とは、そのかなりの部分が「生きてきた環境」「出会った人間」「与えられた経験」などによって、後天的に形成されるからです。本来、我々は、その可能性の中から、自分の意思でどのような人格でも育てていけるのです。




    ●人格は「変える」のではなく「育てる」

    ある人格を気持ちを込めて「演じて」いると、その人格が、自然に「育って」くる。




    ●人格の切り替えができない人は、不器用なのではなく、基礎体力がないのです。




    ●一流のプロフェッショナルは、一つ二つの人格で、その高度な力を発揮しているわけではないのです。様々な人格の、全体バランスによって、力を発揮しているのです。




    ●実は、誰もがもっていながら開花せずに終わっているのが、このリーダーシップ人格です。基本的には、誰もが持っているのですが、誰もがそれを発揮する機会を持つわけではないので、開花せずに終わることが多いのです。特に、この人格は、ある状況や立場に置かれると、自然に開花する人格でもあるのです。しかし、多くの人は「自分はリーダーに向いていない」といった自己限定によって、このリーダーシップ人格を開花させずに終わっているのです。




    ●人生において苦手の仕事どころか、不遇の時代を経験した経営者の方は、その不遇の時代を決して、ただ我慢し、耐えていたわけえはないのですね。その不遇と思われる環境においても、希望していなかった仕事においても、その仕事に前向きに取り組むことによって、結果として、自分の中の「隠れた人格」を引き出し、「隠れた才能」を開花させていたのですね。だから、苦手と思う仕事も、不遇と思う時代も、捉え方によっては、それまで自分の中に眠っていた「人格と才能」を開花させる、絶好機なのです。そして、人間とは不思議なもので、そうした「前向き」な気持ちで取り組んでいると、実は、どのような仕事も「面白く」なってくるのですね。

  • 読んでいてイライラしてくる。対談者の媚びへつらいが特に。

  • 多重な人格をはぐくみ、人間像を創っていくには、
    様々な人生経験を積み、教養(文学・映画)を味わうことが重要、とのこと。
    自らの中で多くの人格を持つと、相手の考えがわかりやすくなる。「対話説法」(相手の「機」や「機根」に応じて、話の内容を変える方法を身につけることで、対応のバリエーションが増えるようだ。

  • ありきたりの自己啓発本

  • 苦手な仕事をする、を例に個人的に思うこと。
    人格心理学の観点から言うと、苦手なことこそ才能を開くチャンスと言う。なぜなら、違う人格を見いだすチャンスだから。
    一方、現代の幸福論(?)とか、ノマドスタイル(?)のような観点から言うと、苦手なこと今すぐやめようと言う。なぜなら、才能を活かす場所が他にあるから。
    要は個々の考え方次第だね。これは。
    「仕事ができる人は、複数の人格をコントロールして臨機応変に対応する」「人格をコントロールするには、自分をとことん客観視する」この2つが話の芯となっていて、読みやすかったし、納得できる話だった。

  • ■書名

    書名:人は、誰もが「多重人格」 誰も語らなかった「才能開花の技法」
    著者:田坂 広志

    ■概要

    人は、誰もが、心の中に「幾つもの人格」を持った「多重人格」です。
    しかし、通常は、仕事や生活の状況や場面に合わせて、
    その「多重人格」の中から、ある人格を選び、働き、生活しています。

    しかし、自分の中に隠れている「幾つもの人格」に気がつき、
    それらに光を当て、意識的に育て、
    状況や場面に応じて適切な人格で処することを覚えるならば、
    自然に「幾つもの才能」が開花していきます。

    それゆえ、自分の中に眠る「幾つもの才能」を開花させたいと思うならば、
    自分が意識していなかった「幾つもの人格」に気がつき、
    その「多重人格のマネジメント」を行うことが不可欠です。

    「多重人格のマネジメント」を行うことによって、
    「多様な才能」が開花していきます。
    (From amaozn)

    ■気になった点

    ・演じる事で、人格が育っていく。

  • 本来誰もが持っているという多彩な才能開花のためにできることを対談形式で展開。多重人格というとネガティヴなイメージがあるけど、たくさんの人格を臨機応変に出せるといろんな可能性が広がるらしい。着眼点が面白い。

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著者プロフィール

シンクタンク・ソフィアバンク代表

「2023年 『能力を磨く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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