目に見える世界は幻想か? 物理学の思考法 (光文社新書)

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レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334039684

感想・レビュー・書評

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  • 物理学という学問に縁のなかった人に向けて書いたという入門書です。できるだけ数式を排し、言葉だけで表現することを心がけて下さっています。

    著書は、そもそもの物理学の目的から、時代とともに変わっていく各種理論、研究者たちの偉業や苦悩、微小な世界から量子力学、時間と空間、重力、クォークと進み…ああ!ごめんなさい!もう勘弁して!

    そう、物理学という学問に縁のなかった人です。とはいえ、せっかく学んでみようと借りてきた本ですからね。最後まで頑張って読みました。

    一般相対性理論、量子力学など。ここに至るまでにどれだけの苦労があったのか。学者の方々には頭が下がる思いです。一方、人類には解明できていない現象も多く、今後の研究次第で過去の研究成果が覆ってしまうかも知れない危うさ。そして、宇宙誕生の謎など。

    わたしや子孫が生きている間に解明できるのかどうかあやしいものですが、ぜひ研究を続けていただき、新しい世界をみせて欲しいものです。

    ところで、
    ===引用ここから===
    エヴァレットの解釈は、人間が観測すると、そのあり得る結果の数だけ、別々の結果を見ている観測者が現れてしまうことを意味する。これは人間が観測するたびに世界が分裂するとも解釈できる。世界がたくさんあるという意味で、「多世界解釈」と呼ばれている。
    ===引用ここまで===
    物理学の本なのに、こんなオカルトめいた話まで出てくるなんて!(失礼)

    楽しく読ませてもらいました。

  • 物理を苦手と思っている人のための数式を使わない物理学の本ということですが、物理学を学びながらも全く畑違いの分野に進んだ元理系オヤジの原点回帰読書として速攻読み!正月で緩んだ頭が少しはシャキッとしたかな?でも、計算が有ろうが無かろうが、学生時代に引っかかったところは、今でもムムムです。それは「シュレジンガーの猫」にあたる波束の収縮の瞬間の解釈のあたりから…でも、ここら辺が、物理の面白いところです。コペンハーゲン解釈の現実主義が、昨今の量子コンピュータに繋がることも改めて。著者は、もしかしたらサイエンス・コミュニケーター役を買って出てるかも。人工知能に負けるな、物理学!と、言いつつ、結局、普遍を考えるということは、考えている人間を考えること、と宇宙論における人間原理にも思いを馳せ、シャキッどころかモヤモヤの正月明けでした…

  • スピ系の話を読むとよく「人間の思考が現実の世界をかえる。それは最近の量子力学では常識となっている」といった趣旨のことが書かれている。では最新の量子力学とはなんだ、ということでわかりやすい本を探していたら良書に巡り合えた。
    数式も難しい計算もいっさい出さずに、ニュートン力学から相対性理論、量子物理学などの考え方が出てきた背景やその意味をわかりやすく書いている。
    なんとなくわかっているつもりだった相対性理論についてもニュートン力学との対比などとても腹落ちする説明。
    スピ系の本の言う「思考」(この本では観察という言葉で表している)が物理的現象を固定することについても記載あり。その不思議さとまだまだわからないことの多さ、通常の世界観では理解できない現象があることが改めて認識できる。

  • 数学も物理も統計学も、兎に角数字には弱い文系なんだけれども、この手の理系の書物に引かれてしまう。世の中には自分の思い通りに出来る何か根本的な法則があるのではないか?もしその法則を知って、理解したら、もしかしたら成功してお金持ちになるのではないか?という邪な考えでついつい惹かれるのが、この本で解かれている相対性理論や量子力学。物理の本なのに数学音痴が目を回す数式が一切出ることなく、なんとなく解った気にさせてくれる。当たり前だけど著者の物理の知識、その理解度、そして文章力が半端ないものだからだろう。ついつい読み進めるスピードに加速がついてしまった。しかし、相対性理論から量子力学の深遠な世界へページが移る後半は、ニュートン力学の世界でいうところの慣性の法則で、解ったようで解ってないままスルスルと読み進めてしまった。そうブラックホールに引き込まれた。

  • 松原先生の本は2作目だが、説明がうまくて面白い。
    物理学の発展を俯瞰的にざっと説明した内容だが、今一度復習するのにちょうど良い

  • 新書
    サイエンス

  • うーん、数式と図表を用いないことに固執して却って分かりにくいのかも。
    一番衝撃的だったのは、2015年以降の新課程の高校数学で行列を教えなくなったことと、ホイットニー・ヒューストンがマックス・ボルンの孫だったってこと。すみません、全く本題と関係ないっすね(笑)

  • むずかしいけど面白い

  • 物理学一般について数式を使わず言葉で説明している。専門としない人にも物理に興味を持つきっかけとしておすすめできる。

    理図書 420||Ma73 11965266

  • 物理学の歴史を、その誕生から万物の理論まで通史的に浅く書いた本。切り口がなく、のっぺりした感じで、どれも聞いたことのある話しばかりだった。

    用途としては、辞典的に使うか、頭の整理に使うか。または、物理学略史を学ぶためか。

    記述は数式は出てこないものの、この手の本にありがちな逸脱した喩えなどなく、正確を期している。

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著者プロフィール

1966年、長野県生まれ。京都大学理学部卒業、広島大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。東京大学大学院理学系研究科 助手、ジョンズホプキンス大学物理天文学科 研究員、名古屋大学大学院理学研究科 准教授などを経て、高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所 教授。専門は宇宙論(宇宙の構造形成と進化、観測的宇宙論の基礎理論、統計的宇宙論、宇宙の大規模構造、重力レンズ、宇宙背景放射ゆらぎなど、観測による検証が可能な宇宙論を中心とする理論的研究)。著書に、『宇宙の誕生と終焉』(サイエンス・アイ新書)、『宇宙に外側はあるか』『目に見える世界は幻想か?』(光文社)、『現代宇宙論』『宇宙論の物理 上・下』(東京大学出版会)などがある。

「2018年 『私たちは時空を超えられるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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