年上の義務 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334039172

感想・レビュー・書評

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/689663

  • 年上にがっかりすること、尊敬できないなと思うことが多いと同時に、自分が年上としてどうなんだろうと考えることも多々ある日々で、この本を知って読んだ。
    「自分の親にがっかりさせられた子ども」であるため、年上を尊敬できない対象と感じてる節があると自覚した。
    全部が全部そんな年上ではないが、尊敬できないと感じる年上は確かに、愚痴っていたり、威張っていて人を褒めなかったり、不機嫌でいたりする。
    逆に、この人は素晴らしいなと感じる人は、愚痴はこぼさず肩肘張らずにありのままでいて、人をよく褒め、朗らかである。
    そうやって、よく考えたら、尊敬できない年上ばかりではなく、尊敬できる年上の人もたくさんいる。
    こんな年上やだなーって不快に感じて不機嫌になって愚痴っていたら、そんな人たちと同じ老害になってしまう。
    尊敬する年上を見習い、年上の義務を果たしていく努力をしたい。

  • 納得できる部分もあったけど、時代を流行った漫画で語るのは無理があるかなと思う。

    ワンピースのルフィは誰に対してもタメ口だ、その頃の若者は歳上を無視し始めている、のような論調。
    でもその前からあったドラゴンボールの悟空だってタメ口だし…

    この論調が最初の頃にあるので、全体がなんとなく論理性に欠ける気がして、楽しめなかった。

  • 刺さった……

  • 作家の山田詠美がエッセイの中でこの本について言及していたので、買ってみました。

    同世代の友人しかいないと、年をとったときに「話の中心は、病気の話と若いころの話のループになっていき、若い世代と接触のないまま、彼らを批判して終わったりする。」というところにギクリ。
    こうはなりたくないなぁ。

    親戚で集まると「若い子と接点を持っている」という感覚になるんでしょうけど、そこで自分の話ばかりして会話しているつもりになってるものの、若い人に質問したり、若い人の話を聞いてみたいという雰囲気のないシニアが多いなぁと。
    リアル承認欲求を求める自分中心のトークが多かったりして。

    自分への戒めになる一冊です。

  • とてもよかったです!作者のことは存じ上げてませんでしたが、よい人柄が出てたように思います。

  • 表紙見て「マンガかな」と思ったら、さにあらず(笑)。
    「威張らない」「愚痴らない」「ご機嫌でいる」…。
    「年上」というか上の立場にいる人の心得として語られている
    ことですが、そうでなくてもとても大事な心がけだと思います。
    いつのまにか、周囲に年下の方がはるかに多い歳に
    なっちゃいましたからねー、気をつけていこうと思いました。
    『絶望に効く薬』も読みたくなりました。

  • 刺激的なだけでなく、納得した。

  • 【概略】
     1年生は奴隷、2年生は平民、3年生は神・・・日本では、まだまだ「年齢の差」がきっかけの対応の違い、とるべき態度の違い、があったりする。とりわけ、「年下」に対する「かくあるべき」的意見は、よく目にする。しかしながら、それは、逆に「年上が単に主張している権利(希望)」であって、そしてその権利を獲得するための「義務」を年上は、果たしているのだろうか?
     「最近の若い者は・・・」「若者(の気持ち)がわからない」と口に出し始めた人は、ひょっとしたら、むしろ、自身の側のココロのありようが、分岐点に差し掛かっているのかも知れない。その分岐点において、参考になるものが本書には、ある!長年、様々な世代とやりとりをすることで、年下が無意識にもつ年上への希望、そして、年下が忘れがちになるココロの磨き方・・・とりわけ、年上の義務を、漫画家でもある著者が語る!

    2018年12月31日 読了
    【書評】
     少し自分語りになるけど、厳格な父親の下で育った自分は、結果を出して発言をするという育てられ方をしてきた。逆に言うと、結果を出さないと、なんの発言もできない訳だ。これってね、単体で、しかも実力主義の要素を色濃く出すと、(そのプレッシャーは別として)案外、いいんだよね。ところが、そうじゃない世界だと、タチが悪い。とりわけ、年齢を重ねて、どんどん「先輩」になっていくと、本当に、タチが悪い。なまじ結果なんか出しちゃってるから、「俺の言うこと、聞け!」になる訳だ。ホント・・・この性格、嫌で。嫌な思いも、してきてて。
     40過ぎて、色々あって、体中の血を全部入れ替えるぐらいの気持ちで、色々と自分をアップデートしてきてて・・・だから、こういう本を読むと、グサグサと、くる(笑)アイタタタタ・・・ってなる(笑)
     ホントね、もう「老害」寸前になっちゃうと思う。いるもん、自分の周囲でも。ちょっと意見言うと、「年下風情が!」とかなって機嫌悪くなって・・・そうなると、「あぁ、もうこの人には、何も踏み込んだこと、言わないでおこう」って、なる。「最近の年下は」って思ってる人は、案外、周囲の年下が、見限ってしまってるかも。
     本書内にあった「ご機嫌・不機嫌」の部分で、海女さんのエピソードも、とても実感があった。海女さんは素潜りで海底に長い時間いる。一歩間違うと、命を落とす危険な仕事、だから、ミスなどはまずい。そんな海女さんは、お仕事に入る前は、精神状態をつとめて「ご機嫌」にするそうだ。不機嫌な状態は、ミスも多くなるそうだ。 また、職人さんやなんらかの立場にいる人が、物事や自説を語る時も、ニコニコしているのとそうでないのとでは、伝わり方が全く変わるそうだ。この点は、昨年、自分が栄トーストマスターズクラブ(アメリカ発祥の任意団体、スピーチなどをしながらリーダーシップを磨く団体)で一年間、会長をやっていた時、意識していたことだったね。例会が始まる前に、いつも「よし!ご機嫌に!皆を楽しませるよ!」みたいな気合い、入れてたからね(笑)
     著者の山田玲司さん、漫画家でいらっしゃる。残念ながらマンガはまだ見たことがないけど、ニコニコチャンネル「山田玲司のヤングサンデー」は最近、入会した。映画や漫画・アニメからメタ的に、クロニクル的に解説する手法は、本当に参考になるし・・・そもそも、楽しい。そんな著者さんが動画で話していた「寛容でいること」そして本書でも語られている「愚痴らない・威張らない・ご機嫌でいる」は、これから、ずっと刻んでおきたいね。
     毎日、ウェイ♪でいくよ。そして、お気楽なオトナでいようと思うよ。

  • 「自分はこうはならぬように」とか「いかん!これはしがちかも」とか、心に留めておきたいと思う金言がわんさかと。

    プロローグにある”年上の義務”の3つの結論
    「愚痴らない」
    「威張らない」
    「ご機嫌でいる」
    はある意味煮詰めて煮詰めて集約された言葉であって「では義務を果たすためにどうするか?」となるとやはり本文を読まないことにはわからないもんだと思いました。

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著者プロフィール

マンガ家。1966年東京都生まれ。
多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒。小学生の頃から手塚治虫に私淑し、漫
画を描き続け、20 歳の時にコミックモーニングで漫画家としてデビュー。画業と絵本制
作をしながら描いた恋愛漫画『B バージン』(小学館)でブレイク。対談漫画『絶望に効く
クスリ』(小学館・光文社)や、本屋大賞【中2 賞】を受賞した『非属の才能』(光文社新書)
といった新書でも知られる。著書累計約530 万部。
今作は、五味太郎に師事した経験を経て、長年の夢だった「UMA がいる水族館に行く
こと」をかなえた一冊。

「2017年 『UMA水族館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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