戦争の社会学 はじめての軍事・戦争入門 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
3.57
  • (7)
  • (31)
  • (28)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 374
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334039301

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 戦争とは、暴力によって自分の意志を相手に押し付けることである。すなわち、血糖や検感度、個人間の暴力行為と戦争は連続的なものである。
    内戦や内乱は、戦争する資格が曖昧な当事者同士の間の武力紛争である。よって、戦争のルールが適用されず、ときに戦争よりも過酷になる。テロリストに対してもまた同様である。
    人間と人間が命をかけて戦うのが本来の戦争であり、ロボットによる戦闘行為はこの倫理に反する。

  • SDGs|目標16 平和と公正をすべての人に|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685540

  • 悪くはないが、まとまりがない。文体は読みやすいのに結論がわからなくなる。

  • 面白かったことを3つ。

    現代の戦争では、戦時国際法というルールがある。
    捕虜は、権利。
    国家において、正式な軍に所属する軍人は、
    基本的に生還が原則。
    捕虜は、それがかなわない時に、命を保証してもらえる権利。
    国家同士の正規軍なら、捕虜になれる。
    テロリストやゲリラは、戦時国際法に則っていないので、
    その限りでない。

    戦時国際法において、戦争で人を殺すことが罪にならないのは、双方に機会があるから。

    その二。
    ナポレオンがなぜ強かったか。
    戦いの原則が量だと理解し、
    ①徴兵にて、より多くの兵を集め、
    ②軽装で行軍させることで、より早く目的地に集結させ、
    ③不慣れな兵でも戦えるよう横隊でなく縦隊で戦い
    ④逃げる相手を殲滅したから。

    ナポレオンがなぜ負けたか。
    やり方を研究され、同じ手がつうじなかったから。

    ここから導ける教訓は、
    勝つための原理原則を理解し、
    相手がその原理に対してどう対応しているか知り、
    それを上回る方法を採用する
    常にみづからのやり方さえ批判する
    ことが勝ち続ける条件



    その三
    古代の武器と、権力の関係

    石器 加工容易 安い 攻撃力は低い 階級に関係なく武装
    青銅器 加工容易 高い 攻撃力は高い 貴族が力をもつ
    鉄器 加工難しい 安い 攻撃力高い 農民も武装。平民の発言権が上がる

    火薬がもたらした変化

    中世
    武装した騎士を銃が、城壁を大砲が無力化。
    封建制度の崩壊。
    銃や、大砲は、訓練がなくとも使えるため、
    騎士階級を無力化し、かわりに武力を買う金のあるものが台頭。

    このように新たな技術が、戦争の仕方や
    権力構造をかえる。
    それは、時代が下っても同じ





  • GW課題図書その4。

    少なくとも今までの数千年?の間は、戦争は人類の歴史に当然のように存在したということを認めた上で、それがどんなもんで、どのように進められてきたのか、という本。

    自分でも理由はわからないけど、面白かったということ以外あまり頭に残っていない。

  • そもそも戦争とは何か。定義から説明。古代からの戦争の歴史。対テロは戦争か。ロボットやドローン、無人の機械を使用するのは正しいのか?という内容。

  • <目次>
    はじめに
    序章 戦争とはなにか
    第二章 古代の戦争
    第三章 中世の戦争
    第四章 火薬革命
    第五章 グロチウスと国際法
    第六章 クラウゼヴィッツの戦争論
    第七章 マハンの海戦論
    第八章 モルトゲと参謀本部
    第九章 第一次世界大戦とリデル・ハート
    第十章 第二次世界大戦と核兵器
    第十一章 奇妙な日本軍
    第十二章 テロと未来の戦争
    あとがき
    参考文献

    2017.07.17 新書巡回にて
    2016.08.26 読書開始
    2016.08.29 読了

  • 古代から現代において「戦争」がどのようにして存在してきたのか?という歴史を知ることで、逆に戦争を抑制できる可能性があるということを示してくれる一冊。

    戦争=軍事評論的な観点でしか捉えようとしてこなかったけど、「社会学」つまり社会の中で誤解を恐れずに言えば「必要悪」として存在してきたことを改めて認識することがまずは必要。そこから、「では、どうやって回避する手立てがあるのか?」という考えが必要。

    戦争反対!核断絶!と訴えるだけでは、解決策はないんだよなあ。もう少し、続きの勉強をしてみよう。

  • 社会学というよりはこれまでの世界で起こった戦争の歴史を紐解いていくイメージが強かった。それに加えて戦争を行う上でのルール(グロティウスの『戦争と平和の法』等)についても言及しており、戦争に関する幅広い事項がまとめられている一冊であった。
    本のタイトルに若干難ありかと思われるが、戦争の歴史について広く浅く勉強してみたい方には手頃な作品と思われる。

  • 戦争に関する基本的な知識を得るには最適の入門書。

全22件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

「2023年 『核戦争、どうする日本?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

橋爪大三郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×