昆虫はもっとすごい (光文社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334038755

感想・レビュー・書評

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  • ああ面白かった。虫屋3人の話は、とんでもなく興味深かった。地球の生物175万種のうち6割近くの97万種が昆虫なのだから、地球は昆虫の惑星だと言えるし、生物の多様性そのものを体現しているので、その話が面白くないわけがない。養老孟司は有名な解剖学者、丸山宗利はハネカクシの研究者、中瀬悠太はネジレバネの研究者。ハネカクシは何十回も羽根を折りたたんでいて一瞬で開くそうだ。ネジレバネは、オスとメスの寄生先が違うという奇妙な昆虫だ。どちらも珍しい昆虫だが、3人とも昆虫全般に関する知識・体験が半端ではない。①純粋に面白い昆虫の生態②人間が学ぶべき昆虫の生態③人間が左右する環境に住まう昆虫の実態という3部だて。とにかく読むべし。

  • <目次>
    はじめに
    第1章  昆虫の面白すぎる生態
    第2章  社会生活は昆虫に学べ!
    第3章  あっぱれ!昆虫のサバイバル術
    第4章  昆虫たちの生きる環境は今?

    <内容>
    前回は丸山宗利さんの本だったが、今回は養老孟司、中瀬悠太との対談集。しかし、昆虫の不思議な生態が次々と出てくる。また昆虫学が人間の世界にも役立つのだと実感する。アリやハチなどから社会生活が、ジャングルや砂漠の虫たちから環境問題が、虫そのものの研究よりもそちらのほうがすごい!

  • 昆虫はすごいの続編。鼎談スタイルにして前作と差異を出したところが妙手。話題の幅が広くなり、読みやすくもなった。ステレオタイプな「自然回帰」を謳っておらず、人間が変えた環境によって却って栄えた昆虫もいるし、そこに新たな生態系も生まれ得る、人間も自然の一部であれば、それもまた自然な結果と言えるかも知れない。

  • 種類は違うのにデザインが同じ虫がいる、という話に、環境とデザインのあり方への示唆を感じました。虫って、深い。

  • 色んな昆虫マニアの集まりの対談が面白い。そしてマニアック‼️

  • 対談なのを知らずにいろんな虫にまつわる話の本だと思って読みはじめてしまった
    3人の対談なのでいろいろ話が膨らんだりでよかった

  • 誰かにしゃべりたくなるような驚きがいっぱい。
    楽しい本です。

  • 『昆虫はすごい』の続編対談集。メンツが二人増えているので、話題の広がりには事欠かない。生物多様性についても正解がないというのも新たな発見。

    ・寄生虫は食物連鎖に位置付けられない。
    ・育てるという意味では、10人の研究者のうち3人くらいしか使い物にならない。
    ・植物学と昆虫学は連携に乏しい。
    ・学名とは別に和名があるのは世界的には珍しい。
    ・コンビニに虫取り網が売っているのは日本だけ。
    ・化学物質によるコミュニケーションではなく、音によるコミュニケーションが主ではないか。
    ・鳥類の場合、雌と雄の境界線がゆるい。魚もあっという間に性転換する。
    ・蚊の羽音が聞こえるように、人間の耳が進化適応したのでは。

  • 近著「昆虫はすごい」が昆虫好きの急所をえぐり、このごろの「〇〇はすごい」ムーブメントを生み出した丸山宗利と、御大養老孟司、気鋭の寄生虫研究者中瀬悠太による鼎談。

    昆虫に関する様々な興味深い話題を説明口調ではなく、会話の中で紹介するので取っつきやすい。

    知っていること、知らなかったこと、近年明らかになってきたこと、まだまだ面白いことが沢山あることを知って楽しくなった。

  • 虫はまあ、得意とは言えないのだけれど、ちょっと親近感が湧きました。虫、すごい。そして世の中には、すごい虫を研究しているすごい研究者がいるのですね。自然は思っていたよりもずっと複雑で微細で、謎めいていて、面白いですね! それに比べると、科学はとても単純明快で、白黒はっきりしていて……。そういう考え方や生き方に偏りすぎていたかもしれない、と思いました。

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著者プロフィール

1972年 静岡県藤枝市に生まれる

「2006年 『バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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