天皇125代と日本の歴史 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334039806

感想・レビュー・書評

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  • 改元に際して、読んでみました。
    角川のマンガ『日本の歴史』を監修している山本氏の著書なので、平安時代などはマンガと連動させた読み方が出来つつ、太上天皇が「上皇」、摂政と関白の違いなど天皇制度にかかわる様々な事を学ぶことができました。

    神代~古墳・飛鳥時代~奈良~平安初期時代までは天皇が統治者であり執政権力者であったものが、平安中期から摂関政治が始まり執政権力者としての絶対性が崩れ、鎌倉~室町時代は執政権力は武士に移り、戦国~安土・桃山時代にはむしろ守られる「象徴」となり存在感が大分薄れてきて、江戸時代になるとさらに存在感が薄くなっていく変遷が、確かに自分の中の”存在感”と一致していると感じられ、その実情を各天皇ごとに知れたので、とても興味深く読み続ける事ができた。

    そして江戸末期の王政復古を経て、明治天皇で国民に対してカリスマ性を有する近代天皇モデルが完成し、昭和天皇の生涯は激動の時代というのもあり、細やかに記載されていたのでとても興味深いものでした。
    そして、昭和天皇の後を受けた上皇陛下への言及もあり、「令和」は今上天皇の下、やはり平和な時代であって欲しいと願わずにはおれません。

著者プロフィール

1957年、岡山県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。文学博士。東京大学史料編纂所教授などを勤めた。1992年『江戸お留守居役の日記』で第40回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。著書は『寛永時代』(吉川弘文館)、『日本史の一級史料』(光文社新書)、『歴史をつかむ技法』(新潮新書)、『流れをつかむ日本の歴史』『武士の人事』(角川新書)など多数。NHK Eテレ「知恵泉」を始め、テレビやラジオにも数多く出演した。2020年逝去。

「2022年 『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 全16巻+別巻4冊定番セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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